朱夏 (新潮文庫)

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著者 : 宮尾登美子
  • 新潮社 (1998年11月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (629ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101293097

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宮尾 登美子
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朱夏 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • あまり面白くなかった。積ん読で終わりにする。

    評判よいのは不思議。小説を読み慣れているのか、こういう小説が好きなのか、とにかく私には苦痛であったので、半分で断念した。その間「花戦さ」を2日で一気読みし、やはり面白い小説は面白いと思わされ、本書を読む気が削がれた。自己鍛錬や忍耐で読むのはやめた。

    文章が長すぎで、資料的にも得るもの少なく読むのが苦痛だった。娯楽的にも楽しめず、読む必要なし。

  • 櫂・春燈のあの高知の芸妓の世界から一転、
    まさかの満州での終戦からの引き揚げまでという
    「流れる星は生きている」系譜の本になったか、
    というといかに宮尾登美子という作家の人生が激動だったかに他ならない。
    春燈530ページ、朱夏690ぺ―ジを仕事をしているはずの平日、2日で読み切っている恐ろしさよ。

    でも、寝ても覚めても読んでしまった。読ませてしまう本だった。

  •  旧満州での一年半という期間が、人の一生に例えられるくらい、喜びから、絶望、嘆き、無感動そして再び希望へと繋がっていく小説です。
     広大な土地への憧れ、このすべての土地が豊かさへと導いてくれるだろうと思う高揚感が、水が貴重品で、食糧、生活物資の少ない不便さ、厳しい自然環境から、悲観感が強まってくる。
     そして敗戦。世間知らずに輪をかけて、幼子のいる母親で、あらゆる情報から立ち遅れて、そこで「逞しく」というより、「忍」で生き延びていく。
     多くの日本人がそうであったように、敗戦による自決の意識から、命にたいして無感動だったのが、次第に「生きて日本へ」との思い、戦争に翻弄されてきた切なさが深い。
     著者の家族ばかりでなく、苦難の中で生きてきた人々を後世に伝えていく重みのある作品です。欲に負け身を崩す女、欺瞞、疑心‥その壮絶さから、著者が引き揚げてから34年を経てから書き上げられたという、著者自身が客観的になれるまでのその年月にも、壮絶さを感じられます。
     
     

  • 宮尾登美子の自伝的小説の3作目。

    著者にあたる主人公・綾子は結婚後、夫が開拓団の教師となり家族で満州に移住。そこで日本が敗戦を迎え、難民生活を送るという物語です。
    広大な未開の大陸・満州での生活は、綾子の学生時代の町暮らしや嫁ぎ先での農村暮らしのどちらとも違い、荘厳な大自然に囲まれて、苛酷ながらも人々との触れ合いがあり、生き生きとした日々として存在しています。
    しかし敗戦後は、辺りが一変。万一の時の自決手段を用意する程、日本人を取り巻く周囲が凶暴化します。
    それからは、この上無い餓えの苦しみと、無一文の難民生活へと流れていき、読んでいて衝撃でした。餓え凌ぎのための盗みや身売り、虱だらけの日々。
    最終的には引き揚げまでが描かれています。

    宮尾登美子の作品が面白いのは、主人公を含めた人間の卑怯さ、弱さ、強さがあらわになっているところだと思います。

  • 著者の自伝的小説だそうだ。結婚して満州に渡り、敗戦とともにそこから引き上げてくるまで。
    重たいテーマだし人の死がたくさん出てくるが、不思議と底には明るいものがあり、読み続けることが苦痛でない。

  • 満州の一般人、開拓民の暮らしぶりなら良く書かれているが、あとは前2作と同様である。わがままに野放図に育てられた(ここで他人のせいにもしている)主人公の視点で限定的にものを見ているにも拘らず、後にわかった周りのこと(わかっていればこうしなかった、とか)や、今では「大人」である作者の反省などを入れてくる構成がどうも。

  • この本こそ数えくれないくらい読みました・

    宮尾登美子さんの自叙伝的小説で
    3部作『櫂』『春燈』『朱夏』
    そして『仁淀川』に続きます。

  • なんとも壮絶な、胸が痛む内容ではあるが、
    平和ボケともいわれる現代の生活が、
    先行き不透明、不景気ではあっても、
    冬暖かく、夏涼しく過ごせる設備があり、
    買い物に出れば、美味しくて栄養豊富で、便利な食材や備品にあふれ、
    毎日入浴でき、豊富に水が使えるこの生活のありがたさ
    が、津々と身にしみる
    それにしてもメモも日記も無い環境にあって、
    よくもここまでに克明な記憶に驚く

    若い世代の必読図書にしたらよい

  • 半自伝。壮絶人生。

  • いろんなとらえかたができるほん。

  • 開拓団の子弟教育にあたる夫と共に満州へ渡った綾子だったが、わずか数ヵ月後で終戦を迎える。終戦後の満州での日本人の生き様が描かれている。『春燈』の続編。

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朱夏 (新潮文庫)の作品紹介

果してまだ、日本はあるのか…?同郷の土佐から入植した開拓団の子弟教育にあたる夫、生後まもない娘と共に、満州へ渡った綾子は十八歳。わずか数カ月後、この地で敗戦を迎えることになろうとは。昨日までの人間観・価値観はもろくも崩れ去り、一瞬にして暗転する運命、しのび寄る厳寒。苛酷無比、めくるめく五百三十日を熟成の筆で再現、『櫂』『春燈』と連山を組む宮尾文学の最高峰。

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