寺内貫太郎一家 (新潮文庫)

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著者 : 向田邦子
  • 新潮社 (1983年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101294018

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寺内貫太郎一家 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 日本の家父長制度の典型的な家族像がある。父は無口で、手が早く、でも情に厚い。母はそんな父を支えながら、子供や周辺に明るく振る舞う。
    笑いと涙が自然にこみ上げる向田邦子ならではの代表作。

  • 軽妙で洒脱な言葉が気持ちよく身体に響き 読みながら 泣いたり笑ったり照れたり・・・
    僅かにテレビで見た記憶があり ジュリ~~~って 思わず吹き出していた
    最近では自主規制なのか使ってはいけない言葉も 堂々と並んでいて それもまた物語の風景が心に飛び込んでくる大事な要素だった

  • 寺内貫太郎の言動は過激だが嫌じゃない。暴力的な作品は好まない私でも、カラッとした気持ちよささえ感じた。ドラマも観たい。

  • 個性的な家族を中心に話が進んでいく。一部を学校のテスト問題で出されて、内容が気になっていた。男気ある人間って今の時代減ってきたんだなとしみじみ感じてしまった。

  • 小説というよりは、ト書きが地の文になった台本みたいな感じ。
    台詞がテンポ良く行き交い、地の文にもほとんど接続詞がつかず、じっくり味わって読むというよりも文章に引っ張られて読んだ感じ。

    ドラマを見ていたわけではない私でも、なんとなく人物の動きが目に浮かぶのは、やはり脚本家としての力なのだろう。

    しかし、寺内貫太郎一家って、昭和のいつ頃が舞台なのだろう?
    私は昭和40年代くらいかと思っていたのだけど、そうすると、日常的に着物を着ている女性の多さや、お手伝いさんのいる生活っていうのがちょっとピンとこない。
    私が知らなかっただけで、普通だったのかしら?

    私が子どもの頃、友達のお母さんたちは洋服だったよなあ。私の母も。
    両親と祖母、23歳の娘と20歳の息子。
    料理は母が、買い物は姉娘が行っている家庭で、お手伝いさんは何をやるんだろう?
    中途半端に近い時代なので、逆に変なところがいろいろ気になってしまったのは残念。

    でも、時代とは関係なく、寺内貫太郎はいい男だ。
    家族を殴るのはよくないけど、不器用で生真面目で人の心の機微に長けていて、何より奥さんに惚れていて。

    お手伝いのミヨちゃんが思いのほかトラブルメーカーで、貫太郎に腹を立ててハンストをしたり、気を使って親の命日を内緒にしたばっかりに、堪えきれなくて家を飛び出す羽目になったり。
    家族が互いに互いを思いやる姿が、温かくていいのだね。
    ミヨちゃんも家族なのよ。
    娘の恋人の連れ子も、面と向かっては認めないけど、心の奥では家族になっちゃってるのね。
    いい男だなぁ。

  • 向田邦子はエッセイしか読んだことがないので初小説。
    ドラマ『寺内貫太郎一家』は毎回見ていた記憶はないのだが、それでも小林亜星と西城秀樹の取っ組み合い、樹木希林の「ジュリぃ~」は覚えている。
    この小説の文章は、そのシナリオを小説ぽくしたものなのだろうか? 箇条書きみたいで妙に淡々としている。
    ただこういう世界は嫌いではないので、違う作品を読んでみよう。
    巻末の久世氏の解説は泣かせる。

  • いわゆる「昭和のカミナリ親父」というべきか。時には横暴だけれど、根本は繊細で心優しい「愛のあるげんごつ」をふれる貫太郎に不器用だなと同情しながらも「いいなぁ」と感じてしまった。色々あって人生なんです。こんな人現代にはもういないんだろうなぁ。

  • 向田邦子さんの本が今でもとてもファンが多いと聞いて一度読んでみたいと思いました。

    寺内貫太郎一家は若い頃テレビで観て、人情味とユーモアのあふれるお話だったと覚えています。あらためて本を読んで、貫太郎の人柄に時々涙が出ました。

    小林亜星さんを貫太郎役にすることに向田さんが反対していて、ようやく納得してもらったと聞きました。すごくぴったりな配役だったと当時も思いました。

    楽しい小説でした。

  • 東京の下町の人たちはこんな風だ、と示したような話。口より手が早い親父。でも気持ちは素直であったかい。周りもいい人ばかりだ。皆が影響しあって高めていってる。テレビドラマでの小林亜星と西城秀樹のつかみ合いをふっと思い出した。13.10.14

  • 昭和ってこんな感じなんだろうなと想像できる本でした。寺内家の会話、喧嘩などに心がホクホクしました。

    貫太郎のような大人は今の時代には少なくなっているんでしょうね。
    ドラマは見たことはありませんが、小林亜星さんや樹木希林さんが出ていたのは知っていたのでとてもイメージしやすかったです。
    リアルタイムでドラマ見たかったと心から思いました。

  • 読んでいたらドラマの場面が鮮やかに甦りました。
    懐かしい!
    ドラマは何度も何度も繰り返し見たのに、原作を読んだのは初めて。
    これを読んであのドラマがいかに原作に忠実だったのかが分かりました。

    まず物語の最初に登場人物の紹介があります。
    寺内貫太郎一家は石材店を営む一家。
    その長である貫太郎は体重100kgを越す巨体。
    怒りっぽくて涙もろくカッとなると口より先に手が出る。
    その妻でのんびりした性格の里子、長女の静江、長男の周平、貫太郎の母きん、お手伝いのミヨ子、石工職人のイワさん、タメ公、向いの花屋の主人、花くま。
    それらの人々が織り成す、日常的で人情味あふれるお話。

    この人物紹介で、長男周平の紹介に『人気歌手の西城秀樹そっくりだといわれている』には笑えた。
    だってドラマで実際に西城秀樹が演じていたから。
    そして何と言っても祖母のきんが面白い。
    これはドラマでは樹木希林さんが演じていましたが、本の中でもドラマと同じように、食事中に飯粒を飛ばしながら下品なことをわざわざ言う。
    それを見て、周平が「ばあちゃん、汚ねえなぁ」と文句を言う。
    それに周りの人間が合いの手を入れて、最後にはオヤジの雷が落ちるといった具合。
    その雷も平手でペシャッとか拳固なんて甘いもんじゃない。
    何しろあの巨体から繰り出すパンチ。
    それを受けた周平は縁の下に吹っ飛ぶ。
    「げっ!!」とか思うも「またいつものが始まったよ」とこちらも楽しんでそれを見る。
    同じように登場人物たちも「また始まった」くらいなもんで、適当にご飯を食べていたりする。

    何て単純で素朴な世界。
    だけどそこには気遣いがある。
    何も考えずに言いたい事を何でも言っているようでいて、その実、相手の触れられたくない事やこれ以上言ってはダメという境界線を暗黙の内に知っていている。
    その空気感が好き。

    子供の頃は小林亜星さん演じる貫太郎が恐かった。
    あの巨体に細い目。
    しかも怒ると手がつけられないくらい暴れて女子供も殴る。
    だけど嫌いじゃなかった。
    時には人の子供も殴る貫太郎。
    でも見えない所で、殴った当の本人も大粒の涙を流している。
    もうこういう時代には戻れないし、行き着くことも決してないのだと思う。
    だからこれを見て声を出してカハカハ笑いながら、どこか淋しい気持ちにもなる。
    そして最後には感動して涙がこぼれました。

  • 油断してたら泣かされた。
    後書きもいい。

  • 昭和の家族ドラマといえばやっぱり向田邦子!
    この本は、テレビドラマ「寺内貫太郎一家」を向田先生ご自身でノベライズしたもの。
    もちろんドラマもすばらしいですが、小説版のこちらも筆が冴えわたってキレッキレで味わい深いです。

  • 向田邦子は「日向」のことを、「陽なた」と書いていた。確かにやさしい。

  • 寺内貫太郎一家
    〈貫太郎のモデルは、私の父 向田敏雄である。よくどなり、よく殴り、5年前に亡くなった。お線香代わりに、ちょっぴり「立派な男」に仕立て直してお目にかけた…〉。
    口下手で怒りっぽいくせに涙もろい父親とその家族をユーモアとペーソスで捉え、きめ細かな筆致で下町の人情を刻み、東京?谷中に暮らす庶民の生活を描いた幻の処女長編小説。

    ■石頭
    …振り払おうとする貫太郎の胸倉を取って、里子は言った。
    「あの子がただのいっぺんだって、足のことであたしたちに文句を言ったことがありますか。生まれついてならいざ知らず、あたしたちの不注意であんなことになったのに」
    「お前は関係ない!」
    「あの子がケガしてから、あたしは十一月が大嫌いになりましたよ。運動会のかけっこ、あの子はにこにこしながら一生懸命に駆け出して、ビリになるの可哀想で…それでもあの子、ごほうびの鉛筆を『ハイッ』って、お父さんに上げてたじゃありませんか」

    向田邦子 著
    寺内貫太郎一家

  • 当然、フィクションだとわかってはいます。あくまで理想のひとつに過ぎないのもわかっています。けれど家族間での悲しい事件が少しも珍しくなくなってしまった今では、ちょっと物騒だけど毎日のように喧嘩を繰り返しても愛情と信頼で結ばれている寺内貫太郎一家のような家庭の風景が、昔はどこにでも広がっていて、今もどこかにあると信じたいのです。貫太郎が不器用にも程があると言いたいくらいに不器用なのですが、それが可笑しくて、愛おしくて、格好良くて、泣かせてくれます。時に本気でぶつかりあいながらも、支えあう家族の姿は素敵です。

  • 2012.9.16読了。

    なんていじらしい!ちょいちょい涙出た。いいなぁ。

  • 20120607 リアルにテレビで見ている時より感じるものがあった。活字の良いところだと思う。今のドラマにはこの泥臭さが必要かも。

  • 昭和に放送されたドラマの原作。その読みやすさとセリフ回し主体の構成は「原作?ノベライズでないの?」と思うくらい情景が浮かぶ。最初の登場人物紹介はまるでオープニングテーマが頭に浮かぶようだ。

    下町人情物語だがこの平成の世の中では、またいい感じに熟成されて内容を堪能することができる。高度経済成長で移り変わる価値観の中で翻弄される一家。職人気質で頑固な寺内貫太郎だが、娘、息子が新しい価値観を家庭に持ち込み騒動を起こす、というプロットは現代でも描かれる親と子のコミュニケーションの物語だ。

    しかし、今の時代から見てこの時代の家庭のなんと盤石で温かいことか。昭和ではトラブルと問題だらけのような家庭でも今の世の中から見れば温かさに満ちあふれている。現代にこのような光景は残っているのだろうか。

  • テレビドラマの後発で出た本。らしいけどドラマ自体は見てない。
    典型的な昭和の人情ちゃぶ台ストーリーだけど、登場人物みんながいい人で魅力的でおもしろくって泣ける。
    お姉ちゃんの結婚のくだりが何回読んでも涙が出る。
    人情ものでほっこりしたい時に読む本。

  • 東京・下町(谷中)で三代続く石屋「寺内石材店(石貫)」の主人・寺内貫太郎を中心とし、家族や近隣の人との触れ合いを描いたホームドラマ。家族に手をあげ、何か気に入らないことがあるとすぐちゃぶ台をひっくりかえすような、頑固で短気で喧嘩っぱやいが、どことなく憎めずむしろ共感してしまう昔ながらの下町の親父。

    石工のイワさんと奥さんの里子がいい感じ。美人の姉静江とノッポの弟周平の仲のよさも微笑ましい。男の子が家の女の人を大切にしているといいなあと思う。

  • 頑固なオヤジ。優しくも強い母。
    今は無きあたたかな家族の物語。
    ホッとしたり、怒ったり、
    時には涙も流したり。
    胸の奥の方がキュッとなる作品です。

  • 向田邦子に挑戦。面白いなー。Ⅱ巻とかあれば良いのに。

  • 結局誰と誰もくっつかず、何も起こりませんでした。

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