リカーシブル (新潮文庫)

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著者 : 米澤穂信
  • 新潮社 (2015年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287836

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有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
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リカーシブル (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 面白かった。閉塞的な地方都市と曰くありげな伝説、弟の怪しげな言動、どこか不自然な町の様子。そんなものに主人公と一緒に絡め取られていくような、そんな不思議な味わいの1冊でした。
    山谷はそれほどないストーリーなんだけど、不思議に惹き込まれる。特に入院した先生との会話あたりからは、終盤に向けて一気に駆け上がって行く感じ。いいお話でした。

  • なんて救いのない。。。
    ストーリー自体はおもしろく、ラストのネタバラシも驚きありで、好きなタイプの小説ながら、もやもやとしたものが心に残る。主人公の強さがかえって悲しい。

  • ネタを上手く生かせてなくて残念。期待感が高まってしまい、オチが残念。母娘の攻防戦にはゾッとした。そう、何度かゾッとお尻からするタイミングがあったのに、解決できてなくて残念だったのだ。

  • 重苦しさを感じる背景の設定に
    なかなか読み進めなかったが
    ハルカの芯の強さにほだされて
    少しずつ感情移入していった。

    これも作者のうまさなのか
    オカルト的な話がいつの間にやら
    論理的な推理へと転換してゆく頃には
    すっかり惹きこまれてしまっていた。

    それにしても
    しっかり者の姉と憎めない弟だなあ。
    これから2人に
    幸せな未来が訪れますように。

  • 父親の蒸発により継母の故郷に移ったハルカ。
    寂れた町で未来と過去を見始める連れ子の弟。
    常井村に伝わる「タマナヒメ」を巡った死の系譜。
    五年前から続く高速道路信奉。
    蕎麦屋の娘、新しい庚申堂、揺れる報橋、押入れの裏側。
    そういえば高速道路反対勢力の実態が意外と描かれなくて記号的だったような。
    三浦先生が結構存在感あってよかったけど、当てられ役とヒント係に留まったのか。描かれはしないけれど、弟を味方になると決めたハルカの支えになったらいい。父親が帰ってくるといった弟に未来視の力はなく、引き続けたおみくじも答えではなかったけど、リンカの意味深な言動は「タマナヒメ」の実在をほのめかしてもおりすこし神秘を残した仕上がり。

  • “中途半端な田舎”の風景がとても細やかに描かれており、自分の地元を思い浮かべて少し寂しいような切ない気持ちになった。田舎に古くから語り継がれる伝承と、弟の不思議な言動。導入部はファンタジー風味だけど締めはしっかりミステリで良かった。少女達が不遇さの中でも懸命に生きる姿は心打たれるものがあるが、相変わらず米澤穂信さんの描く子供は子供らしくない。終盤は本当にヒヤヒヤしたけれど、ひとまず大事に至らなくて良かったというべきか、姉弟の今後を思うとかわいそうでならないというか…。ざらざらとした後味が残る塩味ミステリ。

  • 今回も大満足な米澤作品。
    横溝チックな味付けがたまらなく惹付けられた。
    じんわりくる苦さはやや薄め、主人公に切なさ爆発。

    満足、満足!

  • こういう不穏な空気感とか都市伝説的なものを話に組み込むのがうまいなあと改めて感じました。

    大人びざるを得ない環境にいるハルカの心情が痛い。ハルカとともにじわじわと不安と焦燥にかられながらも読み進めるのを止められませんでした。

    リンカもハルカも飛び抜けて周りの子より大人なんだろうけど、まだ子供だからこその危うい感じがまた魅力的でした。

  • 『さよなら妖精』に続いて、二冊目!
    解説には「米澤作品の愛すべきヒロインが、また一人誕生した」とあるけれど、ダブルヒロインでしょう。ハルカも、リンカも、どっちも良い。

    高速道路誘致に、復興の夢を託す町。
    そこに残る、タマナヒメ信仰。
    泥濘にはまっていくようなウチとソトの関係を、一つ一つ明らかにしていくのが、心地よい。

    ハルカがどのような明日を歩んでいくのか。
    窮地に立たされた少女であるのに、そんな理不尽を乗り越えていく彼女が愛おしい。
    飄々としたリンカもまた、大人の都合、と自分の生き方をどう交わしていくのか、楽しくなる。

    【recursive】
    再帰的な。自分自身に戻ってくるような。

  • 寂れた田舎町を舞台にしたミステリー。終始灰色の雲に覆われたような陰鬱な感じが不気味さを引き立てる。
    主人公の女子中学生がかなりの強メンタル。
    舞台設定がしっかりしていて謎の出し方が上手いのでどんどん引き込まれる。
    ラストはちょっと尻切れトンボな感じ。ラストはもうちょっと丁寧に描いてほしかったと思う。

  • あり得ないようでありそうな話。
    大人たちの悪意がなかなか重い。
    主人公たちを守ってくれるものは何もないのか、と考えるとやるせない。
    主人公は中1にしては頭が良すぎ。最後の10ページで一気に伏線を回収するのはとても気持ちが良かった。

    街ぐるみで再現するなら元の家に住ませればいいのに…。

  • こんな中1いないだろ、というのと、伝統の中の役割を穏やかに受容しすぎだろ、というのはあるものの、やはりどんどん伏線が回収される様を口を開けて感心するのみ。

  • 一気読みできるという書店ポップに触発されたが、
    全然楽しめなかった。ハルカの想像が長すぎる。
    テンポが私には合わなかった。もっと深掘りできる話しであろうに。もったいない。その一言に尽きる。

  • 強い人は弱いからこそ強くなるんだろうなと思った。弟と大きなものの中で生き抜くであろう彼女たちの様になりたいんだけど、、難しいだろうな。てことはぬくぬく生かされてきたんだろうな。強くなりたい

  • どこかで読んだような・・

  • 米澤穂信の代表作といえば高校の古典部部員たちを主人公にした学園ミステリー、「古典部」シリーズ。TVアニメ化もされている人気シリーズではありますが、私は同著者ならばシリーズものではない作品のほうが好きです。本作はそんな独立した作品で500頁超のボリューム。そのわりにこぢんまりとしていますが、読み応えはあり。

    主人公は女子中学生のハルカ。大好きだった父親は、会社の金を横領して蒸発。残されたのはハルカと、父親の再婚相手、つまりハルカの継母と連れ子のサトル。継母にはハルカを育てる義務などないはずなのに、美しく、ムカつくほど優しい。だからといって継母に反抗したところでハルカには他に行くあてなどない。ならばできるだけお互いのストレスを減らすよう、継母の言うことは必ず聞くと決めている。父親が戻る気配はなく、継母はつてを頼りに昔暮らしていた町へ。勤めに出ざるをえない継母は、サトルの面倒をハルカにまかせる。内気で臆病だけど生意気なサトルのことがハルカは大嫌い。だけどサトルはハルカにまとわりついてくる。「サトルのバカ」「なんだよ馬鹿ハルカ」と言い合いながら過ごす毎日。

    中学の入学式のタイミングで引っ越してきたハルカは、よそ者だとばれることもなかろうと安心していたが、同級生のリンカから言い当てられる。けれど悪気はないようで、以後なにかとリンカが気遣ってくれる。ところが、ハルカのまわりで奇妙なことが起こり始め、しかもサトルがそれらのことを予言したり、過去にこの町で起きたことを知っていたり。そんな折り、古くから町に伝わる「タマナヒメ」伝説を社会科教師から教えられる。タマナヒメとは予知能力を持ち、住民を救うために自分を犠牲にする娘。娘が死ねば、また次の娘が現れてタマナヒメを引き継いできたらしい。もしも男のタマナヒメが存在し得るならば、サトルがそうではないのかとハルカは考えるのだが……。

    一見平和な町が実は閉鎖的で恐ろしい。住民同士の結束力の高い町。彼らが守ろうとしているものは何なのか。非科学的だと思われる出来事が非科学的なオチで終わることはなく、きちんとミステリーらしい解決が待っています。文中に登場する伝承民話も面白い。

    大嫌いな弟だけど、ほかに味方がいなんだから。私が守る。そんなハルカとサトルの姿に泣いてしまいました。私は大好きです。

  • このミス2014年版7位。このミス常連の米澤さんのやつ。全編ミステリアスな雰囲気に包まれて、不思議な違和感満載で進んで行く。てっきりそっち系のトリックかと思いきやそうでもなかった。お話はきっちり作られてるしストレスなく読める。

  • あぁ、そういうオチかぁという感じだった。オチが予想できたわけでもないけども、読後感は米澤穂信作品の多くに共通するモノかも知れないという気はする。程度はかなりマイルドだけども。

  • 米澤穂信先生の本は何より期待を裏切らない。

    後半の怒涛の伏線の回収と、如何にも裏がありそうな不安定な世界観にページを捲る手が止まらなかった。
    タイトルのセンスもすごい。

    すぐに二度読みしたくなる良い作品だった。

  • 読み終わって最初に感じた違和感は、この主人公が12歳の少女だという点だ。
    はたしてこんな論理的に、冷静に、物事を捉えられるものだろうか。
    辛い経験がハルカを大人にしたのだとしても、12歳という設定は無理があるような気がした。

    そこを除けば米澤さんらしい描写もあって面白かった。
    とくにハルカの母親の描写がいい。
    ぐにゃりと世界が歪んでいるような母親の優しさがやけに不気味で嘘っぽくて、人間らしい感情の揺らぎがまったく感じられない。
    すべての謎を解く鍵はこの母親の存在にあるのでは?と思わせる展開もいい。

    ハルカの級友・リンカの怪しさは母親の胡散臭さとはまた違うものだった。
    親しい友人のふりをして彼女にいったい何の得があるというのか?
    物語の中盤、彼女が言い放った「好奇心は猫をも殺す」という言葉。
    物語の中でリンカの果たす役割は何なのか?
    それを考えながら読み続けることになった。

  • リカーシブル、つまり再帰。
    タイトルの意味がわかったとき、鳥肌がたちました。
    田舎の閉塞感と主人公が抱える心の閉塞感。
    おもしろかった。

  • 民話に絡めたストーリーでちょっとゾクッとするところが面白かったのだけれど、最後の方がなんというか、消化不良。リンカもはるかも好きなんだけどなー。

    大筋のストーリーより、継母との関係や、やり取りの方が心に残った。切ない!

  • ある村で起こる、民間伝承と現実世界とが入り混じったミステリ。主人公は、中学1年生になったばかりの女の子。この子が物語終盤に、急に(小説を読む側からすると、やや唐突に)、探偵調になり、謎が次々に解き明かされていくという構造。確かに、解き明かされていく謎は、本文中に伏線としてちりばめられていたのですが、謎解きが急すぎる印象があります。読者からすると少し不親切だなあと思ってしまいました。まあ、一気に謎が解き明かされていく展開は心地よかったのも事実でしたが。笑

  • 越野ハルカと弟のサトル。
    来たことが無いはずの町で「ぼく、知ってる」とのたまう生意気で泣き虫な弟にイラつくハルカだが、越してきた町には大きな秘密があって…

    姉ハルカの心情もしっかり描かれているし、ラストも細やか。
    楽しく読めました。

  • 弟の関係がだらだらと続き何も起こらない。
    昔の伝説みたいな話がだらだら続き追い打ち。
    流し読み。

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リカーシブル (新潮文庫)の作品紹介

越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷である坂牧市に越してきた少女は、母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めた。たが、町では高速道路誘致運動の闇と未来視にまつわる伝承が入り組み、不穏な空気が漂い出す。そんな中、弟サトルの言動をなぞるかのような事件が相次ぎ……。大人たちの矛盾と、自分が進むべき道。十代の切なさと成長を描く、心突き刺す青春ミステリ。

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