ゆっくりさよならをとなえる (新潮文庫)

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著者 : 川上弘美
  • 新潮社 (2004年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292335

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川上 弘美
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ゆっくりさよならをとなえる (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 2017.4.22市立図書館
    川上さんのさまざまな感覚に親しみを感じる。お酒が飲めないので、そこだけは共有できなくて残念だけれど。通勤などのすきま時間に読むのにもちょうどよい短い文章がいっぱいつまっている。本関係のエッセイがやはり興味深く、服も化粧品も買わずに本代(と飲み代)にするのわかるわ〜とか、あのマンガの16巻はけっきょく手に入ったのだろうか、という後日譚も気になる。

  • 16/06/27
    タイトルに惹かれて。
    ゆっくり、さよならを、となえる。
    『なんとなくな日々』は響かなかったけど、こっちのエッセイは好き。角田光代さんぽいかんじ。

  • 数ページずつのエッセイ集。
    日常の、なんでもないところから話が発展していたりして、う~む。と思ってしまうことが何回か。
    この人の書く小説はあんまり好きじゃなかったけど、これは面白かった。

  • 昔新品で購入しました。
    川上さんのやわらかい文体がとても好きです。
    エッセイでより如実に表れます。
    ゆっくりとお酒が飲みたくなります(飲めないけど)。

  • タイトル買い。
    もうすぐ仕事を辞めるのもあり、さよならとか終わりとか、そうした言葉に心が動きがち。笑

    川上弘美は自分と似てるんだよなぁ。

    人がたくさんいる、きちんとしたパーティーなどで、知ってる人がたくさんいるのに話の輪に入れなかったり、適当な会話でつなぐことができなかったり、所在ない感じになる。そして、ひどく凹む。笑

    そんなことを川上弘美さんも『パーティー』の中で、書いていた!
    私だけではなかったかと、嬉しい。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    P196 「カウンターの外側」で、図書館と本屋の違いについての記述。

    『図書館に行きたくなるのは、のんびりしているとき。ともだちとの仲がうまく行っているとき。わりと食欲のあるとき。一方本屋さんに行きたくなるのはてきぱきとした気分のとき。甘いものを食べ過ぎたあと。誰に電話してもいなくて、所在なくなってしまったとき。
    ・・図書館の本はほとんど自己主張をしない。どちらかといえば、「手に取らないで」と言っているようにさえ見える。そういう隠れた本を見つけたときの嬉しさ。だから図書館は気分のゆるりとしたときにいくのだ。
    本屋さんの本はこれと反対にみんな自己主張している。「わたしを買ってよ」と口々に叫んでいる。親鳥を待っている雛みたいな感じだ。ちょっとうるさいけれど元気が出る。てきぱきと有能な気分のときに、本屋さんは手を広げて迎えてくれる。』

    よく分かるなぁ。
    図書館の本屋の違いを無料で本が手に入る。
    本を手に持っておきたいから、図書館は嫌。
    といった、即物的にその場の意味を捉えてしまう人がいるんだけど、本がある場所でも、場が表現しているものは違うとおもっている。そこを汲み取っていく感性が素敵。
    図書館にはこんなときにいく、本屋さんはこんなときに行く、古本屋さんはこんなときにいく・・と、それぞれの場に違う価値を求めているなら、図書館も本屋も古本屋も利害関係にはならないと思う・・。

  • 絶妙なひらがな遣い。あたたかい諦め感というか,赦され感というか…タイトルがエッセイ全体の雰囲気にぴったり合っていました。

  • 決して激しいことも特異なこともない日常、そのちいさな事柄の積み重ねの日常を、すこし甘く、少し辛く味わってみせる力量は矢張り、現代の清少納言。江國香織のナルシシズムも吉本ばななのカマトトとも違う、この著者はそれほど自分を信じてはいない、確固とした自分というような考えを煎餅のようにパリッと割ってしまう歯ごたえが魅力なのだろう。

  • この人の感性はとてもしっくりくるので、作品はどれも気持ちよく読める。川上さんの世界では、どんなにぱぁっと晴れた日の風景にも冷たい冬の日の景色にも、薄紙がかかっている。表題のエッセイは、詩のようななんだか泣けてしまう文章だ。私にとっては、宝物を集めた小箱みたいな作品。
    「しょうがパン」にはうんうん、とうなずきながら読んだ。私もそうだった!と思い出しながら。今よりずっと、外国の生活なんて遠くにあって、ただただ想像して憧れるだけの日々だった。

  • 2007/12/04

    読んだのはずいぶん前だけど、思い出したのでなんとなく。

    エッセイってたまに読むとおもしろい。
    日々、人がどんなことを感じながら生きてるのかって気になる。それを垣間見る。
    人がこんな風に生きてるって知って、新たな発見があったり。
    静かでゆったりとして。うん。ここちよかった。


    まだ20年しか生きていない私は、こんなに穏やかに人生を振り返ることはできないのだけど。
    でも、いつか、こんな風に年を越すことができるかなぁ。


    心の中でゆっくりさよならをとなえる。



    何よりもタイトルに惹かれたっ!

  • 弘美さんから見る日常はどうしてこんなに美しいのだろう。と、うっとりしてしまいます。
    物をとても丁寧に、とても優しく扱うからその物一つ一つに沢山の愛情が注がれ、その愛おしさが自然に読み手にまで伝わってきますね。
    触れることができるなら柔らかく、温かい。そんな弘美さんの美しい日常をほんの少しでも覗くこができて、幸せでした。

  • わたしは女性の書いたエッセイを読むのが、好きだ。その中でも、好きなもの、そうでないものと、わたしなりの好みがあるから、あらためて、みずからの嗜好にかなうエッセイとはどんなものか、思い巡らしてみた。

    息の長い文章が好きだ、と思う。細かく切れた文章は、なぜか読みの呼吸がうまくあわずに、気持ちよくなれない、心地よいドライブ感がないのだ。おそらくこれは生理的な問題だ、と思う。

    わたしは、「である調」で書かれたものが好きだ、と思う。文末が「である」で綴られていると、リズムが生じて、なんだかとても心地いい。「ある」っていう表音のコロリとした語感が、とてもかわいい。

    またゆる~い、日常の些細なことに一喜一憂しているエッセイが好きだ、と思う。些細なことを一まとまりの文章にすることは、意外に難しい。その出来事やその際のこころの動きは、なにせ忘れやすいし、日常ではそれほど頻繁に心が動いているわけではないから(大きく動いてないから日常なのである)。できれば、みずからをかるく揶揄するゆる~いユーモアが加われば、わたし好みである、ように思う。

    と、いくつか嗜好にかなうエッセイの要素を挙げてみたけど、以上のような考えるきっかけをくれた、川上弘美さんのエッセイに、キリッと頭を垂れる、わけですね。

  • のんびり、ゆったり。そんな感じ。

  • エッセイ集。川上弘美さんの日常が少しみれて、面白かったです。

  • 「卵一個分のお祝い」に続いて読んだエッセイ。
    2週間くらい夜な夜なちまちまと読んでいた。
    眠る前に読むとうまく一日を区切れて心地よく眠れたような気がする。
    川上さんの文章の前では自分の一日をうまく吹っ飛ばせた、という感じ。
    内田百閒先生好きなの知れて良かった。

  • いったいプロの作家はどれくらい他の作家の作品を読むものなのだろうか。村上春樹はフィッツジェラルドをはじめとしたアメリカの20世紀小説を読み、翻訳も試みている。小川洋子にも未読だが、本に関するエッセイ集があったようだ。さて、本書では川上弘美の読書体験が随所で披露される。総じて言えば、やや軽めの、ただし一風変わった視点のものが多いようだ。そして、それはそのまま川上弘美自身の作品にもあてはまる。エッセイでも飄飄とした味わいは存分に堪能できるし、末尾の詩のような1篇「ゆっくりと」は、しみじみとした味わいを伝える

  • 川や、町並みや、
    友人や酒や、
    そして多くの本と言葉からや、
    目に留まるあらゆるものへ、
    真摯で率直に、思いが広がっていく。

    散歩に行きたくなる。
    酒が飲みたくなる。
    友人に会いたくなる。

    読み終わった後で、
    飲み屋で待ち合わせをしたあゆちゃんにそのままあげた。

  • 淡々としたエッセイ。平易だけど客観的でクール。
    大人なかんじだ。
    星は3.5。

  • keroruuさんのレビューを見て読みたくなったが、最近は新刊でないとなかなか見つからない。
    やっと探し当て購入。
    期待通り、川上弘美の描く、ゆったりとした、何気ない日常のつれづれに、芳醇の時を味わえた。

  • 短文で人を引きつけるってすごいなあと思った。
    実家に、行った。 とか、私は、マンガが好きだ。 とか、ありふれた言葉で始まるのに、おお?と引きつけられる。
    そもそもエッセイとか短い文章のコツなんだよそれは、と言われたらそうなんだけど。
    それでも、出だしの一文でなんの話をするのか、どの立場から話しているのかきちっと表して、読み手をするっと文章の中に引き込んでいくって、やっぱり簡単なことではないと思う。
    川上さんのエッセイにどはまりしてるのは、出だしの一文がきちっとしていて、安心して読み進めていけるからなのかもな、と思った。

  • 極上のエッセイの数々、
    川上弘美さんの目線が感覚が心地好い
    心が揺れる言葉に、何度も読み返す
    エッセイの中に出てくる数々の小説や本
    美味しそうな食べ物
    ずっとこの本の世界にいたかった

  • 本を読むこと、まごまごと日常を送ること。
    そうして過ぎていく時間の中に、在りし日のセイシュンの姿を重ね合わせる。

    「こういうよろこびをいったい何というのだろう。「ささやかな幸せ」というやつだろうか。青春と呼ばれる時代にはあんなにささやかな幸せを忌み嫌ってきたのに、人間変わるものだなあと思いを致した夏でもあった。人間変わるものだ、などという感慨も、そういえば昔は忌み嫌っていたっけ」(P.48)

    教訓を引き出さず、ただ楽しみのために本を読み、幾つもの場面に、逐一日常の面白さを見出すことができるとしたら、、「生きることは歓びなんだよ」(P.150)という、著者がためらって言えなかった言葉も、いつか言えるようになるのだろうか。

  • エッセイ。この人と角田光代さんが、ときどき区別つかなくなる。

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