逃亡(下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101288123

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  • 第二次大戦中香港で憲兵隊員として活動していた主人公。
    しかし終戦と共に戦犯とされる事を受け入れられない彼は憲兵隊から逃亡し、中国そして日本、彼の過酷な逃亡生活が始まる。

    主人公は憲兵ですが、よくある鬼の憲兵の物語ではなく一人の戦犯とされた日本軍人が戦後の混乱期の中をどのように生き抜いてきたかがメインのテーマになっています。
    そしてその中で、戦犯として追われる主人公が家族と共に過酷な運命に対して立ち向かい、乗り越えていく姿はすばらしいドラマに仕上がっています。

    終戦後の混乱期に日本人が何を考え、どのように行動し、そして生き抜いてきたかが鮮やかに描かれていて戦後史という面でも面白い作品になっています。

  • やはり大泣きしてしまった。

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著者プロフィール

1947年、福岡県小郡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。退職後、九州大学医学部に学び、精神科医に。’93年に『三たびの海峡』(新潮社)で第14回吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』(新潮社)で第8回山本周五郎賞、’97年『逃亡』(新潮社)で第10回柴田錬三郎賞、’10年『水神』(新潮社)で第29回新田次郎文学賞、’11年『ソルハ』(あかね書房)で第60回小学館児童出版文化賞、12年『蠅の帝国』『蛍の航跡』(ともに新潮社)で第1回日本医療小説大賞、13年『日御子』(講談社)で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』(新潮社)で第52回吉川英治文学賞および第24回中山義秀文学賞を受賞。近著に『天に星 地に花』(集英社)、『悲素』(新潮社)、『受難』(KADOKAWA)など。

「2020年 『襲来 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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