ざらざら (新潮文庫)

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著者 : 川上弘美
  • 新潮社 (2011年2月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292403

ざらざら (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ku:nelの連載小説1冊目。川上弘美さんはあまり読んでいなかったけど、この短編集は本当に好き。もっと開拓してみようかなぁ。
    沢山の恋の余韻が、そこここに浮遊している。でも、どれも緩やかに終わりに向かってる。そういう倦怠感が漂っている感じ。
    でも、まだ余韻に浸っていたい…諦めきれない。女心は複雑です。男の方がよっぽど引きずるとか、よく言うけど、多分ね、女の方が“終わり”の前に長く永くその余韻に浸ってるのです。でも、一度糸を切ってしまったら、もう涙を拭いて前を向くのが、女という生き物なのです。
    別に見栄を張ってるんじゃなくて、そうしなきゃって思えば、女は強いんだと思う。それをきっと彼女はよく知っている。川上弘美さんという方はね。そんな感じがするんです。

  • 片想いとか、失恋とか、心の中のもやもやしたものをおもしろ可笑しく書いてある。
    悲しいはずなのに、何だか満ち足りているようにも見える。
    滑稽な自分を楽しんでるっていうか、読んでいてとても楽しかった。

    「びんちょうまぐろ」の、恋愛みたいなこと(もの)、という表現がいいなぁ。

  • この、淡々とした文体が好きです。

    内容はけっこう、えぇ!?って感じに進行するんですが。。
    よく分からない夢を見たような、と解説に書かれてたけど
    まさにそんな感じ。

  •  短編集、というか掌編集。全部がそうではないけれど、主として、敵わなかった恋の話だった。ほんのり百合な話もいくつか。それぞれにちょっと切なかったり、ちょっと微笑ましかったりする。
     ……のだが、恋愛が主題の話ではなかった一篇、普段は地味な靴下なのに、小説を書くときににだけカラフルなパステルカラーの靴下を履く作家(中年男性)の話がいちばん印象に残ったのはなぜなんだぜ……。自分はそこまでフェチではないと信じたい、のだが否定しきれない。妙な趣味に目覚めたらどうしよう。(動揺)

  • うまいなー。
    川上弘美って、短編が、キツネが憑いたようなうまさがある。

    乙女心を書いた作品集。
    たいして乙女心を持ち合わせていない私でも、しびれる瞬間があります。
    乙女たちが読んだら、たまらんのではなかろうか。

  • 短編集…というにはもっと短めなので、ショートショートに近いテイストかな?23編すべてが、この短さでよくぞここまで!という充実のクオリティです。なんてことない日常のひとこまですが、キャラクターひとりひとりに個性と愛情があり、共感できて時々ほろりとして、上品で気の利いたお菓子の詰め合わせみたいでした。

  • 川上弘美さんの小説を読み終わると、毎度のことながら時間がしばらく経つまで、その世界観にどっぷりとはまりこんでしまう。文章のリズムのせいなのだろうか、どっぷりと浸かってしまったときは一気に読み込んでしまうのに、足先だけをほんの少し浸けたくらいでは読み進めるのは容易ではない。チーズや漬け物と似ている、発酵されゆくほどに浸かりきってしまう。その独特さ。毒毒しさに。
    初期の作品ではゆったりとした中に棘を隠していて、少し気を抜いてしまえば刺されそうなほど攻撃的だったのに、今回読んだ「ざらざら」は沼の底にいるような、おどろおどろしい雰囲気がして呑み込まれそうになる。
    それにしても解説の吉本由美さんのいう通り、川上弘美さんは男の子をかくのがうまい。彼女が所々で登場させる男の子(高校生以下)には、実の所私も結構どきどきさせられている。

  • このひとの、書かれる、ぽんとまるっとそのままにフォローとか常識のオブラードとかなしにほうりだされてる肉欲とか、その反対にすっとしたうすい色気めいたものとか、さらにいっそうつきつめて乾燥しきった修行僧みたいな空気とか、そういう、かわいてるんだか湿ってるんだかよくわからない感じがいりまじってる、のが、すきなんだかそうでないんだかよくわからない感じで、でも、ずっと、読みつづけています。

  • めっちゃいいです。
    心がとても癒やされます。
    ざらざらした棘が丸く優しくなります。
    短編小説の天才、川上弘美さん、これからもがんばれ!!

  • この前に「おめでとう」を読んでいるけど、較べると此方は随分と読みやすく感じた。それ以外は特に何も。
    私が男だからなんだろうな、と思う。

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ざらざら (新潮文庫)の作品紹介

風の吹くまま和史に連れられ、なぜか奈良で鹿にえさをやっているあたし(「ラジオの夏」)。こたつを囲みおだをあげ、お正月が終わってからお正月ごっこをしているヒマな秋菜と恒美とバンちゃん(「ざらざら」)。恋はそんな場所にもお構いなしに現れて、それぞれに軽く無茶をさせたりして、やがて消えていく。おかしくも愛おしい恋する時間の豊かさを、柔らかに綴る23の物語のきらめき。

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