儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

著者 : 米澤穂信

• 新潮社 (2011年6月26日発売)

感想・レビュー・書評

[かとまるさんの感想 · 2024年3月12日]

全5編、すべて上流階級の暮らしにまつわる少し歪んで病んだような悩みとその解決。全5編が「バベルの会」という読書サークルに絡みゆるくつながっている。
登場人物の教養がものすごいので、引用・暗喩の小ネタが多く、自分がミステリー精通していたらもっと楽しめたと思う作品。
ただ、知らずして読んでも重要な部分はなんとなく推測できるようになっているので、ストーリーとしては十分楽しむことができる。
本書に出てきた作品（特に翻訳本が多そう）を改めて読んだ後、また戻ってきたい。

[ぐんたまさんの感想 · 2024年3月8日]

読みやすい短編集。
お金持ちの人たちを中心に話が構成されているため
どこか世間とは価値観や感覚がズレていて
思い切った行動をしてしまう。
そんなサイコホラー的な要素もあり
最後の最後でゾクっとさせてくれる
飽きずに読み終えることができた作品。

[3636asさんの感想 · 2024年2月14日]

何故か後味が悪くない
ちょっとスッキリさえする

玉野五十鈴の誉れ
儚い羊たちの晩餐

が好きだった

本書に出てくる様々な固有名詞を知っていたら
尚面白いんだろうなと思う

知識があるのはかっこいい

[nyankoteacherさんの感想 · 2023年11月3日]

ゴシック？でワイヤーモデルの短編動画を連想するような、コンパクトさを感じる。

[いたちちゃんさんの感想 · 2023年11月2日]

短編じゃなくて長編で欲しかった、、

[クウカさんの感想 · 2023年7月19日]

（2023/07/19　2h）
耽美もの。ミステリ好きな人はより浸かれると思われる。
バベルの会について深く触れないのも良いところ。
ふわふわ上澄みだけを撫でで行くような。

わたしは、北の館の罪人と、
儚い羊たちの晩餐の2作がすきです。

[あかねにゃんさんの感想 · 2023年7月2日]

怖くて幻想的、お嬢様方の読書会「バベルの会」を背景に展開していく
最初の書き出しから引き込まれてしまった
「身内に不幸がありまして」
思いもよらぬ最後でした
「玉野五十鈴の誉れ」
これは怖かった！
お米の炊き方がキーワード
初めちょろちょろ半ばっば・・この先がね・・
なるほどなぁと唸ります
「儚い羊たちの晩餐」
最後ぎゃー！っとなりました
羊って・・・
怖や怖や

[シンヤさんの感想 · 2023年6月4日]

遡ってみて自分が感想書いてない事に驚いて改めて記載。
この作者の短編で一番好きな作品。評判の満願よりもこっちが好き。

全体通してだーーいぶ暗くてダークな作品なのにそんなに気分は下がらない、不思議な作品。
それぞれが切り口の異なる不思議な世界観ですが、最後にそれをまとめ切る部分も納得の仕上がりです！！

[茉央さんの感想 · 2023年5月28日]

米澤穂信、名前だけ知ってたけどこういう小説書く人なんだーとフムフムしながら読んだ。
結構イメージと違ってびっくり。
名家の令嬢たちが登場してくることもあって、優雅な雰囲気ありつつ、どこかひんやりしてる不思議な感覚。
読後感は正直言ってあまり良くない。
でも多分そこがこの本の醍醐味なんだろうなあ。

[ayuさんの感想 · 2023年5月26日]

『短い　小説　おすすめ』でヒットして読んでみようと思った本。

飽き性だし普段あんまり本を読まない私ですがページをめくる手が止まらなくてあっという間に読み終えてしまった作品。最後衝撃的でしたが面白かった！って感情が残りました。
コナン好きな人にはおすすめかも（？）

著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー＆ホラー部門奨励賞」（ヤングミステリー＆ホラー部門）を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」（長編及び連作短編集部門）、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい！」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい！」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。