爛漫たる爛漫: クロニクル・アラウンド・ザ・クロック (新潮文庫 つ 24-2)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292724

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな津原さんの作品でも、
    未だ手を付けられずにいたこのシリーズ。
    やっと読んでみたら非常に読みやすかった。
    若者向けに書かれているのかな?

    人気ロックバンドのボーカルが亡くなり、
    その真相を暴くという内容。
    主人公が高校生?の女の子で、
    バンドメンバーと繋がって…
    少女漫画にありそうなパターン。
    でも、その主人公が嫌味がない感じで良い。

    読んでいて、現実には存在しない
    「爛漫」というロックバンドの音楽が
    聴こえてくるような気がした。

  • 内容よりも、絶対音感持った人がiPodに、高級ヘッドホン直挿しで音が聴くに耐えられるのかどうかが気になった。
    mp3でも問題ないのだろうか、それとも、圧縮音源でも不快感なく聴けるものだろうか。

  • これは三部作だそうだが、作者が「あとがき」で「前作をひっくり返していく大掛かりな物語」だと書いている。それならば三作通して読まないとなんとも言えないなあ。「ルピナス探偵団」でも普通の連作かと思ったらなんとまあ、という仕掛けがあって、やられた~と思ったものだ。わかりやすい心地よさに決して行かないところが、津原泰水の津原泰水たる所以なのだろう。

    これだけで独立したお話としても成立しているわけだけど、当然のことながら、もやもや気にかかることがちらほらある。時間の流れがどうもぎくしゃくしてて読みにくいのも「仕掛け」のせい?

    さあ、次はどう来るか。で、またそれがひっくり返されるんだよね。いやあ楽しみ。

  • 「爛漫」というバンドに起きたひとつの事件を、ひとりの女の子とひとりの男性が解決に導く話。
    わたしは音楽を聴くことは好きだけどやったことがないのでなんとも言えないが、きっと、本物のバンドマンが読んだらわたしたち以上に楽しめる本だと思う。
    ミステリーというより、淡々と解決に進む物語、なイメージ。
    途中から犯人(?)の予想もつくんだよね。読者が勘づくのを分かった上での書き方なんだろうけど。
    でも読み始めると止まらない面白さがある。
    3部作の1作目なので、次回作も注目して読みたい。
    これだと伏線が回収しきれていない気もした。
    でも面白くて読みふける。不思議なおもしろさ。

  • 久しぶりに薄い文庫本を読んだ。三部作の一作目。登場人物紹介と謎の提示の巻と言ったところか。
    音楽に関係する小説は面白い。

  • ロック好きゆえにロック小説は得てして気恥ずかしい。ボリューム少なくひっかかりもなくあっという間に読了してしまい物足りなくもあり。これから2部3部へと続くそうなので、以降に津原マジックを期待したい。

  • 人気ロックバンド"爛漫"のボーカルのニッチが変死し、音楽ライターの娘・くれないが、ニッチの兄の鋭夫とともにその謎を探っていく。

    ミステリとしても青春小説としてもライトなタッチで、インパクトに欠ける気がしましたが、作者ならではの一筋縄ではいかない文章と雰囲気を楽しみました。

    思いがけず、赤羽根菊子に久しぶりに会えたので嬉しかった。次はゴガツかな。
    続篇でのどんでん返しが楽しみです。

  • ジャケ買い。多くの書店で平台に置かれていたし、薄い本だったので気楽だった。バンドの話だったこともあり一気読み。現実味のあるキャラ設定だったのでよかった。ストーリーも読みやすく、文章も歌のようだった。くれないの特性や周囲の人間関係が羨ましかった。2巻目が楽しみ。

  • くれないの「オープンDのチューニング」という問に反応した犯人は、くれないにドラッグを飲ませ、人事不省に陥らせる.凄いテクニックを持つギタリスト新渡戸利夫ことニッチの突然の死に始まる若者の物語だが、音楽用語がふんだんに出てきて、少し理解できないのもあったが、楽しめる短編だ.「

  • はっぴいえんどってそんなに活動期間短かったのか…!
    というわけで、解説が好き。

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著者プロフィール

1964年広島市生まれ。青山学院大学卒業。“津原やすみ”名義での活動を経て、97年“津原泰水”名義で『妖都』を発表。著書に『蘆屋家の崩壊』『ブラバン』『バレエ・メカニック』『11』(Twitter文学賞)他多数。

「2023年 『五色の舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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