陋巷に在り〈4〉徒の巻 (新潮文庫)

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著者 : 酒見賢一
  • 新潮社 (1998年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101281162

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陋巷に在り〈4〉徒の巻 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 読んでると、しみじみ「言葉」は「呪」だって思うのね。
    これは現代でも変わらない。
    「視線」も、歌も、ダンスも、そして道具も。
    古代の中国にさかのぼらなくたって、人は簡単にとらわれるじゃないか。

    人の言葉に、他人の視線に自分の言動を左右され、ある時は饒舌になりある時は沈黙する。歌やダンスで心を落ち着かせもするし、昂ぶらせもする。サポーターの応援が、選手のプレーを左右する。携帯電話だのネットだのに依存していく。

    現代にも「呪」は存在するんだよとしみじみ思う。

    で、どーするんだよ顔回!やばいぞ顔回!

  • この巻は、妤と子蓉の顔合わせと、子蓉が妤に仕掛けた恐るべき蠱術。妤と五六の思わぬつながり。少正卯が孔子に手を貸したことで、ついに実行される城の破壊。そして顔儒の里を訪れた少正卯の死闘と、読み応えのある内容でした。

  • 第4巻。

    いや、想像できないわ。犬にかみ殺されそうになるの。なんんで生きてんのよ。。

  • 前巻最後の、顔穆の壮絶な死の件を読んだ後、「一体どうなるんだ??」とものすごい緊張感とともにこの巻を開いた。
    顔穆を殺した子蓉が、真のターゲットたる顔回宅へ現れる。
    ただならぬ展開・・・なのだが、回の父、路とのしれっとしたやりとりがどうにも可笑しい。
    いい箸休めになった。
    後半はまた、少正卯と顔儒との戦い。
    前巻まで、この人物の何が恐ろしいのかと思っていたが、その怪物的な姿が、ここで明らかになる。
    また次の巻を手にするとき、緊張しそうな予感がする。

    もっとも、中々このシリーズ、手に入らない。
    次の巻を手にするのは一体いつになろうか?

  • やったぜ 妤! 美少女というお墨つきだ!

  • 小正卯一派と顔氏との死闘が本格化してきます。
    顔氏の本拠地に乗り込んだ小正卯と犬たちとの闘いがまた凄まじい。犬に襲われた時の身の防ぎ方がよく分かります(笑)。
    媚術に操られてしまった妤はどうなっていくのか、顔回との恋は成就できるのか、と連続ドラマのように次巻に繋がっていきます。

  • この巻では3巻までの主な登場人物がいよいよ本領を発揮していきます。といってもそれは決して良い意味ではなく、主人公の顔回と敵対する悪役たちが彼の周囲の人物たちを侵食していく様が描かれています。
    その中でも歴史上で孔子の敵役とされている少正卯は、その名前そのものが悪を体現している字面であるため、偽造された人物という説もあるくらい薄気味悪く徹底的に悪役です。孔子の故郷である顔氏の一族の住む尼丘まで訪ねて行き、その一族の太長老と面会する場面はこの巻の山場です。本来は土地の神の祀る場所である社を守ってきた”徒”はそこから逃げてしまい歩き行く者になりました。その土地に踏みとどまり礼の一端を伝承してきた儒である太長老は、少正卯のような”徒”の存在を蔑視するのでした。少正卯の要求をはねのけた太長老の胸中は、一心同体のような部下を殺された怒りでいっぱいであり、少正卯の帰途に凄惨な殺害手段を仕掛けていたのでした。
    本の巻末に作者のあとがきが毎回結構長めにあります。小説の内容からすると意外な酒見さんの人と成りが分かります。

  • 今回、子蓉の標的になったのは妤。少女が鏡に魅せらるのは、今も昔も変わらないけれど、古代は鏡そのものが希少だし、とても高価。こんなものを貰って誰にも言うなと言われたら、その通りにしてまうのだろうな。妤の変容に顔回はいつ気が付くのだろう。顔穆を失った太長老は小正卯に仕掛ける。その内容が凄い。相変わらず面白い!呪の起こりとかとても興味深い。孔子の時代をもっと知りたくなりました。

  • 卓越した性魔術の使い手・子蓉を唯一破った顔回。子蓉は顔回に執着し、再度籠絡を誓う。それは、顔儒や許嫁の妤まで巻き込み…。

    辛くも子蓉に勝ったとほっとしたのもつかの間、妤に魔の手が及んでいるのに、なすすべもない顔回や、政敵でありながら、孔子に協力を申し出る不気味な少正卯の真意を測りかね、対処できずにいる孔子にイライラしました。悪意ある小正卯をどう阻止するのか、続きがとても気になります。

  • スーパー超能力者顔回が主役な孔子物語を、四本目まで読んでいったん休憩。
    邪悪かつ超強力な美女や、やっぱり孔子とタメ張るくらい強いイヤンな太った中年男(・・・)とか、まー書き手が酒見賢一じゃなかったら、どこの超伝奇アクション物? と言う感じ。
    展開具合が懐かしのNO×ノベ×を思い出させます。とは言え、まったく同じではない。
    一線を画すのは、作者の知識とその披露の仕方。
    京極夏彦はキャラに(つか京極堂に)延々と薀蓄を語らせますが、酒見賢一は地の文で語ります。作者つまり神の視点ですね。
    その方法を採ると、場合によってはストーリーの流れを止めてしまい、興ざめさせられるのですが、さすがに酒見賢一はえらい。
    逆に飄々と超越した感じが話に添っています。
    平気でカタカナ語も使われるのですが、それも何の違和感もありません。
    状態を表すのに、適切な言葉がされているからですね。
    古代中国物だからと言って、別に漢字ばかりを使用する必要はないのです。
    だからって、凡百の作家がやると、目も当てられない惨憺たる有様になってしまうけどね・・・。

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