赦す人: 団鬼六伝 (新潮文庫)

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著者 : 大崎善生
  • 新潮社 (2015年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (570ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101265735

赦す人: 団鬼六伝 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 団鬼六の愛すべき人生。

  • 【内容紹介】
    栄光と転落を繰り返し、無限の優しさと赦しで周囲を包んだ緊縛の文豪の破天荒な一代記。

     昭和6年。文士と親しく交流する女優の母と相場師の父との間に鬼六は生れた。純文学を志すが挫折、酒場経営で夜逃げ、一転中学教師を経て、SM作家として莫大な稼ぎを得る。しかし、映画製作や雑誌の発行に乗り出し破産。周囲は怪しげな輩が取巻いていた……。栄光と転落を繰返す人生は、無限の優しさと赦しに貫かれ、晩年に罹患した病にさえも泰然としていた。波瀾万丈の一代記。
    http://www.shinchosha.co.jp/book/126573/


    【目次】
    目次 [003-005]

    第一章 御殿を追われて 009
    第二章 少年時代 031
    第三章 はじめての夜逃げ 076
    第四章 純文学作家として 125
    第五章 教壇とSM小説 174
    第六章 奇妙な隠遁生活 224
    第七章 「エロ事師」開眼 265
    第八章 鬼プロの興亡 303
    第九章 不貞の季節 342
    第十章 「新宿の殺し屋」現る 383
    第十一章 すべてを将棋に 422
    第十二章 最後の愛人 459
    第十三章 遊びの果てに 493

    解説――天国と地獄(二〇一五年四月、詰将棋作家 若島正) [564-570]

  • SM官能小説の大家である団鬼六の人物伝。団鬼六の著作はエロも非エロも読んだことはないが、彼の人生程には驚きはないと思うくらい波乱万丈。作者が対象者の崇拝者になってしまっているのは×。愛憎ある人の方が、愛が深い。

  •  一日に何人もの人が死んでいるのに、日常を生きていて人の死に様に出会うことはめったに無い。今回小池重明に続いて、この団鬼六伝を読み、人が死ぬということ、そして病気について考える機会を得ることが出来た。生死の境を彷徨うような経験をした人はより、前向きに人生を生きられるというが、そういった稀有な経験をすることはできないし、しようと思ってできるものでもないと思う。やはり健康に生きている間に、より密度の濃い生を実感するがため、死を意識しようとすることは愚行なのだろう。少なからずできることといえばこういった人の死にまつわる物語を読み、少しでも死を身近に感じることぐらいだ。
     人工透析をして生きながらえるくらいなら、残された時間を太く短く生きようと言う生き様は大いに理解できる考え方である。しかし、「一期は夢よ、ただ狂え」という言葉を信条に生きている人間でさえ、最終的には医者のいうことを聞いて、「死んでしまえば全て終わり、生きているということ自体に幸せになる可能性がある」という論理に納得するというのはこれまたわからんでもない。つまるところ、アウトローであるが、それになりきれておらず、勤め人になって真面目くさって働くのを馬鹿らしいと見下しつつも、どこかそれに徹しきれないという点が、団鬼六の魅力であり、親近感を感じずにはいられない人間味だと感じた。
     死の直前に関東大震災が起き、その直後に団鬼六は屋形船で宴会を開いたエピソードが載っている。自分はその時海外に住んでいたため、日本全体の自粛ムードを肌で感じていないのだが、こういう時だからこそ人生を楽しまなくてはならないという鬼六の考え方は納得できるものがある。そしてそれは死んだ人間と生きている人間の関係性にも似ているように思う。生きている人間はやるべきことをやるべきなのではなく、やりたいことを探してやるだけなのだろう。

  • これまではどうしても「小池重明を書いた人」
    以上のイメージしかなかったのだが、
    これを機にほかの著作も読んでみようかと思うくらい、
    興味がわいた。

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赦す人: 団鬼六伝 (新潮文庫)の作品紹介

昭和6年。文士と親しく交流する女優の母と相場師の父との間に鬼六は生れた。純文学を志すが挫折、酒場経営で夜逃げ、一転教師を経て、やがてSM作家として莫大な稼ぎを得る。だが、映画製作や雑誌の発行に乗り出し破産。周囲は怪しげな輩が取巻いていた……。栄光と転落を繰返す人生は、無限の優しさと赦しに貫かれ、晩年に罹患した病にさえも泰然としていた。波瀾万丈の一代記。

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