- Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101288215
感想・レビュー・書評
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まずは図書館で借りて来て読む。
本当に手元に置いておきたいと思った本だけ買う。
それが私のスタイル。
そして、これは絶対に買おう!と強く思った本。
病院での診察待ち時間に読んでいて、涙が滲んで困りました。
どの短編も…。
「逃げんで、踏み止まって、見届ける」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちょっと心が辛いときに読みたくなる本。立ち止まって後ろを振り返って良いし、そうやって日々を過ごしていけばいいんだな、と。優しい気持ちになれます。
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逃げんで、踏みとどまり、見届ける。
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地域の医師・開業医の重要な役割、守備範囲の広さ、診療において根底で大切なことを改めて学んだ。
総合病院勤務医の仕事とは根本的に違うし、人間力が問われる。
医師として専門性を突き詰めることも大切だけど、同じくらいか、もっと大切なことを改めて気付かされた。 -
2015/11/05
NHKラジオである土曜日の朝に朗読された「かがやく」をきいて涙があふれ、サイトで帚木蓬生さんの作品だと知り本書を手にした。読み進めるのが惜しく一話読むたびに時間を置いた。ほんとうに良い本だった。 -
医療にまつわる心あたたまる短編集
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帚木さんというと、医療系長編のイメージが強かったのですがこの「風花病棟」は舞台になるのは同じく病院ですが、珍しく短篇集(全部で10話)になります。
短い中でもしっかりとしたストーリーがあり、また帚木さん自身が医者ということもあって、病院内や病気の症状等についても詳しく描かれていて、短篇もうまい作家さんだなと感じました。
短篇集のため一つ一つ詳しく感想を書くのは避けますが、すべての物語に共通しているのは「花」と「病気、患者に対して真摯に対応する医師」の2つ。
花については、文庫版あとがきに作者本人がこのように書いています。
ゴールデン・ウィークには、時節柄さまざまな花が咲き乱れる。1篇につきひとつの花を添えれば、ややもすると暗い話に傾きがちな内容に、明りが灯せるような気がした。
確かにどの物語も病院を舞台にしているため、どんなに医師の苦悩と葛藤を切々と描いたとしても、結末はどうしても暗い方向に向かざるをえません(最後の「終診」だけは若干ニュアンスが違いますけど)。
しかも、帚木さんの描く内容は現場で体験したことがベースになってい、専門用語も多く登場(正確かどうかは判断できないですけど、嘘はないと思ってよんでます)するため、絵空ごととしてではなく「いつ自分の身に起こってもおかしくない」現実のものとして捉えられてしまうから余計なんですよね。。。
そこに「花」を添えることで少しでも、、、
という気持は作者の優しさでもある気がしました。
もちろん同じ「花」でも、ある人にとっては「故郷の思い出」だったり、ある人にとっては「生き甲斐」だったりと物語によって意味合いは違っているので、そこを中心に読み返すのもいいかなと思います。
自分は生まれてこのかた大病というのを経験したことはありませんが、これから先どうなるかわからない中で、万が一のことがあったら物語に登場するような「医師」に出会えたら幸せだなと読了後に感じました。 -
かざはなびょうとう と読むのですね。
10人の医師が診療に携わる姿勢が、それぞれの立場や周りとのかかわり方から浮かび上がる。
命と向き合うことを職業に選んだ彼らは、人と向き合い学びながら生きている。真摯に人と関わっている。お金のためでも自らのプライドのためでもなく。病を得た人とゆったりと真面目に関わっていく医師を頼もしいと思う。
この本に出合えてよかった。 -
いろいろなお医者さんが出てきます。
自分もあのなかで取り上げられるようなお医者さんになれたらいいな。