セックスボランティア (新潮文庫)

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著者 : 河合香織
  • 新潮社 (2006年10月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101297514

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セックスボランティア (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 日本では障害者の性は長い間タブー視されてきた。障害者にも性欲があることじたい一般的には十分認識されてこなかった。最近になって少しずつ語られてきている。しかし「セックスボランティア」はまくいっているわけではなく、受け手の障害者もみな悩みながらの試行錯誤。感情の処理ができなかったりれない感情が芽生えて妨げになったり周囲の理解が得られず苦しむことが多かった。「人権」の中に「セックスする自由」は含まれているのかな。考えさせられる問題だが売春行為、性を売り物にすること自体に抵抗があるため、どこまで人権として認められるのか難しい。性を「生理現象」の文脈で語られているとしたら本当に排泄介助同様に手袋着用、汚物バケツのセットで同性の介護もOKということだと思うが、そうじゃない。ファンタジーの要素も要求して、女性の介助者が裸で視覚的刺激も要求しながら「障害者のセックスも人権」と言われると「もともとそういう商売は誰にとっても道徳的にどうなんだ」といいたくなる。障害者もクソもないだろう、セックスは神聖なものじゃないのという話もあるわけで。自慰行為ができないから手伝ってくれというのもギリギリ理解できるが、国の税金を使ってまで?と思ってしまう。自慰行為を税金で…いかにもいかがわしい臭いがするが「差別」とか「人権」とか持ちだされると適切な言葉は浮かばないが、私の個人的な「正義」感が性にお金を介在させるのはなんとなく「ダメ」だと言っている気がする。もともと性というものじたいがそういう取扱い方をされるテーマだからだと思う。誰しもなんかしらの特徴なり個性なりハンディなり不平等なりを抱えて生まれてくるものだが、恋愛や性というものにおいてはあくまで個人の自由なような気がする。そこに国のなんたらが関ってくること自体が気味悪い。生活保護という制度は最低限の生活を保障する、でも「性」というものはそこに含まれるんだろうか?そんなものまで認めていいんだろうか?売春まで認めたことにならないか?いずれにしても「性」の問題はデリケートだ。性というものにどこまで人権が保障されるのか。障害者だけに偏る人権であってもいけないし、難しい。

  • 興味本位で購入。障害者への性関連の現状に興味があったのもあるが、それ以上にそういうことが現実として行われているのかどうか、従事している人はどう考えているのか、その辺に興味があって。

    読んでみて、そんな軽い気持ちで読めるようなもんじゃないな、と思った。テーマとして非常に重い。まあある程度は予想されていたんだが、この『セックスボランティア』という題名から受ける軽さに比べて、内容は遥かに重い。これ、題名を変えたほうがいいんじゃないか?

    感じたのは、障害者への性的支援を行う人たちってのは、基本的にはすごく真面目なんだな、と。当たり前だよね、その人のために尽くそう、その人のために自分の時間や時には身体を提供しよう、とするわけだから。すごく真面目ですごく優しい。そんな人たちだからこそ性的支援の重要性に気付きつつ、それを行うことに悩んでる。普通の性風俗とは異なり、お金のため、趣味のため、そういった割り切りが行えない。そこは本当にしんどいやろなぁ、と思う。

    じゃあどうしたらいいのか。国はそこに金を突っ込むべきなのか?でも金のためだけにやる人を集めたら、サービスの質は落ちるだろう。(上から目線の言い方になるが)障害者のために、という思いがあるからこそ、その人に合わせてサービスを提供できるわけだし。そこがお金のため、になったとき、障害者に合わせた適切なサービスが提供できるのか。

    途中で「日本の多くの人たちが、知的障害者や知的障害者の性や結婚に対して、否定的なイメージを持っている」という記述がある。「彼らを幼児視し、過小評価し、(中略)間違った考えや偏見をもたらしてきた」と続く。これは僕自身もそう。障害者が抱える一番大きな問題は、そういう社会の意識、周囲の反応、なんだろうな、と。

    僕自身、そういう意識を持たないように、偏見はなくすように、というふうに思っているつもりだが、そう考える時点で偏見を持ってるんだよね、間違いなく。そして僕が性的支援をできるかどうか、と言われると、かなり難しい。特に同性に対してはなおのこと。

    更に自分のパートナーができるのか。それを容認できるのか。無理だな、としか言いようがない。そこがこのサービスの難しいところだと思う。他のボランティアなら称賛されるのに、このボランティアは称賛されないからね。

    これを読んでて、幸せな結婚をした障害者と健常者のカップルと、結婚後にすれ違いが増えた障害者同士のカップルが出てくる。どっちもあり得る話やなぁと思ってたんだけど、幸せなほうのカップルの話を読んでて、乙武洋匡氏を思い出したんだよなぁ。

    氏も健常者の妻と結婚している。氏と、本書に書かれているカップルとは、非常に稀有な例なんじゃないだろうか。確かに美談になり得るだろうし、結婚した人にしてみたら「当たり前のこと」なのかもしれない。でもそれが、他の人たちには当たり前のことにはならないんだよね。明らかなる【非日常】。そのギャップが埋まれば、同じようなカップルはたくさん出てくる可能性はあるだろうが、ギャップを埋める方法が見つからない。

    と、ここまで書いて、カップルが成立する要因の一つとして、男が障害者で女が健常者であることが必要なんじゃないか、と思った。

    すごく乱暴に書くが、女性のほうが辛抱強くて優しくて母性が強いから、パートナーができないことも受け止め、受け入れ、対応してくれる。でも男は基本的にガキで狭量で自分勝手だから、自分の思い通りにならないことが続いたらもうやっていけなくなる。

    逆に、仕事として割り切るのは男のほうがいいのかもね。そういう意味では、障害者向けの性サービスは女性向けのモノのほうが定着しやすいだろうし、発展もしやすいんじゃないかな、と思った。

    最後に。

    性的支援に関わら... 続きを読む

  • 障害者の性と恋愛について書かれてるノンフィクションです。

    題名からすると、なんだか卑猥な感じのする本、とイメージされがちですが、これはとっても真面目なノンフィクションです。
    まず初めに驚いたのは、「障害者でも性欲があるんだ」。ということ。
    私たち健常者は当たり前の日常生活を送ってて、いつの間にかに健常者と障害者を区別・差別してしまってる。
    でも障害者も一人の人間。
    体が思うように動かなくても、思うように喋れなくても、麻痺しても、性欲はある。
    とても驚きました。
    彼らは、本当は普通に恋し、愛した人と結ばれたい。
    そう思うのに、「自分が障害者だから」という理由で諦めてしまってる。
    だから、性欲を介助してくれる人が必要なのです。
    ボランティアや介助者に性欲を満たされても、一時的な満足感はあってもやっぱりそのときだけ。
    なんだか空しくなる。。。
    でもそれは健常者も一緒じゃないかな?
    『セックスボランティア』と言っても、内容は結局いわゆる風俗関係と一緒。
    やってる方も受ける方も、結局は同じような関係であって、自分の思いだけが見えないとこで「ボランティア」という形になってるんじゃないか。
    障害者のボランティアでも、やっぱり周りの後ろめたさはあると思う。
    だけど、国はもっと障害者の性について深く考えるべきだと思う。
    ちゃんとした指導や知識を植えつけてあげ、もっと障害者が後ろめたさを感じない障害者に人生を諦めさせないような何か方針を打って出るべきだと思う。
    この本を読んでて、唯一の救いは、葵さんゆかりさん夫婦のような前向きな人がいるということ。
    すこしでも明るい未来が垣間見れたような気がした。
    ほんと読んで為になった本でした。

  •  障害者の性について取材したルポルタージュ。かなり衝撃的な題材と言える。が、正直なところ、著者の力量が題材に比して不足してたと感じた。

     著者の力不足を感じた一番の理由は、著者の性(特に男性の性や性欲)に対する理解が表層的だということにある。どうも著者は、性についてはお互いの愛情に基づくセックスという唯一の正解があり、他は全て擬似・代替行為と考えているようなのだ。が、男性にとっての自慰行為は、単なるセックスの代替行為ではない。自慰行為そのものを究極まで突き詰めたものの一つにTENGAがあると言えるが(『TENGA論』http://booklog.jp/users/tomiyadaisuke/archives/1/4812439051参照)、そういう同じ食べ物でもラーメンと寿司くらい違うオナニーとセックスを、「性行為」というカテゴリで均一化してしまっているため、インタビューを重ねても著者の考察が積み重なっていかず、結局何が言いたいのかよくわからないまま終わっている。

     書き手の力量には問題があるが、インタビュー内容については色々考えさせられることがあって面白かった。
     著者は「障害者と性」という問題枠組みで取材を重ねているが、そこで立ち現れる問題は、障害者・健常者に関係なく存在する一般的な性の問題だったりする。
     例えば、第3章では、障害者専門のデリヘル嬢をする聴覚障害を持った女子大生が取材対象である。が、彼女は彼氏に内緒でデリヘル嬢をやっており、そのことについて彼氏に対してあまり後ろめたさを感じていないようなのである。著者はその感覚に戸惑っているようだが、こういう戸惑いを覚える話は、援助交際をしている女子校生たちのインタビューなんかでよく遭遇するものである。
     また、性欲があるからといって、じゃあ性的サービスを…という訳にはいかない。性的サービスを受ける障害者だって人間なんだから、こと性のことにおいて誰でも良いなんてことはない。ある組織に登録されているセックスボランティアは40代から60代なので利用していない、というのは、熟女好きでない限り、まぁわかる話である。更に、障害者同士のカップルは性行為をするに際して介助が必要なケースもあるが、介助してくれる人が男性だと「妻の裸を見られたくない」と夫が思ったり、女性でも妻が嫌がったりすることがあるが、これも理解に苦しむ話ではない。裸や性行為前後の姿を見られたくないのは、障害の有無には関係ない。
     あと、性的サービスをしている内に、性的サービスをする側・される側に感情的な問題が発生することもあるという。これも当たり前と言えば当たり前の話で、セックスから始まる恋愛もあるように、セフレに情が移るみたいなことだって、考えれば十分にあり得ることである(むしろお金で割り切った方が心理的に後腐れが無いという場合もあるだろう)。

     障害者の性事情を読み進めていると、どんどん人間の尊厳の本質に迫っていくようなことを考えさせられていた自分に気がついた。性欲の処理だけを考えるやり方は、そのサービスを受ける障害者の人格や尊厳のことをちゃんと考えてる? と思う一方で、尊厳を重視する余りに障害者の性欲を軽視ないし無視するようなのも違うし…おそらく、もっと選択肢を増やす中で答えが見えてくるのだと思うところである。

     著者は、障害者の既婚率が思っている以上に高いことや、性風俗に関する一般的知識など、もう少し基礎知識を押さえた上で取材に当たるべきだったと思うが、扱ったテーマとインタビューについては色々考えさせられるものが多かった。ちょっと内容的にはハードだが、少しでもこの問題に興味があれば一読を勧める。

  • 今まで全く考えてこなかったコトであり、衝撃を受けつつも、なんでこんな当たり前であり、人間の基本の欲望に近い性という問題について知らなかった、教えてもらえなかったことが残念だったなーと感じた。大学時代には障碍者について学ぶことも多い分野だったにも関わらずだ。

    やはり性についての内容はタブー視されている今の世の中だから仕方のないことかもしれないし、じゃあこの問題について取り組めと言われても、拒否しそうな私もいて。

    本当に難しい問題だと思った。だからと言って、全く知らないふりをするということもいけないような気もする。この本を読んだからと言って答えがでるわけではないけれども、色んな人にこの内容を知ってもらうというのは大事なのかもしれないと感じた。

  • 図書館で。前に読んだ本で障害者と性、というテーマの本という事で取りあげられていたので読んでみました。
    読んでみた感想はう~ん、わかるようなわからないような、という所でしょうか。だって健常者だって皆が望むような出会いがあって結婚して幸せな性生活を送ってる人ばかり居るわけじゃないしなぁ。

    正直な感想を言わせてもらうと障害者だけでなく日本国民全員がきちんとした性教育を受けるべきなんじゃないのかな、と思う。確かに何が正解というのは無いかもしれないけれどもどうしたらお互いに気持ちよい行動がとれるのか、という事を殆どが知らないまま大人になりなんとなく聞きかじった知識で行為を行っているという事実があるように思う。そして性行為とはそもそもどういった行為なのか、何故行為をしたいと思うのかもきちんと知らないといけないと思う。それを抜きに「○×(障害者・女性・子供…なんでもよいですが)だって性欲はある」と言われてもそりゃそうでしょ、でもだから?と思ってしまうというか。
    作中の女性が「結婚して子供が欲しい。芸能人とかも皆そうしてる。それが普通だから欲しい」という台詞を読んでなんだかなぁと思ったというか。まあこういう考え方する人、女性に多いですけどね。右に習えで皆がやってるからする、皆が持ってるから欲しい、みたいな人。別に悪いとは言わないけど。

    作中に出ていらした女性が言ってらしたけど「健常者も障害者も関係ない。魅力的な人がモテる」というのは真理だと思う。そこには努力が必要だし、優しさや思いやりがある人がモテるのは当たり前だと思う。
    それに入院していた時に優しくしてくれた看護士さんと恋愛関係になり結婚した、なんて話も聞くのに何故介護士と被介護者の関係には一線を引こうとするのだろうか。お客さんと恋が芽生えたっていいじゃないか、なんてまあ色々問題は起きるだろうけれどもそこはそれじゃないかなぁなんて思ったりもしました。

    後、作者が男性の身障者の方の家に女性一人でいけなかった事を悔やむような記述がありましたがそれ、当たり前じゃないでしょうか。反対にじゃあその人は健常者の男性が一人暮らししている家に女性一人で上がりこんで普通に仕事をできるのでしょうか?普通はちょっと考えるし避けますよね。それと同じことなのでは?
    商売で性行為を行う人との関係を聞くと皆さみしそうだった、というような記述もありますがそれ、普通の人もそうなんじゃなかろうかと思ったり。なんだかえらい健常者・障害者できっちり線引きしているようでその辺りはちょっと首を傾げました。

    まあでも実際は知的障害者の女性が悪い男に良いようにされてしまったなんて話も聞くのできちんとしなくてはならないんだろうなぁ。守られる立場に居る人達の自由って確かにつらいだろうなぁ。

    一番共感を持ったのはオランダのSM女王様の台詞です。生活保護の人はコインを溜めてくるんだから身障者も25%は自己負担でいいんじゃない?って。でも生活保護を受けている人がそう言うお店とか行ったら日本はすぐに保護を打ち切りそうだけれども。やっぱりなんて言うのか、食欲や睡眠欲に比べるとちょっと嗜好性の高い欲求に思えるんですよね。そこにまで政府や制度が介在し、権利を保護すべきなのか?難しい問題です。

  • 自分とは異質なものに接すると、つい反射的に身構えてしまう。
    多かれ少なかれ、人にはそういった傾向があるのかもしれない。

    障害者は当然同じ人間なのだけれど、その見た目が異形だから、つい、自分とは違うという意識が働いてしまうのだろう。
    分からないことは、怖い。
    分からないことには、興味津々。

    私も、純粋な興味からこの本を手にした。
    でも、そうなのだ。
    みんな同じ人間なのだ。
    うわべで惑わされて、見えなくなっているけれど。

    かといって、障害者の方の性の問題は、そうやすやすとクリアできるようなものではないだろう。
    誰の性も、本来はごく個人的なことなのに、介助のありかたを一律化・一般化なんてできないだろう。
    そもそも、本来は介助を考えること自体に無理があるようなことなのだろうから。
    本当に難しい問題だと思う。

  • 元カレのお兄さん、母の友人の子供、
    大学同級生のお姉さん…
    身近にいながら考えなかったこもごも。
    必ず全員が抱いているわけでもないけど、
    必ず関わる人がいる問題。
    やっぱりきちんと教育すべきだよね、
    隠さないで、私たち自らもそういう機会が必要だったと思う。
    難しいテーマだった。

  • 障がい者の性というタブーに真正面から向き合った一冊。突き詰めると障がい如何ではなく健常者も含めた各人と性との問題に行き着いたという著者の吐露が強く印象に残った。

  • いつまでもタブー化されている・されるであろう題材を書いてある。確かにどういう現状なのか。興味があったので読んでみましたが、もっと皆が考えていくべきだなっておもった。健常者だろうが障害者だろうが人間としての本能だしね

  • 美談に持っていかれがちな障害者の問題を、美醜も善悪もない、必要不可欠な人間の営みとして捉え、淡々とルポしていく・・・
    と思いきや、時に著者が登場人物となり、迷い、成長し、読者に語りかける。
    単純に物語としても面白く読ませて頂きました。
    無論、内容も興味深いものです。
    自らの「出来る範囲」を見つめ直す良い機会になります。

  • 文字として記述してしまうと非常に月並みな表現になってしまうが、
    人間の生物としての本来の姿を垣間見た気持ちになった、というのが読了後の感想である。

    人間は人である以前にヒトである。
    四肢を満足に動かすこともできず、
    人工呼吸器に頼って生活している人でも
    性への執着というのか、
    切望というのか、
    そのようなものが存在しているのが自分にとっては不思議でならなかった。

    本作品を読むごとに徐々にその疑問点は解決へと向かったが、
    如何せん自分が当事者ではないので
    完全に理解することは不可能である。

    少なくとも、
    四肢を満足に動かすことができる(このような人を”健常者”と呼ぶことには多少の抵抗が伴う。というのも、あくまでこのような人が人類において多数派だというだけの理由でその呼称が用いられているのであるのだから)
    第三者的な立場から考える限りでは、
    自分にとっての愛とは何なのか、
    自分にとって性とは何なのか、
    という普段当たり前(と思い込み)すぎて自分で特段考えにもならないことを考える機会をこの本から得たと思っている。

  • 障害者の性の問題。

    脳性麻痺ってやつなんかだと、手も痺れてて自分でできないんだそうだ。
    介助者に手伝ってもらって自慰をするとか、
    女性ではウォシュレットで自慰をするなどびっくりする内容がほとんど。
    つか、
    男性が男性介助者に手伝ってもらうのはありですが、女性介助者には遠慮するらしい。。。
    おいらだったら、
    やっぱりどうせなら女性にって思うのですが。。。

    オランダでは、
    売春が合法だとか、ちょっと反れるけど安楽死も認められてるとか。
    そんな国でも、
    公には市役所は障害者にSEX代金を払ってるとは公言してないんだとか。

    日本では?

    最初の話に出てきたおじいさん70歳。
    年に1回お正月か誕生日にソープに行くんだとか。
    でも、
    普段から生命維持装置の酸素ボンベをつけていなくちゃいけないのに、そのときははずすんだって!

    命がけでSEXをするの!

    最初レポでは、
    愛した「みどり」さんの墓参りに行くお話しもでてくる。
    最終章でまた登場してきますが、
    そろそろ命の灯火が消えそうな時に聞いたの「最後に誰に会いたい?」と。
    返答は、
    「ソープランド ノ キョウコ サン」だって。

    おいらが今死ぬって時に「クイーンズコート ノ メイド サン」って答えるようなものか。
    違うな。

    ここに集約されてると思った。

    障害者同士の夫婦のレポなんかも途中にあったんですが、最初はやっぱりラブラブなんですが落ち着いてくると健常者と一緒。
    なあなあになる。
    なんだかんだでSEXもだけど「愛」って部分が重要になってきて、「想い」って部分も重要なんですよ。

    ソープなどの風俗を使わないかたも居る。
    ハマると怖い。
    普通にコミュ障でもあるので女性との接し方が分からない。
    SEXもしたいけど、愛が欲しい。
     
    詳しくはMIXIで「セックスボランティア」ってタイトルの日記に書くけど、
    ここでのまとめは、
    人間やっぱり「愛」でしょう。
    ある意味、
    今死ぬって時に「クイーンズコート ノ メイド サン」って答えるおいらも正しい。

    障害者もそうでない人も、おいら的には差別区別せずに普通に接っせればいい。
    それが答えかな。

  • 「世の中には、知らないことの方が明らかに多い」ということを、改めて実感する本だった。

    障害を持っている人の方が、積極的な気がした。

    「こうして欲しい」と言わなければ、感覚がない部分があったりするから、第三者を介していたり、健常者よりも時間がかかることをしているのだから、意味がないというか、だったらやらなきゃいい。

    自分をよく知っている。向き合っている。

    恥ずかしい、などと言ってはいられない。

    見習うべきだと思った。

  • 面白かった、って書くと語弊があるか。
    でも、興味深かった、っていうのもなあ。

    障害者の性を偏見、もしくは障害者の恋愛を美談でしか
    語られていない現状に疑問を持ち、
    ありのままの姿を伝えたいという気持ちから
    著者の取材はスタート。

    オランダは進んでいるなあ。
    オランダは有名な「飾り窓」に象徴されるように売春が合法で、
    同性愛の人同士の結婚も認められている。
    その他に、刑務所も進んでいて、
    受刑者はパートナーと会って、
    セックスするための個室を利用できる。
    パートナーではなくとも、売春婦を呼ぶこともできる。
    んーっ、日本では考えられないなあ。

    その背景としてオランダではキリスト教カルバン派が主流で、
    人を助ける慈悲の心に溢れていること。
    労働党内閣が続いたことがあり、
    社会保障に積極的な面があること。
    さらに、オランダ人の元来のヒューマンな国民性が
    関係しているそうだ。ふむふむ。

    ゆかりさんと葵さんのバカップルの例はすごくいいなあ。
    自分を障害者という自覚があまりない、すごく楽観的な葵さんに好感。

    結婚についての周囲の反応に不満がある2人。
    葵さんには必ず「よかったね」
    ゆかりさんには「えらいね」という反応。
    障害者が街を歩いているだけでオバサンに「ご苦労さま」と言われる。
    「大変ですね」と声をかけられる。
    それは悪気はなく気遣っている、
    その『善意の壁、優しさの壁が不愉快になる』
    という言葉にドキッとした。

    「性は生であって、切り離せないもの」

  • 「性」とは生きる根本―。
    それはたとえ障害者であっても同じことだ。
    脳性麻痺の男性を風俗店に連れていく介助者がいる。
    障害者専門のデリヘルで働く女の子がいる。
    知的障害者にセックスを教える講師がいる。
    時に無視され、時に大げさに美化されてきた性の介助について、
    その最前線で取材を重ねるうちに、見えてきたものとは―。
    タブーに大胆に切り込んだ、衝撃のルポルタージュ。



    「障害者にだって性欲はある。」
    そんな当たり前のことを私は今まで考えたことが
    ありませんでした。
    いや、あえて考えないようにしていたのかもしれません。

    この本はそんな私にとってかなり衝撃的でした。
    私は世の中について何も知らないと感じました。

    私たちは普段から障害者を特別視し、一線を引いて
    生活しています。
    しかし、そんなこと本当はする必要ないんです。

    オランダでは障害者の性に対して積極的な
    支援を行っているそうです。
    日本でも早くそうなると良いです。

    障害者も健常者も共に自由に恋愛し、
    結婚し、子どもを産める世の中になってほしいです。


    「『心』が『生きる』と書いて『性』と読む。」
    この言葉が特に印象的でした。


    また、この本は障害者の性だけではなく、
    自らの性についても考えさせられます。
    かなり深い内容です。

  • 体のほとんどが麻痺していてほとんど、感じない。もちろん勃起することも、濡れることもできない。それでも生きてる限りは性欲は消えなくて、動物のように子孫を残すことだけがセックスでない。愛されたい、触れ合いたい、ぬくもりを感じたいと思うのが人間なんですよね。
    私の中で興味深いのは知的障害者の性でした。知的障害の程度にもよるんでしょうが、今のご時勢幼稚園児でもセックスという行為を認識してる子供もいると思います。知的障害者の場合、セックスとしてなのか、動物本来の持っている子孫繁栄への欲なのか。寝た子を起こすなということで身体障害よりも知的障害の方のほうが性をタブー視されていて、家族も施設も否定的なんですよね。この問題は私の中で読んでも解決できなかったです。
    そして、こうゆう考えが一番いけないんでしょうが、私は今のところ五体満足で、それを当たり前に受け止めてるけど幸せに思わなきゃいけないと強く感じました。

  • 「性」とは生きる根本。
    それはたとえ障害者であっても同じこと。

    脳性麻痺の男性を風俗店に連れていく介助者。
    障害者割引のある出張ホストクラブの利用者と経営者。
    障害者専門のデリヘルで働く聴覚障害のある女の子。
    知的障害者にセックスを教える講師。
    体の動かない障害者にセックスボランティアを行なう主婦。

    性の介助について、オランダまでも出向き、その最前線で取材を重ねる。
    どう考え、どう捉え、どう係るのか?
    タブーに大胆に切り込み、手探りしつつも問いかけてくる、真摯なルポルタージュ。

  • 面白い内容だが、最終的に、障害者の性ではなく、人間一般の性に逃げてしまっているのが残念だ。結局つまらない結論にいきついてしまっている。ただのインタビューだけじゃ浅い。セックスで興味をひくだけのレポート。

  • 読み終えるための読書をしてしまったため、あんまり内容が頭に入ってこなかった。
    オランダの障害者セックス団体的な時の話はもっと話が入ってこなかった。読み終えた直後なのにあんまり覚えてないという。もったいないことした。

    でも、妻が健常者で夫が身体障害者の夫婦が心に残った
    結婚したことに対して
    夫には「よかったね」妻には「えらいね」
    街を歩いてたら、道行く人が声かけてくるのが
    夫には「お疲れ様」妻には「大変ですね」
    悪気があって言ってるわけじゃないんだけど、、
    って話してたことが心に残った。
    でもこの夫婦は他の章と違って明るくて、
    妻が夫の排泄の介助をするのは、妻が機械が苦手で夫に助けてもらうのと同じって言ってたみたいに
    よく聞く障害は個性ってこういうことかぁ〜って思った。

    ただ、私は興味本位でこの本を読んだだけだからすぐ忘れちゃうんだろうな。
    「障害者について、世間全般がもっと自分のこととして切実に感じてくれないと変わるのは難しいでしょう。障害者に自分はならないだろうってそう思っている限り、障害者が抱えている問題は自身のこととしては考えられない。」

  • 国内外の身体、精神障害者に対する性の支援について、国内や先進的であるとされるオランダなどの事例を紹介されたもの。提供者側の障害者への支援という行為、性に関する行為、と言う両面の葛藤と、性に対する支援ということへの、障害者側の葛藤との錯綜が現れていた。自然と、どちらかに立ち、それを当然としている自身の価値観とも向き合える作品だった。

  • 著者の立場とか動機とかが最後の最後まで出てこないのに、著者の知りたいという切実感が半端なく、その気持ちの熱量によってぐいぐい読み進めてしまう。テーマそのものがセンセーショナルで、興味はあるがなかなかうかがい知れないことを知ることが出来、知的好奇心も満たせた。若くて美しい女性が著者だけに、この人もセックスワーカーなのかと勘違いして買った男性は多そうだ。僕はその点は誤解はなかったが、男性とのセックスを前にしたわくわく感を主語無しに書いてある部分はちょっと反則(笑)。
    それはともかくとして、著者としての一線がちゃんと引かれているからこそ、下品にならず、知的読み物として、作品のバランスが保たれている。
    障害と性ということに限らず、男と女の付き合い方、幸せのあり方、快楽と恋愛の違い、介護する側とされる側、日本と外国での性についての考え方の違い、老いと介護、行政の支援のあり方…など、さまざまなテーマが自然と内包されており、その点においてもこの本は奥が深い。
    そして本の最後の最後、彼女の切実に行動していく動機の一端がエピソードによってちらっとだが開示される。その開示のされ方がさりげなく、それでいて効果的。ぐだぐだ書かないところが、ラストとして相応しい。

    テーマの広がり、作者の切実感、証言によって浮かび上がっていく知らなかった事実、問題提議、シーンの切り取り方。どの点においても、素晴らしい。噂に違わず、名作だと思った。

    と同時に書き手として対象とどう距離を置くのかという点でとても参考になった。だけどこの本以後、彼女はなぜ2冊しか本を出せてないんだろう。その点は気になる。

  • 正直なところ、本のタイトルに対して助平な気持ちがあったから読んだ。50歳目前にして性欲は食欲や睡眠欲とあまり変わらない。10代や20代の頃は歳をとれば自然に衰退するものだと思っていたけど、今のところその様子はない。本能だから逆らえないとも思う。身体障害者と健常者の間でもそこに違いはないみたいだ。ただ、人の介助ないしでできるか否かは大きい。他人にオープンにすることではないからだ。ホントは誰もがしていることだ。どんな美男子や美少女だって。身体障害者と健常者にそこに違いはない。愛がなくてもしたいものはしたい。でも、「したいって」他人に言わないとできない障害がある人はむしろ潔い。

  • 折り合いのつけ方の一つのありよう。折り合えなければ仇となるが、選択肢は多いほうがまし。

  • 「障害者の性」についてのルポタージュ。
    かなりインパクトのあるタイトルということもあり、一時話題になっていた覚えがありました。

    正直動揺しつつ、色々と考えさせられました。
    そもそも私は性的関係は結婚した男女の間でのみ許されるものという考えが前提にあるのですが、
    このような性に対する心の奥底からの叫びと、一体どのように向き合ったらいいのだろうと思いました。
    それはまた、単なる欲求以上の、心の奥底からの満たしを求める叫びのようにも思えました。
    これは、本質的に方法論の問題ではないんだろうな。
    答えは出ていませんが、このような悩みを持つ人に福音はどのように届くだろう。イエス様だったらどうするだろうかと、思わずにはいられませんでした。

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セックスボランティア (新潮文庫)の作品紹介

「性」とは生きる根本-。それはたとえ障害者であっても同じことだ。脳性麻痺の男性を風俗店に連れていく介助者がいる。障害者専門のデリヘルで働く女の子がいる。知的障害者にセックスを教える講師がいる。時に無視され、時に大げさに美化されてきた性の介助について、その最前線で取材を重ねるうちに、見えてきたものとは-。タブーに大胆に切り込んだ、衝撃のルポルタージュ。

セックスボランティア (新潮文庫)のKindle版

セックスボランティア (新潮文庫)の単行本

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