何者 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101269313

感想・レビュー・書評

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  • 直木賞受賞作品
    大学生の男が主人公で就活についてのお話でした
    SNSを交えた展開でした
    終盤まできて、あれ?これどうなるんだろう?と
    思っていたら・・・
    予想していなかったので、ちょっとびっくり
    でもSNSで本音を語る現代の人たちにはありえる
    話かもとも思いました

  • 2021.8.24ハードカバーにて読了。

    説明
    内容紹介
    想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。

    就活対策のため、拓人は同居人の光太郎や留学帰りの瑞月、理香らと集まるようになるが――。衝撃のラストが襲いかかる戦後最年少の直木賞受賞作。

    就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。
    内容(「BOOK」データベースより)
    就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから―。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて…。直木賞受賞作。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    朝井/リョウ
    1989(平成元)年、岐阜県生れ。早稲田大学文化構想学部卒業。2009年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。’11年『チア男子!!』で高校生が選ぶ天竜文学賞、’13年『何者』で直木賞、’14年『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 直木賞、大学生の就職活動、自分を売り込むために努力する数年間、これまでの人生の評価が下される一大イベント。私は大学院に行ったので、就職活動をしたことがありませんでしたが、丁度、超氷河期だったらしく、友人たちは相当厳しかったようです。今回の登場人物全員好きになれなかった。最後に拓人の正体が明らかになり、かなり盛り上がった。拓人・理香のような不器用な人は意外と多いのかな。彼らをそこまで非難できないなぁと自分なりに了解。facebook機能を再確認。メールアドレスで私の他のアカウント探索機能はoff!

    • なおなおさん
      ポプラ並木さん、こんばんは。

      この本を教えていただき、感謝です。読了しました!
      Facebook機能の再確認ナイスです!(笑)

      前にお話...
      ポプラ並木さん、こんばんは。

      この本を教えていただき、感謝です。読了しました!
      Facebook機能の再確認ナイスです!(笑)

      前にお話した「6人の嘘つきな大学生」、就活の話ですが本書とは少し違うかな。ミステリーなので。←少し忘れつつある^^;
      ポプラ並木さんもミステリー好きなので楽しめると思います。興味がありましたら是非!
      2022/09/15
    • ポプラ並木さん
      なおなおさん、おはよう!「6人の嘘つきな大学生」読んでいないけど、読友さんの感想を読んで、似ていると思いました。この本も読んでみたいです!ミ...
      なおなおさん、おはよう!「6人の嘘つきな大学生」読んでいないけど、読友さんの感想を読んで、似ていると思いました。この本も読んでみたいです!ミステリーなんですね~大好きです。
      acebook機能の再確認、重要だよね♪
      2022/09/16
  • 読み進めるうちに自分は何者なんだろう・・と主人公と一緒に考えてしまう作品。大学生の就職活動がテーマ。就活前は演劇活動に夢中だった分析系男子の主人公拓人が、同居人であり天真爛漫なバンドマンの光太郎、光太郎の元カノで拓人の想い人でもある素直な瑞月、上の階に住む意識高い系女子の理香&空想クリエイター系男子の隆良カップルと就活仲間として5人で過ごしていく中で繰り広げられる人間模様が現実世界とツイッター世界を行き来しながらリアルに描かれている。当初は拓人に感情移入しながら周囲の人々を分析し、「確かにこういう人いるなあ〜」と私自身も拓人と一緒になって理香や隆良の事を批評家目線でみていた。しかし終盤になるにつれ拓人に対しモヤモヤした感情が大きくなり、理香と一緒になり拓人、そして自分自身に喝を入れたくなる気持ちになっていた。拓人のように自分自身を否定されること、自分が何者でもないことを受け入れるのが怖くて、スタートラインにも立たずに高みの見物ばかりしていた過去が自分にもあった。必死で頑張っている人達の事をどこか羨ましく思う一方で、逃げてばかりいたような気がする。そして、社会人になっても楽な方へ、できるだけ自分が否定されない方へと逃げる癖がついてしまっている。「何者」は私のように自分と向き合う事から逃げた経験のある人には突き刺さるものがあるだろうし、光太郎や瑞月のような人にはそこまで感情移入できない作品かもしれない。

  • SNSでよく見かける全てに感謝している系、嘘くさくて痛さがバレている意識高い系の人間描写に「いるいる!そういう奴!」と読み進めた結果、最後数十ページで1番痛い奴に同調していた自分の痛さに気付きシビれました。

  • 誰しもが何者かになりたくて足掻いている。
    就活では自分についた肩書きをなるたけ大きく見せてアピールすることになるが、悉く否定されて比べられて、自分が一体どうなりたいのか目的地を見失っていく。snsという穴にそうっと鬱憤を吐き出したつもりが、白日の下晒されていて。
    カッコ悪くてももがいて足掻いて掴み取るしかない。遠い昔の就活の答えを今見せてもらった気がする。

  • 『こういう人、大学生によくいるわ〜』と言いたくなるような、個性豊かな人たちの、就活中の生活と人間模様の話。主人公拓人の心の中にある黒い気持ちに、共感してしまう自分もいる。他の人もそうであって欲しい、笑

  • 自分のメンタルが安定しているときに読めてよかったと心から思いました。笑

    誰もが経験したであろう、もしくは今経験中かもしれない、社会に出て自分は一体何者になれるのか、理想の自分になれるのかというぐらぐらした感情を突いてくる作品でした。

    他人のことを馬鹿にしたら、自分のその道も閉ざすことになる。という何かで読んでどきっとしたことを思い出しました。

    3度目の転職活動が終わりこれから新しい所で働き始める私も、ずっと何かにもがき続けて、理想の自分になりたくて動いてるんだなーと感じました。

  • 著者と同じ世代、同じ時代に就活を経験。
    当時この作品を手にしていたら(できないけど)、何かギューっとなって急に恥ずかしくなって読み進められなさそう。
    自分がどう見られるかを気にして、世の中を斜めに捉える自分に酔って、少し周りとは違うんだぞっていう薄い優越感みたいなものに縋る、若者のかっこ悪いところ(でもこうやって生きていくのよね)を描いてくれてる。

  • 「気軽に伝えれる時代だから真実が埋もれる、
    ほんの少しの言葉向こう側にいる人間そのものを、想像してあげろよ、もっと」
    この言葉からはsnsの少ない言葉に左右される自身を見透かされた様で恥じました。
    自分のツイート大好きで自分の観察と分析はサイコーだと思ってるから読み返してるし消せない所は私にも当てはまることが多くて途中から読むのが辛くなりました笑
    解説では
    主人公の立場で感情移入し、安全な場所で諦観していた読者が、いきなり当事者に成り代わる
    まさにこの現象が起きたがため胸にグサリと来たと感じました。
    心に残った言葉は瑞月さんのセリフです
    「人生が線路のようなものだとしたら、自分と全く同じ高さで、同じ角度で、その線路を見つめてくれる人はもういないんだって
    生きていくことって、きっとその線路を一緒に見てくれてる人数が変わっていくことだと思うの」
    この言葉の裏には理香さんが主人公に言ったように
    何者にもなれない、かっこ悪い姿に悪あがきをした自分にしかなれない。けれど、何者でも無い自分を認め他人の悪足掻きにも受け止められる人間になると、
    線路は長く枝分かれした道のりが私たちを迎えに来てくれるのだろうと感じました。
    snsにいちいち報告や読書過程を報告する私には誰にも興味がなくてそれでもその醜さが自分だと認められた気がします。私は、何者でもない私なんです

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著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

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