迷宮 (新潮文庫)

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著者 : 中村文則
  • 新潮社 (2015年3月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101289557

迷宮 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 日常を愛し、平穏を維持し、他人を思い、笑顔でいることを、絶対的な健全さとして強要されつづけることに、なぜ疑問をもつことすら許されないのか。それらが確実に正しいことであることは理解できるけれど、時として感じる、健全で明るいことを強要される辛さに、この物語は寄り添ってくれた気がする。

  • ミステリーとすればクイーンの「Yの悲劇」的であり。それよりも悪意のデュエットが生み出したまさしく狂気の「迷宮」でした。久々の一気読みです‼

  • あー、感想が難しい小説だな、、、
    なんとも鬱々とした、暗いまま淡々と、、、

    でもこういうの嫌いじゃないんだな。

    自分の裏側に燻っている暗い悪(?)の部分が妙に惹き付けられる。

    きっとまたこの作者の作品を読んでしまうだろう。。。

    何となく、昔村上春樹作品を読んだとき、同じような気持ちになったことがある気がするなぁ。何の作品だったのか記憶が定かではないが、、、

  • 心に「暗」「陰」を抱えた人々。似た者同士。死にたくはないが殺してほしい・・・。強い陰鬱さに引き込まれる。

  • 迷宮入りの殺人事件。その謎に、猟奇性に、被害者に、遺児に、魅せられて人生を狂わせる人々。思わず惹き込まれ、さらなる中村文則ワールドを味わいたくさせるこの小説自体もひとつの迷宮。

  • すごい。映像化されないのが不思議なくらい、強烈に鮮やか。日置事件または折鶴事件(この使い分けに本作の核を得るヒントが隠されているのでは、と思うが、考える前につい読み進めてしまう)に人生を狂わされた人たちを描く。とはいえ推理小説ではなく、登場人物たちの人生の、決して全てが明かされることのないコンテクストの蜘蛛の巣の中心地に、決して解明すべきでない何かが美しく宙づりになっている、そんな小説。

  • 登場人物が多めでとてもミステリ小説してると思う。
    『掏摸』や『王国』に通ずるものを感じました。
    面白いです。

    個人的には、『土の中の子供』や『遮光』の、どんどん心の内部に入り込んじゃって訳が分からなくなってるときの文章が好きなので、この『迷宮』はあるいは別の作家の作品かもしれないと思いながら読むこともできるし、そういった意味では二度美味しいと思いました。

  • 迷宮入りした不思議な事件と、それにまつわる人々。
    キーとなる事件は、作中にもあるように、なぜだか人を惹きつけるような独特の雰囲気があった。
    一方登場人物たちは、ほかの著者の作品に比べると、切迫した様子や葛藤する不安定な心の動きのようなものの描かれ方が少し物足りなく、
    読んでいて揺さぶられる感覚や読後に得られる救いが弱いように感じた。
    しかし、どんよりした色と、それだけに終わらない光は、やはり見られた。

  • 迷宮事件の家族、唯一の生き残り女児だった女性と付き合う男性が、混乱のなか真実の方向へふらふらと取り憑かれていく。共感は難しかった。

  • 今回もどっぷり中村ワールドが展開。「迷宮」というタイトルが物語終盤でじわじわ染み渡ってきた。今回も中村さん自身によるあとがきもよかったな。最後のこの中村さんの言葉が有るから安心して物語に浸れる。

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迷宮 (新潮文庫)の作品紹介

胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く――。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。

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