思い出トランプ (新潮文庫)

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著者 : 向田邦子
  • 新潮社 (1983年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101294025

思い出トランプ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 人の心の奥にあるわだかまりや、後ろめたさ。
    他人には計り知れない、家庭の内情などが書かれていて、どきどき、ハラハラしながら読みました。
    登場人物それぞれの人間臭さが、とてもいいです。
    こんな中身の濃い短編集を読んだのは初めてです。

  • 初めて読む向田邦子作品。
    まずタイトルが気に入りました。1つの話が短いのも読みやすい。

    どの話も「人生の夕方」的な薄暗さがあるけど、
    人間の生活のいじらしさが感じられました。
    説明しすぎない文章も独特の余韻が残る。

    この中では断トツで「かわうそ」が好き。
    「写真機のシャッターがおりるように、庭が急に闇になった。」
    という最後の一文がかっこいい。

  • 中年にさしかかった男女の悲喜こもごも。
    人生には永久に続く喜びも、悲しみも、ない。
    あるのはそれらの繰り返しだ。繰り返して、幸せを手に入れたと思っては失って、そうしているうちになんとなく一生を終える。そのことに気づいて、失うとわかった上でつかの間の幸せを心から喜ぶことの尊さ。
    こういう風に年をとっていくんだなと思うと、むなしくもあり、安心でもあり。

  • ある日宅次は、脳卒中で倒れた夫に黙って、妻は自宅の庭にマンションを建てようとしていたことを知る。その昔、自分の手落ちで3歳で娘が亡くなったのを新人看護師のせいにしていたことを知る。嘘のうまい妻の残忍さに対する怒りを感じつつ、その陽気さについ妻を許してしまう夫の複雑な心境をユーモラスに描いた短編作品

  • 図書館で。
    この中のお話、何作かテレビでドラマになってるの見たなぁ。就職試験を受けに来たぼんやりとした女の子を愛人にしちゃう話の、男を迎え入れるときもたれかからせるようにする所と無気力に生きている男性が毎日かたい焼きそばを食べて麺が口内を刺激するときだけ生きている実感がわくっていう辺りとか。あらすじじゃなくて一つのシーンを鮮明に覚えてます。

    向田さんの文章ってなんとなく頭に残るなぁと思うのはその描写が映像を思い起こさせるからなんだろうか。別に面白いっていう話ではないけれどもなんとなく普遍的だと思う。それは人間の生活が今も昔もさほど変わらないからなのだろうか、なんて考えたりしました。まあ今どきの若い人がこの作品を読んで全然ピンと来なかったら時代は変わった、ということなのでしょうが。

  •  日常生活に生と死、老いと若さ、男と女、人間の狡さ等々が織り込まれていて、静かな狂気にそっと背筋が寒くなる感覚を覚えた。美しい日本語が流れるように書かれてあって、ぼんやりと脳内に情景が浮かんでくるのも良かった。13編からなる短編集で、私が中でも好きなのは「かわうそ」。ラストシーンはもう、鳥肌もの。向田さんすごい…。

  • 購入
    登場人物の心理が暗くて、読みながらしんどくなることもあった。
    一番好きなのは、かわうそ

  • 本の題名に因んで、向田さんが雑誌に掲載した話の中から13編を選び、シャッフルして収めた短編集だそうです。
    とても風景に対する描写が細かく、家の中の風景だけではなく、そこに住む人達の心情までもがわかるような書き方で独特な印象を受けました。有名な作品ですが、素人目線にも私が一番すごいと思ったのが、短編の始まりの一文。こんな書き出し方ができる向田さんは、本当に文才のある方なんだと思いました。

  • 読みやすいけど、深い。
    生きるって苦しい。

  • 結構コワイw

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思い出トランプ (新潮文庫)の作品紹介

浮気の相手であった部下の結婚式に、妻と出席する男。おきゃんで、かわうそのような残忍さを持つ人妻。毒牙を心に抱くエリートサラリーマン。やむを得ない事故で、子どもの指を切ってしまった母親など-日常生活の中で、誰もがひとつやふたつは持っている弱さや、狡さ、後ろめたさを、人間の愛しさとして捉えた13編。直木賞受賞作「花の名前」「犬小屋」「かわうそ」を収録。

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