卵の緒 (新潮文庫)

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著者 : 瀬尾まいこ
  • 新潮社 (2007年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101297729

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卵の緒 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 2001年に坊ちゃん文学賞大賞を受賞しているので、もう15年も前の作品ということになりますが、少しも色あせていません。表題作の『卵の緒』と『7’s blood』を収録。

    「僕は捨て子だ。」という一文で始まる『卵の緒』。小学生の育生はへその緒の所在を母親に尋ねるが、へその緒はないらしい。卵から産まれたのだと母親から言われて疑心暗鬼。そんな育生が自分の生い立ちを知り、母親の再婚を経て新しい家族と繋がるまで。「親子の絆とはへその緒でも卵の殻でもない。つかみどころはないけれど確かなもの」という締めくくりがとてもいい。

    『7’s blood』は『卵の緒』と連作などではなく、まったく別個の物語。高校生の七子宅で預かることになったのは、父親の愛人の息子、小学生の七生。とても愛くるしい容姿で誰にでも好かれそうな七生のことがなんだかウザい七子。それが七生が気を遣いすぎるせいだということに気づく。子どもらしくないという七子に対して、子どもだからこそ、些細なことで受けるショックが大人より大きくて、傷つかないような言動を取ってしまうのだという七生。これも心の穴をふさいでくれそうな話。

    瀬尾まいこの作品はどれも小道具としての食べ物が絶品。本作のどちらも例に漏れず、『卵の緒』のにんじんパンやハンバーグも美味しそうだけど、『7’s blood』に登場する4日前のケーキのシーンには泣かされます。

  • 瀬尾まいこさんのデビュー作『卵の緒』のほか、異母の姉と弟の間で、徐々に信頼と愛が生まれていく『7's blood』を収める。『7's blood』はすごく良かった。親に次々に先立たれるたびに立ち直ってきた姉は、強い女性なのに、弟と離れていくことに耐えられるのだろうかということを想像させてくれる余韻を残しているところも良いなと思いました。結局、買ったリュックは渡せなかったんだろうなと想像。

  • 図書館で。軽く読める可愛いお話。
    それにしても出てくる子が素直で良い子だなぁ。こういう優しい人がたくさんならイジメも虐待も無いだろうな。

    物凄いつまらないことを言うと家族というのは血のつながりだけじゃ無くて過ごした時間と互いへの思いやりだよね、みたいな話だけど別に教訓めいたことを説いている話ではないのでやっぱり軽く読んで良い話だな、ぐらいがちょうどいいのかもしれない。

    ナナコちゃんとナナオちゃんの話はもう少し面倒くさい。ナナコちゃんが特に。まあアレぐらいの年頃の女の子は感傷的だし大切な家族を失った後なのでさらに悲観的になっているのでしょうがなんとなく彼らは又出会いそう。ナナオ君の方がひょっこりやってきて又普通に彼らの日常を続けそうな気がする。家族ってそう言ういいかげんさやでたらめな感じを受け入れられそうな所があると思う。特にこの姉弟ならありえそうな感じがする。
    でも…痛んだケーキを食べることを強要するのは虐待かもしれない…

  • 家族の話に死ぬほど弱いからだいすき!何回読んでもないている。 おわりかたがすき

  • 名言集みたい。小中学生に読ませたらいいと思う。

  • ◆僕は捨て子だ。(もしくは卵から生まれた)◆
    著者のデビュー作。ほわんと温かい家族の幸せを感じる作品です。
    優しくて素直で生真面目な育生。小学生なのに大人みたいな分別もあって、でもやっぱり、お母さんとのやりとりはとても可愛らしい。ややこしい家庭環境に悲壮感はなく、というよりむしろ明るく温かな家族の日常が描かれています。
    おおらかで天真爛漫で魅力的な母 君子の、育生に対する大きくて強い愛情。それが親子の、家族の証であることが伝わります。

  • 我心的温度上升了。小育生和他的妈妈的愛。小七生和七子的系譜是他門妈妈和爸爸。

  • 二つの家族のお話し。

    どちらもほっこり。

  • ものすごいおねショタ

  • ほっこりしたー。ちょっと普通と違う家族の形。2つの話入ってるけどどっちも素敵♡

  • ぬくぬくとは育っていない
    男の子が主人公。
    子供って、自分の運命を選べない。
    そして、誰かの力を借りないと生きられない。
    その誰か、が親でなくても、人生の一瞬に触れ合ったひとでもいいんだ。

  • 絆って血の繋がりとかそういうのだけじゃない

  • 201609.03

    あとがきより
    「本当の家族にはないきれいな優しさと、他人の間には流れない緩やかな時間」

    育生とお母さん。七子と七生。
    家族とは違う繋がりの中で醸し出される空気に心がゆっくり揺れる。

  • 家事ができるって大切なことだなと思った。母親になることほど難しいことってないんだろうなとも思った。

  • 本来なら深刻になりそうな家族の事情をさっぱりと描き、深い深い愛情を感じた一冊でした。

  • この人の本は二冊目。一冊目の「強運の持ち主」がしょうもなかったので、あまり期待をせずに読んだが、予想に反して良かった。

    昔好きだったが、年を経るごとに、性的に問題を抱える人か死の匂いがするという同じ世界観から抜け出ない吉本ばななを思い出した。TUGUMIやキッチンと、デビュー数年は、強烈な光を放つ作品を出しながら、その輝きを失っていった。

    要するに、母子家庭という環境で育った作者が、きっとずっと思いを熟成させてきたのがこのデビュー本で発揮されたんだと思う。
    もう一冊読んでから、この作者を判断したいと思った。いい本だった。

    血のつながらない、もくしは薄い関係の家族の話を2話。

  • 今までほっこり系の小説嫌いだったのに、なんの抵抗感もなく読めて、暖かい世界に引き込まれた。歳とったのかな私も…人恋しさが身に染みて…
    育夫くんに大好きな人ができたらそれはもう大切にするんだろうなぁ。人を大切にして向き合ってくことを教えれた育夫のお母さん素敵すぎる。立派な親になろうとしなくても、素直に愛を伝えて育ててけばいいんだなぁ〜

  • 後半の話の方が面白かった。

  • 「僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。」という文から始まる本。育生という小学生の日々におった作品で、特に何も事件や展開が無い、平凡な毎日が書かれている。何もない日々の中にある、人と人との繋がりや、別れ、家族の温かさが描かれている。
    育生と育生の母、君子は血が繋がっていない。君子が18歳の時に、他人の子供(育生)を引き取り、大学を辞めて、余命の短い男性(育生の父)と結婚して、今はシングルマザーで他人の子を育てている、というのがあらすじ。少し複雑な母と子の関係ではあるが、瀬尾さんの作品ならではの、暖かいような苦しくなるような空気が、静かに沁みてくる感じの作風。なんとも言葉にし難い感情になる。
    以下のセリフが好きです。
    「母さんは誰よりも育生が好き。それはすごい勢いで、あなたを愛している。今でもこれからもずっと変わらずによ。ねぇ、他に何がいる?」
    「想像して。たった18の女の子が一目見た他人の子供が欲しくて大学を辞めて、死ぬのを分かっている男の人と結婚するのよ。そういう無謀な事ができるのは尋常じゃなく愛しているからよ。」
    こんなにもストレートな愛の言葉を、子供に伝えられる母親っていいな、と思った。この本を読んで、家族のカタチを考えた。亭主関白な家族もあれば、共働きで忙しくする両親、そしてシングルマザーや、シングルファザー。人との繋がりのカタチの呼び名として家族と言われているが、それは名前に過ぎない。色んな家族のカタチがあって、良いのだな、と思った。そして愛を伝える事が何よりもまず、大切な事だと感じた。

  • とても明るい。

    なぜこういった話なのか、
    著者の生い立ちを知り、納得。

  • 読んでよかったな。と思える作品。
    血の繋がった親子なら幸せ?血の繋がりに甘えない
    素敵な家族の物語が、ここにありました。

  • 読み始め…12.7.4
    読み終わり…12.7.8

    今まで短編集というと少し物足りない感じがして敬遠しがちでした。ところがここ最近は短編集にも数多く手を出しています。

    細切れ時間を繋ぎ合わせた読書に絶妙に都合がいいのですね。エッセイなんかも。

    僅かな時間内でならひと区切りできりをつけられる。小さな区切りがあると頭の中をそのつど一つずつ整理しながら読み進めていくことができるので、短編も案外都合がいいものだなぁと今さらのように気付かされました。一旦閉じてしまった本のページを再びめくるまでの時間が空いてしまうと、あれ... ?なんだったっけ ??なんていうことがよくありますから~。(笑)

    こちらの「卵の緒」は小さなお話が二つ。どちらも親子、家族の絆を描いた優しくてほのぼのとした物語です。

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卵の緒 (新潮文庫)の作品紹介

僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんて言う。それでも、母さんは誰よりも僕を愛してくれる。「親子」の強く確かな絆を描く表題作。家庭の事情から、二人きりで暮らすことになった異母姉弟。初めて会う二人はぎくしゃくしていたが、やがて心を触れ合わせていく(「7's blood」)。優しい気持ちになれる感動の作品集。

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