豪華特急トワイライト殺人事件 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101285078

作品紹介・あらすじ

妻との北海道旅行の帰り、十津川警部は、札幌駅で大阪行「トワイライト・エクスプレス」を待っていた。そのとき、偶然、十津川は、かつて自分が逮捕した男を見かけ、胸騒ぎを覚える。やがて、嫌な予感は的中した。日本海沿いを疾走する密室同然の寝台特急で、十津川の携帯電話に殺人が予告され、妻も拉致されてしまった。そして、予告通り最初の殺人が…。長編トラベルミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • いつもの如く読点は多めだが、王道の鉄道ミステリーで面白かったので、全く気にならなかった。今回は夫妻での旅行帰りでの事件だから、カメさんは多分出てこないだろうなとガッカリしてたけど、途中から出てきてくれたから嬉しい。十津川警部シリーズのワトスンみたいな人だから、カメさんがいないと違和感がある。

  • 「トワイライトエクスプレス」(直訳すれば、たそがれ急行)の運行が終了したのは記憶に新しいところですが、JR西はその後も「特別なトワイライトエクスプレス」と称して、イヴェント列車として走らせてゐるやうです。編成もスイートとロイヤルのみの超豪華版。お値段もかなりのものですが、これが大好評らしい。みんな好きだねえ、とわたくしは斜に構へてしまひます。
    わたくしにとつて、トワイライトエクスプレスはあくまでも日本海縦貫線を走破する、関西対北海道の寝台特急列車ですので、イヴェントで走る「特別な~」は、興味の対象外と申せませう。

    そんな往年のトワイライトを満喫できるのは、もはやトラベルミステリイの世界でしかありません(ま、他にも有るだらうが、ここではさういふことにして)。お馴染み西村京太郎氏による、十津川警部シリーズの『豪華特急トワイライト殺人事件』であります。
    やはり日本一の豪華列車を扱ふだけあつて、西村氏もかなり力を入れて執筆してゐるやうです。何しろ、ほぼ全篇にわたつて、トワイライトの車内が舞台となつてゐるのです。因みに作品中では「トワイライト・エクスプレス」と表記されてゐますが、多分ナカグロは要らないと思ひます。

    十津川さんは珍しく休暇を取り、夫人とともに北海道旅行を愉しんだのであります。帰途には、航空機ではなく「トワイライトエクスプレス」を利用し、愉しい旅を締めくくる筈でした。
    ところが、その列車には、かつて婦女暴行や殺人未遂で逮捕した竹内耕三なる男が出所して乗車してゐたのです。十津川も竹内に気付き、嫌な予感を抱くのであります。
    その予感は的中し、まづ殺人予告のビラが撒かれ、その通りに女性が殺されます。さらに十津川警部の妻・直子も誘拐され、車内の緊迫感はMAXに達します。竹内の仕業だと分かつてゐるのに、ヤツは尻尾を出さず、証拠を掴ませないのであります。
    十津川・亀井の名コンビは、いかなる方法をもつて竹内と対決するのか......?

    なほ、本作は1991年頃の執筆と思はれ、普及し出した「携帯電話」が効果的な小道具として登場します。まだ、携帯電話を所持する人が極一部だつた頃。かういふ(当時の)話題のアイテムを早速取り入れる辺りも、西村氏らしいですね。

    デハデハ、今回はこの辺でご無礼します。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-565.html

  • 携帯電話がまだめずらしかった時代のお話。
    札幌から十津川警部夫妻が乗った大阪行きのトワイライト・エクスプレスで殺人事件が起こって…。
    クリスティさんの『オリエント急行殺人事件』同様、寝台特急って動く密室だから、こういうサスペンスが成立するんだろうね。
    西村さんのお話は、特に うんちくがあるわけではないから、オリーブ光彦系と違って、読むとすぐに忘れちゃうんだけどね…(笑)

  • 十津川直子と夫婦での旅行で、札幌から大阪まで寝台列車で行く。
    駅で見かけた元凶悪犯。
    小樽での事件を目撃した証言。
    列車内での殺人予告。
    乗客の死。

    次々事件が起こり,怪しげな人間も沢山。
    亀井刑事が途中から乗り込んでくれたところでほっとするものの、
    最後の最後まで爆弾騒動で気が抜けない展開。

  • フェリーの中であまりにもヒマだったので、買いました。

    まあ、普通の西村京太郎のトラベルミステリーです。

    ただ、一箇所。アタッシュケースの行方が、ちと変ですよ。

  • 妻が車内で誘拐されるという設定がどきどきする。

  • 平成12.3.10 8刷 476
    妻との北海道旅行の帰り、十津川警部は、札幌駅で大阪行「トワイライト・エクスプレス」を待っていた。そのとき、偶然、十津川は、かつて自分が逮捕した男を見かけ、胸騒ぎを覚える。やがて、嫌な予感が的中した。日本海沿いを疾走する密室同然の寝台特急で、十津川の携帯電話に殺人が予告され、妻も拉致されてしまった。そして、予告通り最初の殺人が……。長編トラベルミステリー。

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著者プロフィール

一九三〇(昭和五)年、東京生れ。鉄道ミステリ、トラベルミステリの立役者で、二〇二二年に亡くなるまで六〇〇冊以上の書籍が刊行されている。オール讀物推理小説新人賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞など、数多くの賞を受賞。

「2022年 『十津川警部と七枚の切符』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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