- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101294018
感想・レビュー・書評
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小林亜星主演でテレビドラマになった寺内貫太郎一家。原作なのかノベライズなのかは判然としない。おそらく原作かなと思っている。
昭和の価値観満載で、歴史的価値すら持ち始めているのではないかと思われる。
解説にドラマ企画時の裏話が載っているのが貴重。向田邦子は最初は貫太郎を亜星が演じることには反対だったとか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昭和だなー。
シナリオライターらしくすごく読みやすい文章。3.5。 -
小説というよりは、ト書きが地の文になった台本みたいな感じ。
台詞がテンポ良く行き交い、地の文にもほとんど接続詞がつかず、じっくり味わって読むというよりも文章に引っ張られて読んだ感じ。
ドラマを見ていたわけではない私でも、なんとなく人物の動きが目に浮かぶのは、やはり脚本家としての力なのだろう。
しかし、寺内貫太郎一家って、昭和のいつ頃が舞台なのだろう?
私は昭和40年代くらいかと思っていたのだけど、そうすると、日常的に着物を着ている女性の多さや、お手伝いさんのいる生活っていうのがちょっとピンとこない。
私が知らなかっただけで、普通だったのかしら?
私が子どもの頃、友達のお母さんたちは洋服だったよなあ。私の母も。
両親と祖母、23歳の娘と20歳の息子。
料理は母が、買い物は姉娘が行っている家庭で、お手伝いさんは何をやるんだろう?
中途半端に近い時代なので、逆に変なところがいろいろ気になってしまったのは残念。
でも、時代とは関係なく、寺内貫太郎はいい男だ。
家族を殴るのはよくないけど、不器用で生真面目で人の心の機微に長けていて、何より奥さんに惚れていて。
お手伝いのミヨちゃんが思いのほかトラブルメーカーで、貫太郎に腹を立ててハンストをしたり、気を使って親の命日を内緒にしたばっかりに、堪えきれなくて家を飛び出す羽目になったり。
家族が互いに互いを思いやる姿が、温かくていいのだね。
ミヨちゃんも家族なのよ。
娘の恋人の連れ子も、面と向かっては認めないけど、心の奥では家族になっちゃってるのね。
いい男だなぁ。 -
2012.11.19
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昭和に放送されたドラマの原作。その読みやすさとセリフ回し主体の構成は「原作?ノベライズでないの?」と思うくらい情景が浮かぶ。最初の登場人物紹介はまるでオープニングテーマが頭に浮かぶようだ。
下町人情物語だがこの平成の世の中では、またいい感じに熟成されて内容を堪能することができる。高度経済成長で移り変わる価値観の中で翻弄される一家。職人気質で頑固な寺内貫太郎だが、娘、息子が新しい価値観を家庭に持ち込み騒動を起こす、というプロットは現代でも描かれる親と子のコミュニケーションの物語だ。
しかし、今の時代から見てこの時代の家庭のなんと盤石で温かいことか。昭和ではトラブルと問題だらけのような家庭でも今の世の中から見れば温かさに満ちあふれている。現代にこのような光景は残っているのだろうか。 -
2009/7/19 チェック済み
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ワタクシの読んだこの本は、ドラマ放送のすぐあと位に出版された本で、古本屋さんで見つけましたが、横尾忠則さんの表紙デザインのものです。当時、横尾さんもドラマに出演されていたらしいですが、自分は見ていないのです。向田さんの本を読むようになったのは、亡くなられた後でした。
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こんなお父さん嫌だけど、なんかうらやましい…