透明な迷宮 (新潮文庫)

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著者 : 平野啓一郎
  • 新潮社 (2016年12月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101290430

透明な迷宮 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 最初から最後まで、徹底して「すっきりしない」(^ ^;

    それぞれの短編が興味深い題材を取り上げ、
    情景描写も人物像もとても魅力的で...
    でも、メインのストーリーとなっているモヤモヤは
    どこまで行っても一つも解決しない(^ ^;
    解決どころか「オチが無い」というか(^ ^;

    作中にも登場するカフカのように、
    もちろん「狙って」モヤモヤさせてるのでしょうが...
    私はスカッと解決する話が好きだなぁ...(^ ^;

  • 筆者の唱える「分人主義」が私の考え方に合うのではないかと人に勧められて、初めて読んだ平野作品。

    短編集で、どの作品も、日常と非日常の絶妙な按配で、日常という安定の中に潜む隙間にふっと落ち込んでしまうような、何とも言えない漠然とした不安定さを感じさせる。
    日常的に読むにはきついけれど、思わず自分の存在を見直したくなるようなこういう哲学的な作品は、嫌いではない。



    「Re:依田氏からの依頼」
    時間という一つの感覚をモチーフとして、自分が見ている世界の不確かさ―同じものを見ていても、決して他者と「同じ」ようにはとらえられない、絶対的な孤独のようなものを感じて、そういう意味ではとても共感した。
    歩行者や車の動きやエスプレッソマシンから滴る雫の描写からは、目に見えない時間の感覚を鮮やかに思い浮かべることができて、とても面白かった。
    数年前、「第六感」をテーマにしたあるテレビ番組で、人とは違う色覚をもつ人のことを取りあげていた。その人たちは通常の人よりも色を「細かく」知覚することができる。私たちには全く同じ色にしか見えないいくつもの「赤い」トマトを、「黄色っぽい」ものや「暗い赤」のもの…と区別していた。印象派の画家には、そういった繊細な色覚を持つ人が何人もいたのかも知れないのだという。そんなことを、ふと思い出した。

    レビュー全文
    http://preciousdays20xx.blog19.fc2.com/blog-entry-498.html

  • おかしな設定に不思議と引き込まれた。難しい日本語も自分としてはかっこよくて好きだ。

  • いやー、面白かった!

    どれも不思議な感じのする短編ばかり。
    とにかく最後の「Re:依田氏からの依頼」がすごかった。
    表題作「透明な迷宮」も結構好き。

    「Re:依田氏からの依頼」の中の気に入ったフレーズを少し。
    「受信したメールの返事を書きそこなって過ぎた二日間は、あっという間に感じる。しかし、送信したメールの返事を待つ二日間は長い」232頁

  • 短編ものだけどどれもよかった。
    じっくりじっくり耳を傾けたくなる文体。

  • まあまあ なんかよくわからん気持ちになった
    まあまあ

    現代作家という感じ

  • すごく作り込まれた短編集。コアとなるアイデアがあって、読んでいると「確かにそうだよなぁ、考えてみたことなかったけど、確かになぁ」という気持ちにさせられる。
    ネットで読める著書インタビューを読んでも二度三度楽しめる。うんうん、そういうことか、なるほど確かにそういうサインあったのに読めてなかった、いや、なるほど〜、それは面白い視点だなぁ、とか。
    だけど、同じ著者の長編と違って、どっぷりその世界に浸かる感じにはならないし、中途半端なサイズに不完全燃焼という思いが残ってしまう。非常によくできたミニチュアなんだけど、飾って置けるほどには小さくなくて、サイズでいえば1/8なんだけど体積でいえば1/512でしかないから本物の隣におくと押しのけている空気の量の違いが伝わってきてしまう感じ。分人シリーズみたいに繰り返し取り上げられるテーマの萌芽なんだったら嬉しいけど、単独でみた場合の作品としては物足りなさがあった。

  • 一つの体験を複数の人間が体験した時に、それぞれがどう感じ、どう行動するかの違いとか、自身の選択の結果で人生が決まっていること、他人の影響が自分の人生に関与してくることを、複数の短編を読みながら考えた。

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透明な迷宮 (新潮文庫)の作品紹介

深夜のブタペストで監禁された初対面の男女。見世物として「愛し合う」ことを強いられた彼らは、その後、悲劇の記憶を「真の愛」で上書きしようと懸命に互いを求め合う。その意外な顛末は……。表題作「透明な迷宮」のほか、事故で恋人を失い、九死に一生を得た劇作家の奇妙な時間体験を描いた「Re:依田氏からの依頼」など、孤独な現代人の悲喜劇を官能的な筆致で結晶化した傑作短編集。

透明な迷宮 (新潮文庫)はこんな本です

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