クォーター・ムーン (新潮文庫 た 51-4)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (537ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101296142

感想・レビュー・書評

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  • あらすじから25歳の主人公さつきが恋愛や仕事に前向きに頑張る爽やか系の話だと勝手に想像して読み始めたら、比重としては恋愛>仕事だったし、25歳という年齢を考慮しても子供っぽい感がある。
    狭い世界でくっついたり、離れたりするので、恋愛面における主人公の葛藤が、これでもかというくらい描写されていて若干くどく感じ、ラストにもカタルシスがなかった。

  • 主人公さつきが、どうにも好きになれない。二人の男への傾きがふらふらしているし、すぐ泣くし、甘えた口調だし。
    でも、楽しく読めたのは、さつきは私でありみんなであり。リアルな描かれ方をしていたからだと思う。
    このタイプの女は好きじゃない、でも気持ちはわかる。
    流されたくないけど流されたり、仕事そっちのけになったり。人には言えないような恥ずかしい部分を、見事さつきは実行している。
    結局恋愛は、破れたけど、さつきはきちんとその分大人になった。
    正直、火野の別れ際のセリフもむかつくけど、でもだからこそ現実的。
    物語というより、誰か近くにいる友達をあきれながら、はらはらしながら見守っている気分になるような、そんな感じの作品。

  • 恋愛・女の友情・仕事・家庭といろいろな要素が組み込まれていて、展開は読めてしまうのだけど、共感できる部分もありいつの間にか登場人物の1人に自分を重ねてみたりして。
    1クールのドラマを観ているようだった。 (2002.8.20)

  • この頃の作品すきだった。

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著者プロフィール

◎玉岡 かおる(たまおか・かおる)作家、大阪芸術大学教授。兵庫県三木市生まれ、神戸女学院大学卒業。15万部のベストセラーとなった『夢食い魚のブルー・グッドバイ』(新潮社)で‘89年、文壇デビュー。著書には『銀のみち一条』、『負けんとき ヴォーリズ満喜子の種蒔く日々』(以上新潮社)、『虹うどうべし 別所一族ご無念御留』(幻冬舎)などの歴史大河小説をはじめ、現代小説、紀行など。舞台化、ドラマ化された『お家さん』(新潮社)で第25回織田作之助賞受賞。『姫君の賦 千姫流流』(PHP研究所)は、2021年、兵庫県姫路市文化コンベンションセンター記念オペラ「千姫」として上演。2022年5月『帆神』で新田次郎文学賞受賞。

「2022年 『春いちばん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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