夢の守り人 (新潮文庫)

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著者 : 上橋菜穂子
  • 新潮社 (2007年12月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302744

夢の守り人 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ハードカバーだと分厚く感じたが、文庫本だとこんなもんなのか、と驚き。
    1つの題材に4冊位あると勘違いしていた。

    文庫本の作者後書きと解説が面白い。
    今後、読み返す時は文庫本にしよう。。。
    養老 孟司氏、解剖学者。ファンタジーについて語る。
    マンガミュージアム館長だった人なのか。。。

    作者後書き冒頭の『眠って見る夢と、憧れとして追い求める者を、なぜ人は、同じ言葉で表現してきたのでしょうね。』にヤラれた。
    実現不可能なものを夢 として持論を展開しているのだが
    ナルホド、こういった考えから、本作を読み解くヒントになると思う。

    バトルシーン、よりは心について、願い、思いについて触れるシーンが多かったので
    深いな、と。
    シンプルに生きていたと思っていた、この時代の少女は、逆に将来が見えすぎていて、辛いと現実逃避してしまう。
    ないものねだりで、どの時代でももちろん悩みはあるのだろう。

  • 守り人シリーズを、順番通りに読んでいる。
    本冊は三冊目。
    タンダやトロガイ師が中心となる。

    主人公は変わらないし、チャグムやシュガら、これまで出てきた人々が登場するにも関わらず、全く違うストーリー展開、違う世界。
    すごい、の一言しかない。

    心の優しいタンダが、「花」の力で鬼と化すのだが、身体を乗っ取られ、自分の身体が傷むのにも何の痛痒も感じず暴れまわる姿には、背筋が寒くなった。

    トロガイ師が、呪術師になる前、トムカという娘だった頃のことも説き起こされる巻。
    強い魂を持つ、偉大な呪術師とされることに納得。

  • 【再読】

    今までの巻よりフィールドが狭い分、深さが増していた印象。重いというよりは掴みどころのない話だった。このシリーズは独特の世界観で展開していくのに、読んでいるうちにスッとその世界に入り込めるというのが好きなところなんだけど、今回はいつにも増して概念的なふわふわとした話が多くて、いまいち理解しきれなかったように思う。
    でも、その代わりにメインの登場人物達の想いがよく見えていた。お気に入りの登場人物であるシュガの発見も気になるところ。今後シリーズを読み進めていくのがまた楽しみになった。

  • 面白かった。
    バルサ、チャグム他の主要メンバーそれぞれが活躍して、楽しめた。

    若かりし頃のトロガイ、チャグムの夢の中と現実での立ち回り、バルサとの再会などなど。

    シュガとバルサが初対面だったとは、意外だった。

  • シリーズ三作目は、これまでで最もファンタジー、幻想に寄ってたかもしれない。それは主題が「夢」だったからか。故に、前作前々作でその完成度に感嘆した「この世」の世界観の構築という部分は控えめになったが、その分「あちらの世」が存在感を増した。‬

    現実を拒絶して夢の世界に浸る。古今東西の物語で語られてきたお話しの種だが、それが、重なり合う別世界が前提の守り人の世界だとこうなるのだな、と考える。そこに、これまでの登場人物たちの人生と生き様とが絡み、いつもの上等な冒険譚として楽しめた。‬

  • 精霊、闇、夢の中では夢が一番好きだ。
    ぐっとくる、自分に。
    夢に逃げたい自分、それでいいのか自分。
    誰でも思う、そんな心の揺れを美しく壮大に描くとこんな話になるのかな。

  • タンダ、ひどい目に遭ってるなぁ…まさかのバルサとの戦い。
    でもジンやトロガイ、シュガにチャグムなど、懐かしい人達が勢ぞろいしていて、わくわくする。そういや『闇の守り人』はバルサがカンバルに帰っての話だから、彼らは出てこなかったんだ。
    トロガイの過去にも驚いたけど、『夢』についての話は深い。「夢を見ていた方がいい、戻りたくない」と思うほど現実がつらいことは確かにある。そこに居続ける人と、やっぱり厳しい現実に戻ってくる人との違いって、たぶん本当に些細なものなんだろうな。

  • 面白かったけど、1巻2巻程ではないかな。歌い手があまり好きになれなかったのと、設定が入り組んでて理解するのに時間がかかった。

  • 必殺の続き物の途中から読むになってしまった。しかもファンタジーなのにおっさんとおばさんが微妙に恋心を抱き続けるという、中高生がこれを読むのかー、と思うとなんだかむずむずする。そしてイマイチすかっと終わらないところもむずむすする。このむずむずが明日へのエネルギーになるんだよね、きっと。

  • 再読。守り人シリーズ3作目は他と少しトーンが異なり、なんとも切ない思いを感じさせる。作者があとがきで曰く鬼子的作品。個人的にはシリーズの中では好きな作品の一つ。NHK大河ドラマでは省かれたのが残念。

  • 守り人シリーズ 第3弾 
    今回のストーリーは 呪術師 トロガイの若かりし頃の不思議な体験と恋 そして その弟子タンダの優しさ。

    やっと バルサが故郷から帰ってきて、会いたかったタンダが、花守りになって体を操られてる。
    それも 襲いに来るなんて・・・。

    一ノ妃の悲しさは分かるのだけど、何故 花に魅かれ 夢を見ていたはずなのに 花番に成り代わって支配をしていたのだろう・・・う~ん
    ちょっと文章から頭の中に映像を作るのが難しい話でした。

    でも 久々にバルサがチャグムに会えて 良かった。

  • 守り人シリーズ第3巻。人を魅了させる見事な歌を歌う放浪の歌い手ユグノ、眠り続けるタンダの姪である少女と新ヨゴ王国の一の妃、期せずして人鬼化してしまったタンダを救おうとバルサたちは奮闘する。

    1~2作目は王国単位の騒動でしたが、本作は大呪術師トロガイの過去を中心に“人の内面”に焦点を当てた展開となっています。
    現実が辛くて辛くて堪らない時、「いっそ全てが夢ならば」「いっそこのまま夢から覚めなければ良いのに」と強く願う瞬間があるかもしれません。本作ではその先、の恐ろしい世界を少し垣間見せてくれたように思います。夢を願い、夢に自ら入ったつもりが、気付けば夢に取りこまれ手遅れになることも。自力で目覚められる人もいるでしょうが、一人の力ではどうしようもない時もあります。そんな時は――やはり信頼し合える家族や仲間の存在が大きな原動力に。

    夢や「サグ」や「ナユグ」を行き来し少し複雑に感じた場面もありましたが、シンプルに見るとバルサやタンダたちの、血のつながりを越えた先にある強い絆を感じられる1冊でした。

  • トロガイ師の過去。
    タンダがバルサを思う気持ち。
    バルサがタンダを思う気持ち。

    「人はね、生きるのに理由を必要とする、ふしきな生き物なんだよ。」

  • 前の2作に比べて、抽象度が格段に上がった…

  • トロガイの過去がじわじわ切ない。そして久しぶりにチャグムとバルサが並んでるのが見られて嬉しかった~。今回タンダ大活躍でしたね。

  • 読み始め…16.10.21
    読み終わり…16.10.23

    守り人シリーズの3作目は 「夢」 です。

    現実に強く願う夢や希望や憧れを
    寝てみる夢の中でみたことはないけれど
    そんな夢をもし夢でみてしまったら
    きっと覚めたくないと思うでしょう。
    このまま夢の中で生きていけたら
    どんなにいいかと思うでしょう。
    そのうえその夢から
    覚めなくてもいいと言われたら
    覚めなくてもいい方を選択してしまいそうです。
    それが現実のなかでは
    死を意味するなどとは知らないまま....

    よくよく考えるととても恐ろしいです。
    そんな夢をみてしまって
    引きずり込まれてしまったらどうしよう。

    そんな人の夢を糧とする異界の花の
    恐ろしい魔力に囚われてしまった
    姪を救うため、薬草師タンダが立ち向かいます。

    がしかし....タンダ自らも囚われの身となって
    人鬼と化してしまい、そこにバルサが
    一役買って幼馴染を救う戦いに挑む――

    年齢不詳といわれている呪術師
    トロガイの過去にも深い関わりがあり
    若かかりし頃のトロガイのことを知ると
    守り人シリーズとしての世界感にも
    より深みが増したように感じられました。

    チャグム皇子も登場します。
    たくましく成長していて頼もしい !
    今後の期待も膨らみます♪

  • 2016/11読了。「花」「夢」の関わりが難しく、2回読んだけどやっぱりよく分からない。腑に落ちない。
    だけど、夢を見ながらお決まりの人生をしたたかに生きる人たち、普通から外れたところに生きるバルサたち、どちらも逃れられない運命の中で、まったく違う生き方を同じように強く生きていることに心をうたれた。
    ストーリー自体は読みやすく、スピーディでぐいぐい読ませる。ちょっと人間臭いトロガイ師が新鮮。

  • 〈夢〉や〈花〉や受粉などの言葉の意味が漠然としていてイマイチわかりづらい。
    チャグムがたくましくなっててうれしい。

  • 今回もかなり面白かった。
    読み進めていけばいくほど、ページをめくるスピードが速くなっている気がする。
    文章が読みやすいからか、なかなか休憩を挟む暇もなく頭の中で物語が途切れない。

    ついに次は第4シリーズ目!

  • シリーズ第3巻。他の本と並行して読んでいて読み終わるまでに1月くらいかかってしまいましたが1,2巻より優しさの漂う暖かく美しいストーリーでした。どんどんバルサやタンダが好きになってしまうな。

  • 闇、夢、虚空、神(来訪、帰還)、蒼路、天と地

  • ◆幼なじみの薬草師タンダの家にむかう途中、女用心棒バルサは不思議な青年ユグノをたすける。彼はリー<木霊>に長命をあたえられた歌い手だった。その頃、新ヨゴ皇国では、眠りつづけたまま目覚めないものがあらわれる。タンダはある少女をたすけようと、師匠トロガイの忠告も聞かず、異界の<花>の世界に入りこんでしまう。
     一方、宮中では皇太子チャグムもまた、眠りから覚めなくなっていた。異界の<花>は人の夢によって種を実らせ、やがて散るが、目覚めを拒む夢を宿したことから、その営みは歪みつつあった。
     <花>に身体をのっとられたタンダは人鬼と化し、バルサとユグノに迫る。バルサは、トロガイや星読博士シュガ、<狩人>ジンと力を合わせ、タンダと夢にとらわれた人々を救おうと命を賭ける!
     心の絆は<花>の魔力に打ち克てるのか?開花の時を迎えた<花>は、その力を増していく。
     山奥の湖底にある白木の宮、その庭に咲く灯色の<花>と連なっていくイメージが美しい。
     不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は? そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは?
     いよいよ緊迫度を増すシリーズ第3弾。


    (^^)<Comment
    面白いかといえば、その辺に転がっているファンタジーよりよほど面白いのですが、守り人シリーズとしては、普通だったかなという印象です。

    今回は、タンダと、その師匠である大呪術師トロガイに焦点が当たっていたのですが、まず「花」の役割がよくわからなかった。
    「精霊の守り人」の卵喰いほど恐ろしい存在ではないし、「夢の守り人」であるユグノがあまり人間的な魅力的がなくてちょっと苛立ってしまいました。

    トロガイ師の過去を描いていた部分は興味深く、優しさゆえに夢に取り込まれて、魂の宿るべき器である身体をのっとられてしまったタンダ視点の描写も面白かった。

    現実の世界で人鬼のような姿になってしまったタンダの身体を傷つけたくない…というバルサの想いと行動もすごくよかった。
    バルサの知恵と勇気と行動力は本当にすばらしいの一言です。

    中盤では、バルサとタンダへの想いで夢に取り込まれてしまったチャグムが、タンダの力を借りて、現実世界に戻るシーンでも、チャグムに言い聞かせるタンダの言葉に心を打たれました。本当にタンダはあたたかい男だなと思う。

    なんとなく釈然としないのが、「花」をあやつっていたのが、一の妃の怨念だというクライマックスのくだり。「花の番人」が黒幕かと思いきや、チャグムの兄で病死した皇太子の母が黒幕…。
    なんとなく肩透かしというか、「花」と「夢」の関係性に、ここであえて「精霊の守り人」の一の妃を絡ませなくてもよかったのではないかなーと個人的には思いました。

    全体で見れば話の筋も通っていたし、いつものように人物同士の心の動きや葛藤などがよく描かれていて、読んだ後におもしろかった~となるのですが、上橋さんが書かれているだけに、クライマックスのオチは、あともうひと越えできたのではないかな~と思いました。

    最後の最後で、バルサとタンダとチャグム(と狩人)が再会できたシーンには、ぐっときました。

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