満願 (新潮文庫)

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著者 : 米澤穂信
  • 新潮社 (2017年7月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101287843

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満願 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 短編集。
    表題作は最後の一作だが、
    ある意味全作満願と言えるストーリーだった。
    何かを成し遂げる決意をした人間の
    怖いくらいの気持ちが読了後に染みる。

  • 短編嫌いの私が★×5
    これは初めてのこと。

    全ての作品が★×5。素晴らしかった。

    何冊かこの作家さんの本は読んだことがあるはずなのに、
    ここまで心掴まれたのは初めてかもしれない。

    インシテミルは自分の好きな分野だった為好印象なのは当たり前だが、
    この作品は自分の得意分野というわけでもない。

    それなのに全ての作品に気持ちを集中できた。
    短時間で没頭して読了してしまった。

    凄い・・・
    絶対この作家さん、上手くなっている。。。
    短編でこんなに惹かれる作品に出会えたのは初めてのことで、
    自分自身とても驚いている。

    とても良い作品に出会えて幸せだ。。。
    これこそ読書の喜び(*^-^*)

  • 上質なミステリ。巧妙なトリックを暴いたり、複数の人物の中から犯人を見つけ出したり…という類の謎解きではなく、一見なんの矛盾もない出来事の裏側を、ふと覗いてしまった人たちの物語。あるいは、その裏側に絡め取られてしまった人たちの物語。「死人宿」「関守」「満願」がよかったです。岡本綺堂の怪談のような、ひっそりとした読後感。派手さはないので物足りない方もいるかもしれませんが、綺堂好きの方にはおすすめ。伏線の張り方も丁寧。星5つ。

  • 普段はあまりミステリーを読まないワタクシ、とあるレビューにそそられ、近所の本屋に在庫を確認し入手、即読了。
    全6編の短編で構成されており、数々のミステリー賞を受賞しただけあって、どの短編も意外な結末を迎えることになる。一見、素朴さ、真面目さの中にある強かさのようなものの表現が巧みで、素晴らしい。

  • とても読み応えがあって内容の濃い短編集でした。
    おおっ?これはもしかして、、と犯人やオチを推測できても文章がとても読ませるので、読み進めるのも楽しかったです。
    なんだかすごくしっかりした(かたい感じの)文章なので著者はそれなりに年齢のいった方なのかと思ったら、そんなにお年寄りじゃなかったのでびっくりしました!
    他の作品もぜひ読んでみたいです!
    この短編集の中では「関守」というのがすごく楽しめて怖くてよかったです^^

  • どうしても短編小説は話しの深さが少々物足らないと思ってはいるが、これはかなりレベルが高い作品群だ。
    6編の中は秀作とまあまあの作品はあるが、「これはちょっと、、、」と思われる作品はない。
    自分としては、「万灯」の最後の展開部分と「関守」のジワっとくる怖さが気に入っている。

  • 最後にヒヤリと残る物語が多い。
    短編集は長編よりも話に深みを出しにくい印象があり、もともとそれほど好きではないのですが、この本はどのストーリーも面白く読むことができました。
    一冊読み終えたとき、タイトルには納得。

  • 古い時代の哀切な空気がなんとも味わい深い
    日常の中に秘された数々の隠し事がささやかに、しめやかに明かされる短篇が六つ。
    昭和の本格派の味わいを継承するような米澤さんの手腕にうっとりと酔い痴れる。
    まるでこの時世まで語り継がれてきたような存在感のある新しい悲劇。

  • 2015年の「このミステリーがすごい」一位の小説。期待を裏切らない読み応えのある短編集。6作品収録されているけど同じ作家さんが描いたの?と思うくらいそれぞれの短編のテーマや受ける印象が違う。「夜警」は苦悩する警察官の堅い話なのに「柘榴」は美貌の母娘の女のねちっこい心情が描かれてる。どれも面白かった。

  • 単行本でも読んだのだけど、どんな話が入ってたっけ?と思い出すために手を出す。
    備忘録レビューにしたいので、以下うっすら?ネタバレあり、注意。
    (ミステリーって結局、面白いところを書いたらネタバレになる確率が高すぎる。)




    「夜警」
    警官に向いていないのは、臆病者ではなく小心者だという言葉に、勇気付けられる。
    臆病は慎重さに繋がり、ミスをしないような仕事の仕方を覚えるけれど、自分のミスを隠そう、誤魔化そうとする小心者は向かない、と。

    「死人宿」
    失踪した妻を辿ると、そこは死人宿。
    女将になった妻は、自殺をはかろうとする宿の客を見つめながら何を想うのだろう。
    夫の改心さえ、クライマックスで覆されることを見越していた彼女の願いが見えない。

    「柘榴」
    湊かなえ的。
    父に親権を移すため、画策する二人の美しき姉妹。
    お母さん不憫すぎる。

    「万灯」
    バングラデシュのボイシャク村に埋蔵されている油田開発を巡る日本人ビジネスマンの話。
    こういう、海外を絡めた話の書き方は『王とサーカス』に繫がっていくのかな、面白い。
    仕事の成功のために、というのはよくあるパターンだけど、最後に森下に関わったことでコレラに罹患してしまう、ある種のデウスエクス・マキナみたいな終わり方が実は好き。

    「関守」
    都市伝説の峠を取材するつもりが、まんまと罠に引っかかった兎でした。
    しかし、ラスト婆ちゃん、映像化したら本気で怖いと思う。

    「満願」
    表題作。弁護士である藤井がかつて下宿していた先の奥さんを弁護する話。
    藤井自身が見つめていた妙子と、事件の真相が徐々にズレてくるところが、上手い。
    けれど、それは表裏ではなくて、ズレなのだ。
    悩める藤井を連れて、白木蓮を見せてくれたり、達磨を買ってくれる妙子の芯が、そういう方面に発揮されることもある、のか。

    ここからますます、米澤穂信の人の描き方が厚く上手くなっていくように感じている。
    今後の刊行作品が楽しみすぎる。

  • あ、文庫本出てる、と購入。
    暗くて怖いけど面白い。そして後を引かない感じがこの人の作品はいいなぁと思います。あまり感情的だったり粘着気質じゃない感じがする。作中は大概変な人が出てくるのに読後感がそれほど悪くないのはすごいな、と思うのです。

    夜警
    あ~、その仕事、向いてないよ…という人居るよな。
    巻き込まれ事故みたいな上司はちょっと災難。

    死人宿
    それでも結局その宿は続いていく、という感じがゾクっとくる怖さがある。彼女は東京には戻らなさそうだな…

    柘榴
    イヤな話。何をもってして男がそんなにモテるのかが理解できない。母親は理解できる。同年代だし、他の女の子が注目していた彼を手に入れるアタシ…という満足感もあっただろうし。でも10代の少女にしてみたら40代男なんてオッサンだぜ?と思うんだけど… どうなんだろうか。

    万灯
    回り回ってお天道様が明るみに出す、というような。
    村の利益と国の利益かぁ… 確かにそこは難しい問題だなぁと思う。

    関守
    いや、どう考えてもその人危険でしょ、近寄るな危険。
    というある意味地雷なお話。

    満願
    読んでいてちょっと気になったんですが昭和46年で普段着が矢絣の袷って。年の頃20代後半の女性の普段着ってその頃にはもう洋装だと思うんだけどなぁ…とその辺りは疑問に思いました。それとも彼女は商売柄、和装をしていたんだろうか?謎だ。
    それにつけても旦那が稼がないと辛いなぁ… 人殺しとはいうものの…その借金は誰がこさえたんだよ、とは言いたい感じでした。やっぱり女性も手に職を持たないといかんなぁなんて的外れな感想を抱きましたよ。

  • 久々の短編集面白かった‼︎
    けど帯の後ろの松本清張〜の件、言わんとすることはわかる、わかるんだけど、松本清張の短編の秀逸さに震えたことのある私としてはそれと比べちゃうとあと一歩感は否めないよ…ってなっちゃうからこの帯コメントはあまり良くないと…ごにょごにょ(^ω^)←

    でも楽しく読めた。
    夜警と関守が好き。

  • 個人的にはミステリーは苦手だ。なぜなら、伏線に気付けずトリックもネタばらしがあってもいまいち自分の中でピンとこないことが多いからだ。
     しかし、この作品は違った。といっても、別に簡単なトリックというわけでもない。どれも緻密に計算されており、読者を納得させ得るものばかりなのである。現実世界にありえそうな事件も多く、読者をゾクッとさせる話も多い。
     ミステリーが苦手な人もハマルこと間違いなし!

  • 最後のひねり方はそれぞれ面白かった。
    最後への持って生き方はまだ改良の余地はありそう。

  • 個人的には古典部シリーズの印象が強い作者だが、そういえばこういう雰囲気のものも書くのだったな、と思い出した一冊だった。
    『柘榴』の妖しい美しさ、どんな手段を使っても欲しいものを手に入れたいと思う残酷さが、この一冊の中で際立って良かったと思う。

  • 待ってました!

    短編集。
    なんですが、形は全部共通する部分がありますよね。

    「関守」は最初がベタなホラー感でゾクゾクしました。(ホラー苦手)
    「万燈」が一番好きかなー。

    全体的にちょっとこびねり感。
    人間的な部分も見ることができる。



    @手持ち本

  • これまで読んだ米澤作品の中ではベストだと思いました。それぞれ舞台もテーマもテイストも異なる6編をびしっと並べた本作は、短編といえば連作短編ばかりが本流のようになっている近年の風潮に真っ向から対峙するような著者の意気込みを感じられます。また、過去作と比べても文章の密度が相当濃いというのも特徴で、1編1編に読みごたえがあります。かなり気合を入れて書いたんだろうな、というのが読みながらにして伝わってくる一冊になっています。
    力作であり著者の代表作のひとつになるであろうことは疑いないのですが、一方で気になった点もあり、最初の「夜警」が顕著ですが、ある登場人物が狙った通りに事態が進む、という構成に若干の無理を感じました。また「柘榴」に登場する姉妹の心の動きなど、もっと踏み込んで描いたほうが絶対によかったのに、と思われる場面も散見されました。

  • 米澤穂信さんの作品を初めて読みました。山本周五郎賞を受賞した「満願」が文庫になるのを待って購入。
    人の哀しみが染みる短編集。
    6編の中では、表題作の「満願」が一番好みだな。

  • 本屋さんで、売れていてとてもおもしろいとあったので、わくわくして購入したのだけど・・・私にはいま一歩おもしろさがぴんとこず。ミステリーも好みが分かれるのだろうなあと思ったのでした。

  • 米澤穂信さんの短編集。人の心の奥にある不可解なものをうまくあぶり出している秀作と思います。私の好みは「夜警」と「満願」。

  • すっきりと読める。電車で読むには贅沢だが、短編で軽くオススメ。もともと米澤さんの文章、価値観が好きなので自分はとても好きな本になった。

  • 3冠受賞と期待値を上げられ過ぎたせいか、思っていたのと違う…というのが第一印象。ついつい派手な仕掛けを期待してしまっていた。でも、賞のことを忘れて読めば、非常に好みの1冊。派手さはなくても、ブラックな苦みのある結末は中毒性がある。次の話、次の話…と、つい、一気読み。『儚い羊たちの祝宴』でも思ったけど、私はこの人の短編集がとても好きだ。

  • ひとつひとつの短編の濃度が段違い。緊迫感と切実さがひしひしと伝わってきて謎が詳らかになってからのカタルシスが強い。

  • みんながみんな後味悪くて良い。

    イヤミスで良作に久しぶりに出会った!!

  • "万灯"が一番面白かった。
    どの話もオチは途中で分かった。
    決して面白くないわけではないんだけど、想定の範囲内って感じ。
    米澤節に慣れてきてしまったのだろうか。読書ってのは麻薬。

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