うちの子が結婚しないので (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101269535

作品紹介・あらすじ

老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。 28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ……? 不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!

感想・レビュー・書評

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  • たしかに晩婚化してますね
    景気なども関係あるとは思いますが
    世の中便利になりすぎて、少し画面をいじれば情報が手に入る…
    人間頭良くなりすぎ、いらない予備知識が入りすぎて
    踏み切れないとかもありそうですよね

    【進化は退化】って感じがします

    昔は出来たのに…例えばスマホや携帯が無い時は電話番号とか覚えてましたが
    人間便利になると覚えれなくなりますよね

    自分の結婚は特に何も考えずしてしまったので
    深く考えない方が動けます
    【恋は盲目】ですしね

    しかし、親も参加する婚カツは 普通のお見合いとも違ってくるから成立させるの厳しそうですね

    ※だから結局話が変わるけど 俺が何を言いたいかって言うと…
    【めざましTV内で、番組出演経験ある有名人のニュースを読む時に…[我らが◯◯さんが…]って言い回しを良くするけど…軍事国家っぽくて何か嫌だ】って事!!

  • 垣谷氏3作目。子供の結婚に関するマニュアルのような小説。読んでいて気持ちが重くなる。
    一人娘が30歳近くになり、焦る親。親の焦りに娘も真剣に考えるようになる。美人でも無い、優秀な学歴も無く、勤め先もたいしたことが無い。無いない尽くしで親子が焦る。親婚活なる言葉もあまり聞いたことが無かったが、今は普通なのだろうか?
    何度も親婚活に参加して、逢える相手には積極的に会って行く。出会いが少ないコロナ禍では益々そうかも知れない。手広く出会いを広げてやっと、娘の相手が見つかる。この小説の中でも離婚するケースが激増している。
    少子化の中で将来の日本はどうなるのだろうか、とつい考えてしまう。

  • 現代社会の闇に焦点を当てる本。主人公の千賀子は老後が気になる年齢。28歳になっても結婚しない娘・友美のことが心配でたまらない。「親婚活」を知り一気に動き出す。我が子の写真・身上書をもって、相手の男性の親と見合いをする。親同士のぶん殴り合い。年齢、年収、同居、料理。。。中々上手くいかず「ご縁がありませんでした」と断られる。勿論気持ち悪い男性には「ご縁がありませんでした」と断りを入れる。ハートフルな家族にも、結婚する意味、老後など心配が尽きない。我が娘×2には「楽しい人生」を歩んで欲しい。今の自分のように。⑤

    • ポプラ並木さん
      辛4さん,
      コメントありがとう!
      うちのこも「楽しい人生」を歩んで欲しい。ということかな!
      同感です。
      辛4さん,
      コメントありがとう!
      うちのこも「楽しい人生」を歩んで欲しい。ということかな!
      同感です。
      2022/07/04
    • 辛4さん
      ポプラ並木さん
      もちろんですよ~
      ポプラ並木さん
      もちろんですよ~
      2022/07/04
    • 2022/07/06
  • 勉強になりました。親婚活かあー。
    お見合いとは似てても、別システム。
    福田家は一人娘の結婚相手を探すたみ、親婚活を開始。
    たくさんの人に出会い、自分の幸せについて考えるようになる。
    いい家族だなあーって、おもいます。
    最後は皆が幸せな気分にひたれる結末で、ほっこりします。
    やるべきことを淡々とこなしていこう
    千賀子さんのこの言葉が好きです

  • 28歳の娘を持つ千賀子と夫のフクちゃんは、娘、友美の結婚に向けて、親婚活を始めることにした。そして、同時に友美自信も合コンに通い始める。
    千賀子が親婚活の会場に行くが、最初は、相手の親の考え方の違いに圧倒されたり、家の格の違いに凹んだり、心が折れそうになりながらも、次第に慣れてきて、できるだけ多くの人と身上書を交換して帰るようになる。

    そして、途中、結婚を諦めかけ、仕事に面白さを見出だしていた友美も、最後は親婚活で出会った相手と結婚することに決め、千賀子とフクちゃんはほっとする。

    男女の結婚に対する期待の違いや、時代錯誤な考え方を持つ老齢の親の存在、年齢を重ねるほど不利になる婚活事情など、面白おかしく書かれてはいるが、友美の結婚が決まらないうちは、友人の娘の結婚や出産を素直に喜べない千賀子の複雑な感情なども含め、読んでいてイタイと思うところが多かった。でも、残念ながら、これが現実なんだろう。

  • 28歳になる一人娘のことを心配して、親婚活に乗り出した夫婦。
    その行方は?

    千賀子は自分の老後のことを考え始め、それよりも娘の友美の将来のほうが孤独なのではと心配になった。
    千賀子は派遣社員としてずっと仕事は続けてきて、専門職なので恵まれている方だと思う。夫の清彦は大学時代からの付き合いで、悪くない関係だ。
    娘の友美は28歳で独身。アパレル関係の仕事で正社員ではあるが、給料は大して高くない。恋人がいる気配はまるでなし。
    千賀子は、親同士が出会って見合いを進める親婚活というのがあると知り、試しに参加しようとする。
    最初はのんきだった夫も乗り気になり、二人がかりで説得すると、友美も意外と素直に、真剣に考え始めるのだった。

    親友の娘が結婚したり、子供が出来たりという知らせにすごく動揺する千賀子。
    親婚活のパーティーでは、身上書のいくつかの情報で互いに希望を出し、家政婦を求めているような親に憤慨したり、身分が違うと見下されるような目に遭ったり。
    婚活パーティーに参加した友美も、希望した人にはフラれ、何とも思わない相手には求められることの繰り返し。

    「いつかは結婚する」つもりでいるタイプが一番危なっかしい、というのは、理解できますね。
    「結婚しない」とはっきり決めて人生設計をしっかり立てているならば、ともかく。
    「いい人が現れたら」では遅いのではないかという現実。
    ああでもないこうでもないという展開ながら、現実そのものの情報も飛び交い、色々な面に光が当てられています。

    突飛な人物も登場し、面白おかしく。
    小説としての深みにはやや欠けるかもしれないけれど、酷な現実とそれももっともだという認識、理不尽な出来事や傷ついた経験を乗り越えて、まあまあ落ち着くところへ落ち着いていく。
    こういう小説も、役に立ちますよね。

  • 結婚する年齢が年々上がってきている、というのは知っていましたが何かのニュースか記事で、恋愛すらしない若者が増えてきているというのをみました。しない理由は、友達といる方が楽しいとか1人の方が自由にお金が使えるし、気を遣わなくて済むとかだったかな。
    この本は、結婚なんてしなくてもいいんじゃない?と思っている人が読むとかなりの衝撃を受けるかもしれませんね。お見合いはお互いが結婚を前提としているにも関わらず、砂漠の中から一粒のダイヤを探すようなものだそう。
    みつけたとしても、いざ結婚となると互いの生活環境や家族の相性など山あり谷ありで一筋縄ではいかないようです。
    そういうことを考えると、まわりが見えない若さの勢いで結婚してしまうのが1番楽なのかもなぁと思いました。
    親と子、両方の立場から読んでもなかなか勉強になる本ですね。

  • さすが垣谷美雨さん、書き出しから引き込まれてしまった。友人の年賀状に書かれた一行「里奈が結婚することになりました。」に動揺する57歳の千賀子。
    一人娘の友美は28歳独身で彼氏無し。

    時代と共に結婚観は大きく変わった。
    「クロワッサン症候群」「負け犬」がもてはやされた頃。その後の「晩婚化」はいつの間にか「生涯独身」という言葉に取って代わられている。
    手に職があっても、娘がこの先一人のままで大丈夫なのか?と親の不安は払拭できない。その気持ちが痛いほど伝わってきた。

    眩しい若さは「ある日突然」消えてしまう!夫フクちゃんと共に娘の友美を説得して、親婚活を始めてみたけれど…

    親婚活について聞いたことはあるが、具体的には知らなかった。"一粒のダイヤ"を見つけることがこんなに大変だとは!この小説の核となる親婚活の場面が凄い。年齢や容姿、居住地などの条件によりバサバサと切られて行く様が細かく描かれているが、途中で嫌気がさしてやめる人が多いのも頷ける。(参加者はやはり母親が8割)

    夫フクちゃんはタイトル「婚活の傾向と対策」のファイルを作り、それを元に行われる家族会議の良き進行役だが、親婚活に一度も参加しなかったことに疑問が湧いた。
    友美に納得のいく相手が現れて良かった。結婚後の物語も是非読んでみたい。

  • 今回も面白かった!
    この著者の本は主人公の心の中の声が絶妙で、読んでいてついついニヤニヤしちゃう。

    さて、婚活についてですが…
    結婚は難しい。
    ついつい我が身を顧みず高望みしがち。
    婚活で傷ついたり怒ったり悩んだりするうちにたどり着いたただ一つのことは…。

    結婚だけにとどまらず、人生勉強にもなりました。

    自分の子供には自分で素敵な人を見つけて幸せになってほしい!
    お見合いは大変だ!!


  • 垣谷さんの作品にはことごとく情け無い男性が出てくるので、とても勉強になります。

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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