ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫)

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著者 : 有川浩
  • 新潮社 (2013年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101276335

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ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。
    彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。
    強い記憶は鮮やかに。何年経っても、鮮やかに。
    ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。
    カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。
    父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。
    しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた・・・。

    この7行のあらすじが全く違う二つの物語となる。
    「ヒア・カムズ・ザ・ザン」と「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」
    一粒で二度おいしい・・・、いや、ちょっと違うか~(笑)。

    私にはカオルと父の関係がすとんと入ってこなかったなぁ・・・
    真也の能力(?)も、もう少し見せてほしかった・・・

  • たった7行のプロットを元にした、表と裏の物語。
    片方は小説に、もう片方は舞台脚本に、でしょうか。

    主人公は二人の男女、それぞれが、
    “二人の父”との交わりを持つことになります。

    書籍・雑誌の編集という作業の内実を垣間見えて、、
    思ったより、ドロドロとしてそうだなぁ、、とも。

    ん、一つのプロットに対する自由な創作、
    複数の作者による競作アンソロジーとか、面白そうですね。

    好みの作家さんばかりが集まったら、、とか妄想してしまいました。

  • 同じあらすじから生まれた、異なる2つのお話。
    改めて、有川浩の作品が好きだなと思った一冊です。
    人間くさい汚さ、見苦しさも、まっすぐで愛に溢れた真実で相殺。柔らかな日差しに包まれるような読後感に、さすがの一言!

  • 飛行機内の暇つぶしに読んだが、泣けて我慢できず困った… マスクでなんとかごまかしたけれど。
    そして、後半のパラレルを読んだら、何となく、うーん。。
    前半で終わった方が読後感が良かったかなぁ。

  • さらっと読めました。
    特にキャラクターがよいとか、感動するとかびっくりとか盛り上がる訳ではないけれど、心地よいまま綺麗に終わるお話。私はけっこう好き。
    再読はないかな。

  • あーーーもぅほんとに有川作品が好きだ!

    本作のあとがきにものすごく共感でした。

    この読後感がたまらなくて、しんどい時でも、
    有川さんの作品は読みたくなる。

    ふとしたセリフに気づかされて救われる。

    営業としての自分が、古川とカオルの
    編集者としての姿に重なって、
    共感したり、痛いとこつかれたり、
    でもやっぱり最後には元気をもらえる、
    出会って良かったと思える有川作品が大好きです。

    有川さん、これからもお世話になります!

  • ある家族の軌跡をたどる物語ですが、内容はパラレルワールドになっているため、物語は二つ存在します。
    主人公の古川真也はある特別な能力を持っています。その能力とは、自分が触れた品物や場所からそれに関係する人の記憶や感情が分かってしまうというもの。かつて、その能力を使いトラウマになってしまった彼は、控えめな存在感を主張しない性格の青年となっていました。そんな彼とは正反対のがむしゃらな行動がまぶしい同僚のカオルは、家族関係に複雑な事情を抱えていました。カオルの家族関係をめぐって物語がそれぞれのパターンで進行していき、真也はカオルに近い存在として時に秘めた能力を発揮しながらカオルの精神的な支えになり、家族の再生を見守ります。
    読み終わったあとに、どちらの物語が良かったと思うかと聞かれたら、前半のお話と答えます。理由はカオルの家族のたどる運命の違いではなく、真也とカオルの関係が現在進行形の方がすてきに見えたからでした。

  • 有川氏は職人ではないかと思うことがままある。いや、作家という仕事は既に職人なんだけど、そういう意味ではなく鉄屑を与えたら何でも自在に作ってしまう熟練工のような。たった7行のプロットから、二編の物語を生んでしまっていた。

    双方に通底するのは、親子の許しの物語。年月、距離、すれ違い、それら要素(と主要登場人物)を同じくして、この読後感の違いはなんなのか。読者に突きつけられた「小説家という技術工」の業を堪能した。

    その分という程でもないが、著者の割にはカタルシスは弱め。

  • 2017/09/17
    通常版と、パラレル版

    通常版は良い話すぎる。
    ドラマな感じ。

    パラレル版の方が、現実味があった。

    物に残った思いを感じ取れる力を持つ、真也。
    現在に至るまでの葛藤なども読んでみたいな〜
    真也が良い人すぎる(笑)

  • 設定を最大限に活かしていて面白かった。パラレルの話の方が心を動かされた。父と娘の関係はすれ違いやすいね。

  • 夏になると各出版社がやってる、文庫フェア中からランダムに1冊買って読んでみようという試み。
    新規開拓が目的だったので、すでに読んだことのある作家の作品になったところで選び直すべきだった。

    水でふやかしたカールくらいの読みごたえ(現代の娯楽作品の特徴だし、これが良いという人もたくさんいるんだろうけど)。
    前に読んだ『阪急電車』の中で個人的に不快な表現があり、この作品でも無意識に不快な部分はないかを探して読んでいた。そんな姿勢で読んで楽しめるはずもない。
    ストーリー自体は悪くなかった。

  • 編集者の古川真也は、特殊な能力を持っていた。手に触れた物に残る記憶が見えてしまうのだ。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することに。彼は米国で脚本家として名声を得ているはずだったが、真也が見た真実は――。確かな愛情を描く表題作と演劇集団キャラメルボックスで上演された舞台に着想を得た「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」を収録。有川浩が贈る物語新境地。

  • 2017/7/11
    なんと言うか、なんでもソツなく仕上げるよねー
    この物語のできた経緯の説明がよくわからないんだけど。

  • 五行のあらすじを基に、有川さんがそれぞれ書き上げた二編。

    無印とパラレルの二編としているが、後者の話の内容のほうがタイトルの意味合いがわかりやすかったかな、という印象。

    無印は榊さんがとにかくいい人。
    パラレルは無印にましてカオルのお父さんにげんなりするけど、げんなりする時点で自分も大人になりきれてないんだなーと自省。

  • 昔々、父に勧められて読んだ本です。
    もう一度読んでみようと思います。

  • サイコメトリーの能力を持った主人公が、会社の同僚のために奮闘するというあらすじ。内容と関係が無い感想だが、作家の方が色々な感情を持ち合わせていてその感情から話の世界観に遭った登場人物を作り、動かしていくという作業が必要な点に非常に興味をひかれた。編集者はその世界に沿って(世界観に浸かる必要があると思うが)アドバイスをしていく。これも大変な作業だなと思った。どちらも人の心の機微に聡い人でないと出来ないと思う。自分には出来ないな。劇団版の舞台は見たが、パラレルに話が近かったかな。今度見返してみようと思う。

  • 冒頭のあらすじを主題とした2編。登場人物の名前は似かよっていて、真也の能力は一緒だけど、内容は全然違う。
    いずれもハッピーエンドなんだけど、真也が清廉すぎて、ややついていけず。あと、能力を意外と使わない。そういう方針なのかもしれないけれど。

  • キャラメルボックスの芝居を先に観たのだけど、演劇と小説だからか、まったくの別物として区別できて混乱することはなかったのが助かりました。むしろ、無印とパラレルで出だし混乱しました。
    でもあったかい物語だなぁ。どちらかと言うと、少し親との関係に悩んだことがある分、パラレルの方が刺さったかも。痛い痛い痛い。
    親子って、家族って、面倒だけど有難いなあと思わされる本でした。

  • 真也いい人やー。
    私もいい結婚相手が見つかればいいな。

  • 読むタイミングが悪かったのか、思ったより面白いとは思えなかった。主人公より親の年齢に近いから、なんとなく辛い気分になってしまった。

  • 7行の短い「あらすじ」が元となる2つの物語
    どちらも面白い。

  • 「ヒア・カム・ザ・サン 」
    親が子に向けて放つ愛、子から親への愛、異性への愛。それぞれが本心からの無償の愛だとしても受ける側がそれを理解しなければ、感じられなければそれは無力な物なのだろうか。
    作品のなか、父もその友も娘もそれぞれの立場で力いっぱいの愛を放っているのにすれ違っている。
    「ヒア・カム・ザ・サン Parallel」
    は表題作ではアメリカで成功した勝者として描かれている父親を、夢途中で挫折した敗者の様な父とした物語となっていて、表題作とは趣をことにした味わい深さがある。
    アメリカで栄光を勝ち得る父親よりも夢破れてうなだれる父親にリアルさを感じるからだろうか。
    「親は立派な人であるべきだというのは子供の幻想だ」という編集長の言葉は胸に響く。

  • なんだか小綺麗過ぎて入り込めない作品だった。元々主人公サイドが清廉過ぎるきらいがある有川作品だけど、この話は特に真也とカオルが清廉で有能で美しい人過ぎて、周りの人のおいおい感が強調されてしまって、でも圧倒的に普通の人なのは周囲の人なんだよな…とモヤモヤしてしまった。
    特に後半のパラレル設定については、確かにカオルの父はどうしようもない人だけど、真也が独善的な善良さの方が鼻についてしまった。

  • 舞台のノベライズらしく、同じ設定で2つの話を書いている。その辺が少しややこしい。
    自分にとっては読みやすく書いてくれる人なんだけど、今回のは難しい言い回しが多かったかと思う。これは自分がアホなだけですが。。

    親にはちゃんとしてて欲しいと思うけど、人間だもの。卑しさもありゃセコいとこもある。これを子供に見せずに親を頑張りたいと思った。子供に、まぁ親も人間だしなーと思ってもらえりゃ少しは楽になるかなと思う。

  • 予め設定されたあらすじを元に、独自の物語を展開させていく、という、特殊な制限付きの小説。

    しかも、もう一作は、別の物語として舞台化されたストーリーから話を発展させたもの。

    という、同一テーマで異なる二つの物語が楽しめる。

    さすが、有川浩である。

    どちらかというと、より爽やかな展開の一作目の方が好みかな。

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ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫)の作品紹介

編集者の古川真也は、特殊な能力を持っていた。手に触れた物に残る記憶が見えてしまうのだ。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することに。彼は米国で脚本家として名声を得ているはずだったが、真也が見た真実は――。確かな愛情を描く表題作と演劇集団キャラメルボックスで上演された舞台に着想を得た「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」を収録。有川浩が贈る物語新境地。

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