きれいな色とことば (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2002年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101278223

きれいな色とことば (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • この間、大きな虹を見ました。それも外側にもう一つ、うっすらとかかる二重の虹。ベランダから家族と一緒に、だんだんと薄くなり空に溶け込んでいくまで、ボーっと眺めていました。七色の虹にピンクがないのは、この世を創った神さまが人間の女の子のために残しておいたためだとか。

    おーなり由子さんの作品は初めてでした。NHKのみんなのうたでも作画を担当されていたり、やわらかなタッチのふんわりとした感じの絵と文章ですね。

    ある日知る
    こころに色があることを
    ことばに色があることを
    音楽に色があることを
    時間に色があることを
    わたしに色があることを

    桜色、萌葱色、茜色、紺碧、江戸紫
    日本人は自然の中に色彩の淡い違いを見出し、季節の移ろいの中、心象風景と共に色とこころの中の結びつきに、より敏感な気がするのです。

    夏の盛りに元気のよいひまわりの橙色
    失恋とも分からない仄かな感じは、しずかな藤色
    柔らかい薄緑色の豆には、滋養がいっぱい
    故郷を離れる夜の列車の黒い窓には不安が宿る

    にこりと微笑んでしまう表現も楽しい。

    緑の葉をおいしそうに食べる青虫は、はむ、はむ
    夏の風鈴が涼しげに、てろりん
    こころの中から生まれるしゃぼんだまは、ぱくり、ぽわり

    読後には、こころの中に色鮮やかな風景が残る作品でした。

  • 恋に落ちた。
    表紙を見て、ページを開き、ことばを感じて。
    私は初めて、本に恋をした。
    そう思えるくらい、心を捉えて離さなかったエッセイ。
    世界が途端に色を帯びて、ドキドキした。

    今でも本を開く度、何もかもがクリアになって何色にでも染まれるような気になる。
    凝り固まった自分の心を溶かして、リセットする。
    とてもとても大切で、愛おしい本。

  • おーなりさんは絵も文章も感性も素敵な方だなーとつくづく感じます。うらやましい。こんな絵心のあるひとに生まれたかったなー。
    イラストはtomoさんや伊藤尚美さんなんかに少し似ている感じがします。おーなりさんの大阪弁の『ぬくい』っていう表現がところどころに出てきてほっこりします。

    ~気に入ったことば~
    『色とりどりの毎日が いとしく思える日に』

  • 様々な色を言葉の物語にした絵本です。
    色の事を学んでいるので馴染みがありました。
    ほんわかして癒されます。淡い色、鮮やかな色、おぼろげな
    色…虹の話が素敵でした。

  • 中学生のころ初めて読んだときには「大人になったら世界がこんな風に見えるのかもしれない」ってワクワクした。
    子供のころには分からなかった気持ちも、今の自分にはスッと入ってきて心地良い読了感。
    なにげない風景なんだけど、こんなふうに言葉で表せたら毎日が楽しいだろうなぁって、憧れてしまいます。

  • お部屋でのんびりしながら、癒されるためのエッセイだわ。

    やはり感性とは持って生まれるもので、私がどんなに逆立ちをして頑張っても、こういうきらきらしたあたたかみのある表現は出てこないと思う。
    神様って不公平!!

    眠る前に毎日ひとつずつ読みたい、すてきな1冊。

    --

    毎日が色鮮やかになるように―色とりどりのビーズのようなエッセイ集。文庫オリジナルカラーイラスト描き下ろし。

  • やさしい心になれるような文章。
    透明水彩の淡い色使いがカラフルでありながらやわらかく、
    ちっともうるさくない。

    何気ない日常にあふれる、きらきらしたものを見つけられるような気がするなぁ。

  • contentsというページを開くと、水彩で描かれた綺麗な目次がある。色別に目次が分かれていて、タイトルを読むだけで、少しわくわくした子どもの頃のような明るい気持ちになる。ひとつひとつのエッセイも同じような気持ちさせてくれる。

    私は「透明な風船」と名付けられた枠の中の「透明な風船、水のようなひと、台風の夜、魔法のやりかた」4つのお話が好きだった。お話しというより、”感じ”の描写みたい。

  • 初めて読んだ中学生の時、この作者は日常生活の中で様々な色を感じながら過ごされているのだなと思いました。
    そして、自分もそんな風に感受性豊かでありたいなとも。
    忙しさで気が急いている時こそ手にとりたい一冊。

  • この人の本は、純粋な気持ちを思い出させてくれるからいいなぁと思う。
    そして毎回読み終わった後大切な友達にこの本を贈りたい、と思う。
    日常の何気ないことに、ごく自然に常にアンテナを張り巡らせていて、感受性の強い人なんだろう。
    一瞬のことで常には捉えていられない日常の些細な物事・関心を、一つ一つ大切にしまい込んでいっているような、そんな本。

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