レインツリーの国 (新潮文庫)

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著者 : 有川浩
  • 新潮社 (2009年6月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101276311

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有川 浩
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レインツリーの国 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 文庫化してすぐに読んだけど、
    ワケあって再読。

    自分が好きな本の結末を
    他のみんなはどう受け止めてるのか?

    感想なんて人の数だけあっていいし、
    自分が感じたことがすべてだと思ってるけど
    ほんの稀に他人の書評が
    妙に気になることがあります。
    (特にあまりに衝撃的な結末だった場合)

    そして他人の感想を読んで
    その人と話してみたいと思うことって
    意外とあるんですよね。


    中学の頃に読んだライトノベルのシリーズの書評を通して
    伸とひとみは
    メールのやりとりを続けながら
    少しずつ少しずつ距離を縮めていく。

    しかしひとみには
    会うことに積極的になれない
    ある秘密があって…



    読書というのは
    あくまで個人的な行為で
    自ら孤独の中に浸り
    自分自身と向き合う時間。

    だからこそ書評には
    素直な思いが溢れているハズだし、

    選ぶ言葉や言い回しや文体には
    その人自身の思想や
    生きるスタンスまでもが表れるものだと思うのです。

    そういう意味で
    ネットから恋もありえること。

    ネットって言葉がすべてだから
    解り合うためには
    じっくりと真摯に
    言葉を尽くさなきゃならないし、

    好きなものを通じて
    ものの考え方や
    言葉にまず惹かれているわけだから
    見た目から入る恋愛よりも
    実は深いところで結びついている強みって
    少なからずあるんですよね。


    読書好きだからこそ分かる、
    自分が書いたものに対して
    反応が返ってきた時の
    驚きと喜びの心理描写の妙。
    (繋がったっていう感覚、ブクログのみんななら分かるよね)

    伸とひとみのように
    趣味がある程度カブっているのに
    視点が自分とは微妙に違うパターンだと特にテンション上がるのも頷けるし(笑)、

    ネットやリアルに限らず
    本当に失くしたくない縁だと思うなら
    解り合う努力を簡単に放棄しちゃいけないってことを
    改めて思い知らされた気がします。


    お互い違う環境で育った二人だからこそ
    惹かれ合うんやし、

    そもそも人は違うからこそ
    解り合いたいものなんやもん(笑)


    できることなら
    一歩だけ前へと歩きだした
    伸とひとみの行く末に
    あたたかな光を。

    この小説が
    報われない愛の前で立ちすくむ
    誰かのバイブルとなりますように。

  • ネットで知り合った20代半ばの男女の恋愛もの。
    聴覚障がいを持つ彼女の事情も含めて、丁寧に描かれます。

    かって愛読した作品のラストが気になっていた伸行。
    高校生が活躍するSFアクションもののハチャメチャな楽しさにはまっていたら、彼女が彼との別れを選ぶという結末にショックを受けたのだ。
    仕事にも慣れてきた頃、ネットで感想を検索してみたら、「レインツリーの国」というサイトを見つける。
    ひとみというハンドル名の女性が書いている感想に興味を持ち、伸のハンドル名で書き込むと、互いに好印象で、3日とあけずにラリーが続くようになった。
    会いたいという願いを最初は拒んだひとみだが、紀伊国屋で待ち合わせることになる。

    重たそうな髪の少し野暮ったい彼女。
    それは想定内だったが、ところどころ不審な点があり、しまいに伸行は爆発してしまう。それは誤解だった‥
    彼女は補聴器をつけていて、それでも聞き取れない場合があったのだ。
    障がい者枠で就職していたが、身近な社員の理解を得られず、実は孤立している苦しみがあった。
    いちいち説明なんかとてもできないと思ってしまいがちだけど、ほんとは説明したほうがいいことも‥そのへん、下手なところがあるんですね。

    時にはぶつかり、行き違いを重ねつつも、また手を差しのべあう二人。
    聴覚障がいについても適度に説明されていると思いますが、障がいに限らず、育ち方の違いやコンプレックスのあり場所などで、互いにこういった問題はよく起こるものと感じられます。
    メールのやり取りがリアルでちょっとイタイ‥遠い昔に~身に覚えが‥?
    そういう意味で、恋愛として普遍的なものを感じました。
    彼にちょっと近づく女の子も、恋愛至上主義にしてはさばさばしていて、有川さんらしい。

    めんどくさい女の子の気持ちを理解したいと思う寛大な伸。
    その真っ直ぐさがまぶしい~!
    何の苦労もしていないからではなく、彼にも人にはわかりにくいかもしれない経験がある。
    それを乗り越えた後だからの知恵の回り方。
    「理屈っぽい」という理由で今まではフラれていたというのが笑えるけど。
    お似合いなのね~ふふふ♪
    用心して距離を置いていたのに、いつの間にか彼に甘えている彼女が、一歩ずつ成長していく甘~いお話です☆

    図書館シリーズの2作目からのスピンオフ作品。
    内容はこれだけで独立しているので、恋愛物が読みたいときにどうぞ!

  • 甘い往復書簡を読んでるみたい!
    と、恋気分で読んでたのも束の間…。

    お互いを想う気持ちはたくさんあるのに
    自分が自分がの自己主張が少しずつ降り積もって
    大きな溝になったり、歪になったり。

    恋の感情だから超えられること、
    恋だからこそ超えられないこと。
    でも、こんがらがりすぎた糸も
    言葉を届けあうことで時間をかけて解いていく。
    互いを分かるための労力を惜しまないことは
    大切に繋がっていくために何よりも大事なことだと思う。

    恋は成就することよりもその後お互いに
    幸せな気持ちを交換し続けられることが大変。
    最初すごく簡単に思えることほど本当は難しい。

    レインツリー=ネムノキの花言葉は
    「歓喜」「胸のときめき」。
    たくさんの辛い思いをぶつけあってもなお
    一緒にいたいと願った2人の未来が幸せだといいな。

  • 久々に良い本に出逢えました。価値観の合う人って恋愛において大事なポイントだしそれが好きな書籍について共感しあえるなんて本当に素敵だと思う。私は最近読書に目覚めてまだ読んだ本も少ないけど、私が良かったと感じた1冊が当サイトを通じて名前も顔も勿論知らない誰かも同じように同調して貰えた時は本当に嬉しかった。
    健聴者と障害者の恋愛がテーマってよく有りがちなドラマ仕立てが多いけど、現代的だけど奥ゆかしくてでもストレートで。最後の最後まで二人の距離が縮まる行程が青春菌満載で爽快でした。
    この本、凄く好きです。

  • 読後はさわやか青春菌。
    図書館戦争に出てきた本で気になっていたのだが、やっと読めた。
    でもまあ、こんないい男はいないんじゃ?(笑)
    有川さんは言葉を大事にしていることを言葉で表現してますよね。
    個人的にはボリュームが足りなかったかなあ。もうあと2つ3つエピソードがあって、仲良くなる過程を見たかったかなあ。まあ、それも読者の想像に任せたい、という一つの表現なのかな。
    この本のおかげで、人の書評を読みたくなり、ブクログエントリー。

  • 主人公の純粋でストレートな気持ちが、文章の1行1行に、爽快に描かれています。
    そのことが、一読者である私を、とてもわくわくさせました。


    「彼女は――彼女たちは、耳が不自由な分だけ、言葉をとても大事にしているのだ。」
    (p.184から引用)


    だからこそ、主人公の真っ直ぐで飾らない言葉は、彼女の心にきちんと届いたのだと、私は思います。


    言葉には、時に傷ついたり、逆に傷つけてしまうこともあるけれども、
    でもやっぱり、誰かの言葉に救われることが圧倒的に多いのですね。

    だからこそ、私は、ひとつひとつの言葉を大切にしていきたいし、
    できる限り、きれいな文章を書けるよう努力していきたいと思います。

  • きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった。

    図書館戦争シリーズの「図書館内乱」から、出てきた本。
    とても、素敵なお話でした。

    聴覚障害者の方の大変さなどが、スムーズに書かれておりなるほど・・・と考えさせられる部分もたくさんありました。

    夏に読んでさっぱりする爽快ラブコメでした。


    有川先生らしい、終わりで私は好きです。

  • すぐに友人にオススメしました!

    短いから読みやすいし2日で読み終わった!恋愛ものだけど人間らしさが描かれててフィクションだけど物事が思う様に進まない辺りや同じやりとりの繰り返しが現実というかご都合主義ではなくて考えさせられることも多かったし、ストーリーの男性も綺麗すぎな感じじゃなく人間らしさがでててね。
    なんかこの本に出会ったときの自分に少し2人の気持ちがリンクするとこもあって良かった、話の取っ掛かりとかは今時ぽいかもだけど。

    本を読む人なら誰にでも忘れられない本てあるじゃない?それが子どもの時に読んだ本でも、急にふとしたときに思い出すみたいな。
    それで本のレビューをみて
    自分と似た感性の人がいる!って彼は嬉しくなりヒロインの彼女との本の感想などのやりとりがメールで始まるんだけど
    彼女には会えない理由があるの。

    私この本を読むまで聴覚障害の人は
    手話を使えるってイメージがあったけど
    中途失聴とか聾とか伝音、感音ってあるのを知ってさ自分なんも知らないんだなぁって思った。

    深く考えた。

    彼は自分と感性が似てるけど少し違う見方もする彼女に惚れたんだなってこの男の子もさ
    少女マンガのヒーローて感じじゃなくてさ
    ヒロインを傷つける言葉をいったり自分の意志の強さがあったりストレートでさ
    感性が似てる人と出逢うっていいなぁと思ったよ。

    私がこの本の中で
    印象に残る言葉があって
    痛みにも悩みにも貴賎はない。周りにどれだけ陳腐に見えようと、苦しむ本人にはそれが世界で一番重大な悩みだ。救急車で病院に担ぎ込まれるような重病人が近くにいても、自分が指を切ったことが一番痛くて辛い、それが人間だ。
    彼女は彼女たちは耳が不自由な分だけ、言葉をとても大事にしているのだ。第一言語として自分たちに遺された言葉を。その言葉を大事に使って、真摯に理屈を組み立てる。だから伸行はひとみの言葉に魅かれるのだ。あれほど真摯に使われる言葉はまたとないからだ。自分と似ていて少し違う心地よさ、それはひとみが言葉の限りある愛おしさを知っているからだ。
    その言葉で大切な思い出の本を語られたら、魅かれない奴はいないだろう。


    私もこんなに自分とぶつかってくれる人にいつか出逢いたいな。
    僅かな願望(笑)

    読後、友人に力説しました(笑)

  • 知り合ったきっかけがなんであれ、近づいていくプロセスがどうであれ、この2人は「出会うべくして出会った2人」。
    お互いにつらい過去を抱え(片方のはこれからも抱えていかねばならない性質のものだけど)、かなった恋も一筋縄ではいかないだろうけど、そんな2人だからこそ乗り越えられると信じたい。
    『阪急電車』を読んだ時も感じたが、有川浩は会話のテンポが実に心地よい。会話を通して、ストーリーにぐいぐい引き込まれていくんだなあ。

  • 今までにない衝撃を受けました。
    ただのラブストーリーだと思って読んでいた私にとって、この本の核となる部分は重かったです。
    いつもなら
    おもしろかったー、とか
    切ない…
    で終わる私のつたない感想ですが、なんだかこのおはなしはそんな簡単な言葉で終わらせちゃいけないような気がして、このレビューを書きながらも戸惑っています。
    ひとみさんもいうように『深く刺さって抜けない棘のよう』な作品になりそうです。
    私は、ひとみさんの前に自信を持って立てるのでしょうか。
    伸さんみたいに、真正面から向かっていくことができるのでしょうか。
    そんなことを読み終わってからずっと考えて、そして涙があふれてきます。
    ストーリーに感動して、という理由もありますが、自分に対するやるせなさ?みたいなもので。
    すごくすごく心が揺さぶられました。
    いつもの私なら、オススメの作品はみんなに紹介して回りたい性格なのですが、この作品はそうじゃなくて、私がひっそり書いたこのレビューをうっかり見つけてくれた人が、興味を持って手にとってもらえればなあという思いです。


    なーんて、偉そうなことを書いてしまいましたね。
    私も青春菌がうつったかも笑
    こうやってレビューを書いてる私にとって、二人の出会い方はすごく素敵で、憧れます。

  • ブログの内容にひきつけられてネットでの会話が始まる。
    you've got mailのような感じの始まり。

    会って,難聴であることが発覚。
    賢い女性と直球な男性。

    言葉のやり取りが引き立つ。
    参考文献が豊富で,事情の説明が丁寧。

    有川浩にやられたという感じ。

    恋愛小説として読んでもいいし
    恋愛部分は無視して読んでも良い。

    男性は有川浩の理想像だろうからあまり深追いしない方がいいかも。

    ps.
    参考文献の一覧をwebで作ろうとしてみたらamazonに登録のないものもある。すごい調査の熱意に脱帽。
    http://www.amazon.co.jp/lm/RXN5OBSIY7A7L/
    に掲載できないものは
    http://researchmap.jp/joc0l1uwv-45644/#_45644
    に参考文献のURLを記載しました。

    ps.
    booklogの感想をいろいろ拝読しながら花丸をつけさせていただいています。え,そうなのと思うものに花丸を。

    残念な感想がいくつか。
    恋愛小説として読まなくてはいけないと思い込んでいたり,
    登場人物に共感しなくてはいけないと思い込んでいたり,
    作者に共感しなくてはいけないと思い込んでいたり,
    自分の思い込みを作品に押し付けようとする読み方をしていたり,感想を書かれている方々。

    もったいないな,作品から自分の為になるところを貰えばいいのに。
    自分の価値観を作品に押し付けても,作品は何も返してはくれない。
    自分の価値観にないものを作品から貰おうとすれば,作品は一杯返してくれる。

    この本の登場人物のやり取りを見て学ぶところがそこかも。
    相手に自分の価値観を押し付けても何も帰って来ない。
    自分の価値観にないものを相手から貰おうとすれば一杯返って来る。

  • 「愛は力」「愛は人を強くする」どこかで聞いたようなセリフですが、ひとみと伸の2人の恋の行方をみているとこんな境地になります。本気だからこそ、可能な限り歩み寄り、相手のテリトリーに入りこむ。妥協はなし、上辺だけのつながりでなく、本音で晒しあうことを最初から実行してきた2人だからこその展開だったような気がします。
    この始まりがネット友達っていうのも、あながち現実的で、2人の往復書簡(メールのやりとり)が本書の半分以上を占めていたように思われるのですが、人様の立ち入った事情や成り行きを第三者(ここでは勿論、読者ですが)が覗き見ているような感覚を覚え、どきまきしたものです(笑)
    恋愛ものなのですが、健常者とそうでない人との線引きや物事の感じ方考え方も非常に興味深く、共感しえる箇所も多く、私にとっては面白い作品となりました。(4.5)

  • 図書館戦争を読んで興味を持ち、読みました。すごく素敵な話です。解説にもある通り「障害や病気を持つ人を物語の中で正しく描くことは、人々の理解を深め、差別をなくすのに大きな力となる」、本当にそうだなと。分かったつもりになってるだけかもしれないけど、心に棘のように残る話。「痛みにも悩みにも貴賎はない。」のくだりは好きだな。

  • 障害を持つということについて、どの程度まで知ればいいか、ということには答えはない。


    障害の有無にかかわらず、人と触れ合う時というのは、その「個人」と向き合うしかないのだと思う。
    一人一人、その時々で感じ方、捉え方は違うのだから。


    「がんばれ」と言われて苦しくなる人もいれば、奮起する人もいる。
    「がんばれ」と言われて苦しくなるときもあれば、奮起するときもある。
    それと同じ。


    そのことが、自分に対しても他人に対してもあてはまるということを忘れてはいけない。
    誰にだって苦しみはある。誰だって孤独。


    そして、送り手が傷つけることを恐れてなにもしない世界よりは、傷つける可能性をはらみながら歩み寄りの努力をする世界のほうが、余程ましだろう。


    だから、受け手として、傷ついたなら許せないならそれを伝えればいい。怒っていい。
    でも、否定はしてはいけない。それが傷つけようという意図を持って発されたのではない限り。
    歩み寄りの努力の副産物なのだから、そこには希望がある。


    その上で、送り手側の、あるいは受け手側の歩み寄りのとっかかりとして、一般的な知識は役に立つかもしれない。
    あくまで、とっかかりでしかないけれど。


    受け手として、送り手として、両方の立場で考えていたい。
    そう思った。

  • この本が出たころ、友達に「とてもいいから読みなよ」と勧められたことがありました。
    でも難聴者の話だと知って読むのを躊躇して、何年も経ってしまいました。どうせ薄っぺらいんだろう、と。
    いま読むに至ったのは、図書館戦争の映画化がきっかけです。おもしろそう、原作を読んでみようかなと思ったことからでした。
    図書館戦争の第2巻「図書館内乱」では、途中失聴者の女の子が出てきます。その女の子についての説明や、その女の子が感じていることは、とてもきちんとした取材の上でなされているように感じました。
    そこから派生した物語なら、「聴覚障害」だけが軸の物語じゃないんだろうと。

    わたし自身も聴覚障害を持っています。生まれつきの難聴者。聾でもろうあでも途中失聴でもなく。
    図書館内乱、そしてレインツリーの国でもう一文だけ付け加えて欲しかったとすれば、「生まれつきの難聴者」でも「口話を第一言語」としている人がいるということ。物語中で説明してくださった聴覚障害の人の中に、その真ん中の人間がいるんだということを書いてほしかったなあ、なんて、ワガママですが。

    口話での生活でほとんど苦労しない私ですが、主人公の気持ちにはとても感情移入することができました。途中で何度も泣きました。
    この物語に出会えてよかったと思います。

  • ネット恋愛なのかな?ぐらいの予備知識しかなく読んだので、ものすごく泣いてしまった。ひとみのどうせ障がいになってみないと分かってもらえない、私の気持ちなんて理解できないという卑屈な感じが昔の私のようで心が痛かった。それでも真っ直ぐに向かってきてくれる伸に恋愛って良いなぁ素敵だなと思わせてくれる。聴覚障がいについても知らないことを知ることができ、障がいについて改めて考えるきっかけになった。有川浩さんの作品で最初に出会った本がこの本でとても良かったと思う。大好きなお話!

  • 聴覚障害をもつ友人に勧められて読んだ、初・有川作品。
    ・・・ですが、なんというか、自分の独りよがりな’わかったつもり脳’を、ガツーンと殴られたような気分でした。

    聞こえないという状態は想像できる気がしていたんです。きっと不便だろう、大変だろうって。だけどやっぱりそれは、’わかる気がする’程度であって、聞こえる人々との微妙なズレ(微妙なだけに声高に主張するにもはばかられ・・・)、当事者にしかわからない不安や悔しさ(わたしは悔しいという感情がわくこと自体、この本を読むまで想像できませんでした)、そんなことも知らずに、聞こえない辛さをわかったつもりになっていた自分が恥ずかしかったです。

    現実はこんなにうまくいくことのほうが少ないでしょう。だからこそ、2人を応援したくなるようなストーリー展開に自分を重ね、ちょっとだけ、希望を感じることができるのかもしれません。わからなくてもわかりたいと思うことが、理解への助けになると信じて。

  • こんな風に私も好きな人に大事にされたいなぁ。

  • こうやって、好きな本とかを通して体の不自由な人の現状みたいなのを知るのが
    一番いい方法なんじゃないかなって思った。

    きゅんきゅんもできるし、改めて最高。レインツリー大すき//

  • ちょっとだけ「特殊」な女の子と、彼女に恋をした男の子の恋のお話。

    読み始める前に目次を見たら、第2章のタイトルが「重量オーバーだったんですね」だったので、太った女の子の話なの?と思って読み始めたら、全然違った(笑)

    バリッバリの「恋愛小説」なんだけれども、読み終わった時に
    お腹いっぱいで苦しくなっちゃうようなコテコテ感はありませんでした。

    恋愛に関する男女の考え方、感じ方の違いがしっかりと書かれていたせいかなと思います。
    彼女はこう思う、彼はこう思う、と描かれているから、
    どちらか一方に深く感情移入せずに、二人の恋を客観的に追いかけていけた気がします。

    それに、この恋によって、人として成長していく二人の姿が素敵でした。

    恋愛というと、どうしても、好いた惚れたヤるヤラないみたいな事ばかり連想しちゃうけれど、本質的には、自分自身や相手やこれまで見えなかった世界が見えるようになったり、見えなくなったりといった、人間的な変化、成長ができるものだと思います。

    この本は、そういう部分も含めた「恋愛」が描かれているように感じました。

    ただちょこっと物足りなかったのは、彼が彼女に対して我慢限界で爆発するまでの流れが、なんというかあっさりだったかなあと。
    爆発までの間に、もうちょっとだけ、彼女の意固地さや頑固さを具体的に感じるエピソードが欲しかったかも(笑)

    でも、新年早々睡眠時間を削って夢中で読んでしまいました。
    素敵な本でした♪

  • 二人なら乗り越えられるなんて楽観的になれるほど現実は優しくないのも知ってる。


    綺麗で甘いだけじゃない恋愛小説。
    青春菌すごいなぁ(笑) 甘いけど痛いとこもついてくるね。
    終わりがある、って言うことを認識した上で始まったところで終わっている。
    健常者とか障害者とか関係はない。悩みなんかそれぞれのはずで。
    地雷は誰にでもあるんだなって。それ踏まれたときにせめて理不尽に傷つけることはしたくないものです。

  • べったべたの恋愛物(笑)
    でもそんなまっすぐな小説を書いてくれる有川さんが好きです。
    聴覚障害の人に対し考えさせられる場面もたくさんありました。
    自分は・・・たぶんそのような人たちを知らずに知らずに傷つけてしまったりするんだろうな。

  • 出会いが「阪急電車」で、

    その出会いがすごくよかったから、

    迂闊に次の作品へ飛び込めなかったところを、

    kamoshigiさんにきっかけをもらって手にしたこの作品。

    2時間あっという間に読みきりましたが、

    有川浩、やっぱり好きです。

    恋愛もので出会った彼女ですが、
    この恋愛ものも、やっぱりうまくて、というか好みで、
    冒頭の口当たりの良さとは裏腹に、
    ストーリーは思っているのとは全く違った、予期せぬ方向へ転がりましたが、その展開も、実に見事で、いつもながら思うんだけど、そこで交わされる人間のやりとりがしっかり描かれていて、なんというかまったなし!というか。そんで最後はやっぱり「きゅん」としてしまう。
    いい歳なのに「きゅん」
    恋愛小説を読んで「きゅん」だなんて・・・

    有川浩と湊かなえをついつい比較してしまうんだけど、
    全く違うんだけど、この2人にはどこかしこ、同じようなことを感じてしまう。
    この作品を読んでまたさらに感じた。

    まだまだうまくいえないけど、どちらもすごいのは間違いないと思う。
    すごいというか、やっぱすき。

  • 何年も前に好きだった小説(ライトノベル)の感想を書いたブログにメールを送ったところから始まる交流。
    そんな始まりなのですけど、男女の考えの違い、文字と言葉の交流の違い、理解と実体験の違い、答えがでない問題事に少しでも立ち向かうか諦めるか・・・
    相手のためによかれと思ってしたことが、相手にとっては信用されてないと感じる結果になってしまったこととか・・・
    日常生活で見かける考えのすれ違いが多々あって、いろいろ「交流」について考える事が多いお話でした。

    あ、でも女性を例えるのにリックドムが出てきたのにはびっくりだ(笑)

    チャプター3の目次、
    「傷つけた埋め合わせに自信持たせてやろうなんて本当に親切でありがとう」
    なかなか文字面もショッキングですが、こう思うしかなかった女性に対する気持ち・・・・複雑です。


    そして、この作品は、同作者の「図書館戦争」シリーズのスピンオフというか、作中に出てくるタイトルの物語化のようです。

     図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2)エピソード「恋の障害」
      http://amzn.to/R01pDy

    ただ、解説によるとこのエピソードはアニメ化の際にTV放送できません・・・と言われたそうです。
    DVDになったときに収録されたそうですが(DVD第三巻)。
    そのあたりのことを思って「レインツリーの国」本文のヒロインの台詞を見ると、より一層ものがなしいものがあります。


    解説で紹介されていた、「図書館内乱」の引用文より
     " ーー差別をわざわざ探してるみたい。そんなに差別が好きなの?ーーー”

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レインツリーの国 (新潮文庫)の作品紹介

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった-。

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