三たびの海峡 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.01
  • (84)
  • (87)
  • (70)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 683
感想 : 74
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101288048

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2011.4.1(金)。¥100。
    2011.7.14(木)。

    第14回(1993)吉川英治文学新人賞。http://goo.gl/Gvrn6

  • 第14回吉川英治文学新人賞。このミス「BEST 1993国内編09位」。キーワードは、河時限(ハーシグン)、強制労働、ボタ山。朝鮮半島と日本の関係。3回の海峡越え・・・胸が熱くなりました。

  •  先日、田川市の石炭資料館に行ってきた。炭鉱の歴史には光も影もある。朝鮮半島から強制連行されてきて、炭鉱で過酷な条件のもと、非人間的な扱いをされ働き死んだ人々。日本人として、やはり戦争で加害者として行ったことについても、しっかりと記憶し、未来に伝えていく必要があると思った。過去の失敗を隠すのではなく、きちんと反省し今後に活かすこと。人間個人の成長においても、国家の歴史においても重要なことだと思う。

  • 朝鮮半島と日本の関係。
    詳しいことはよく知らないけれど・・・
    無知な日本人だと痛感しつつ・・・
    名前の読み方に慣れないまま、それでも続きが気になり、ぼんやりとぼんやりと読破。
    歴史的背景を知って読むとまた違うのだろうけど、
    今の私でも十分楽しめた。
    ときに目をつぶりたくなるような現実あり。
    甘い思い出あり。
    人に歴史ありとは言うけれど、どの人にも語りつくせない重い歴史のある時代。
    その時代があったからこその現在。
    もっと知る必要があるのだと思う。。

  • 戦時中から戦後の時代
    一人の韓国人の生き様

    読む前から分かっていたつもりですが
    炭鉱のエピソードはやはり壮絶です。

    この本を読むとキムチとお味噌汁が無性に食べたくなります。

  • 今日でも色あせない、いやがおうにも、考えさせされる内容である。

  • 太平洋戦争、九州の炭坑へ人狩りで強制連行された朝鮮人たち。日本人班長による暴力や過酷な労働条件の中でも必死に生き抜いていく河時根(ハーシグン)。韓国で成功した40年後、三度目に渡った日本で復讐をする。

    すさまじいまでの生命力。そして、何が普通の人間のはずであった人たちをそこまで残酷にしてしまうんだろうか、戦争って。
    韓国人たちが何故これほどまでに日本人を嫌っているのか、その思いが少し理解できた気がする。ドイツのように深く反省してではなく、日本人は水に流そうとしている、なかったことにしようとしている。

  • 韓国と日本の話。
    常日頃思っていたことを小説にしてくれている!と感激した。
    日本人が中国や韓国にしてきたことをあまり取り上げず、自分たちが酷い目に遭ったことばかりを美談にしてしまう日本が嫌いだ。
    日本は韓国や中国にどれだけ酷いことをしてきたか。歴史はきちんと伝えなければいけない。
    物語は、拉致同然に無理矢理日本に連れて来られた韓国人の主人公が日本の炭坑で死と隣り合わせの過酷な状態で働かされ、それでも必死に生き延び韓国へ戻り、そして人生の最後の仕事として再び日本を訪れるというもの。
    卑劣な日本人たちがたくさん登場するが、たくさんの若い人に読んで欲しいと思う作品だ。

  • グイグイ胸に突き刺さる。書く筆は怜悧さを持ちつつ、相反する暖かさも感じ、だからこそこの重たい内容を読ましてくれる一冊。

  • 01.1.18

全74件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1947年、福岡県小郡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。退職後、九州大学医学部に学び、精神科医に。’93年に『三たびの海峡』(新潮社)で第14回吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』(新潮社)で第8回山本周五郎賞、’97年『逃亡』(新潮社)で第10回柴田錬三郎賞、’10年『水神』(新潮社)で第29回新田次郎文学賞、’11年『ソルハ』(あかね書房)で第60回小学館児童出版文化賞、12年『蠅の帝国』『蛍の航跡』(ともに新潮社)で第1回日本医療小説大賞、13年『日御子』(講談社)で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』(新潮社)で第52回吉川英治文学賞および第24回中山義秀文学賞を受賞。近著に『天に星 地に花』(集英社)、『悲素』(新潮社)、『受難』(KADOKAWA)など。

「2020年 『襲来 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

帚木蓬生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×