天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.43
  • (769)
  • (534)
  • (145)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 4891
感想 : 323
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101302805

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 漸く読み始めた守り人シリーズ最終章。
    読み始めるとすっとその世界に入っていけます。
    新ヨゴ皇国、ロタ王国、カンバル王国、サンガル王国、そしてタルシュ帝国。それぞれの思惑が絡み合って重厚な世界です。
    チャグムが本当に立派になって…と感慨深さもひとしおですが、死んだことにされている祖国を救うために奔走するのがハラハラします。命狙われまくり。
    でもラスト、バルサとチャグムが再会出来たときはとても嬉しかったです。
    第二部は久々のバルサとチャグムの旅。楽しみです。

  • 著者:上橋菜穂子(1962-、東京都、小説家)
    鼎談:荻原規子・佐藤多佳子

  • <全3部通してのレビュー>

    迫り来るタルシュ帝国の脅威に新ヨゴ皇国は鎖国をおこなう。新ヨゴへの出入りが禁じられて帰国入国ができなくなった人々の国境破りを世話していたバルサは、自分のことを探していた元・新ヨゴ海軍の上級海士に出会う。彼に託されていたジンの手紙で、バルサは、公式には死んだとされているチャグムの生存と、目的を知る。大国タルシュの侵攻に対抗するため、たった一人でロタ王国に同盟を求めに行ったというチャグムを心配し、バルサは彼の行方を追う。


    <守り人・旅人シリーズ>第七弾です。

    「蒼路の旅人」の最後で、自らの運命を切り開くために海に飛び込んだチャグム。
    しかし、チャグムの予想をはるかに上回るタルシュ帝国の脅威。
    それに対して北の国々はどう対処していくのか・・・。
    チャグムはバルサと再会することが出来、お互いに助け合い、己たちの出来ることを分担して国の危機にあたります。
    新ヨゴ皇国だけではなく、他の北の二国(ロタ・カンバル)の動きが大切になってきます。その中でチャグムが果たす役割はとても重要で、かつ、『帝の子』という綺麗事だけでは済まされません。
    国や民を守るために自らの手を汚すこともし、人々の心を動かして、タルシュの脅威から北の大地を救ったチャグムたち。
    どんどん成長していくなぁ。チャグム!

    これでシリーズ完結ですが、本当に壮大な物語で、非常に読み応えのあるいい本にめぐり合えたことを嬉しく思います。

    バルサやタンダ、トロガイ師。
    チャグムやシュガ、ジン。
    ロタ王国、カンバル王国、サンガル王国。
    ナユグとサグ。

    色々なつながりが細かく織りこめられており、人のありかた、上に立つ者のありかた、支える者たちのありかたなどを考えさせられる物語のシリーズでした。

  • この辺りからとても面白くなる。政治的駆け引きも鮮やかで魅力的。

  • 海に飛び込みロタ王国を目指したチャグムを探して欲しいと頼まれたバルサの話から。

    なかなかチャグムの消息が掴めなくてハラハラしながら一気に読んでしまいました。

    チャグムからバルサへの手紙と、2人の再会のシーンでは泣けました…
    チャグムの身長がバルサより高くなってるなんて!
    16歳にしては高くない?
    体もだけど内面も成長し、なんとか前線のタンダが戦わずに済む方向に風向きが変わればいいけど。

  • やっと、やっと、チャグムとバルサが再び出会うことが出来た! 皇太子になりたくないと言っていたチャグムはいなくなり、バルサよりも背が高くなり、民を思う皇太子となった。それでもチャグムの進んでいく道は険しい。祖国の民のために進んでいるが、帝である父親からは見放され、同盟は断られ、やっとのことでバルサと出会ったチャグム。心底ホッとした。早く続きが読みたい。

    2019/01/10

  • やっとバルサと出会えた!
    バルサがチャグムからの手紙を読むシーンには、じんわり涙が出ました。ずっと心の深いところにバルサの姿を見ていても、皇太子としての人生を全うするために大人になろうとする姿はとても切なく、それと同時に彼が守られるばかりの子どもから、ひとりの大人へと成長した姿に、いとおしい気持ちになりました。

    物語はぐんぐん進み、父と、守るべき民と、愛する故郷と、国の外にひろがる広大な世界の間で大きく揺れ動くチャグムがどんな道を選び、歩くのか。続きが楽しみです。

  • 第一部ロタ王国編、第二部カンバル王国編、第三部新ヨゴ皇国編、全て読みました。

    死んだと思っていたチャグムが、生きていた。ジンからの一報に喜んだのもつかの間、茨の道を選んだチャグムを案じて急いで後を追うバルサ。本当に間一髪でチャグムと合流するも、ロタは新ヨゴとの同盟を断り、カンバルは既にタルシュと密約した後で、八方塞がりになります。一方でナユグの春は近づいて、戦争だけではなく天災までも、半島を襲おうとしています。

    ヒュウゴとバルサの邂逅シーンが印象に残りました。それぞれ厳しい人生を送ってきているこの二人が、それぞれの立場でチャグムの行く末を護ろうとします。バルサは近くから、ヒュウゴははるか遠くから。

    そしてチャグムは、よくやった。幸せになってほしいです。

  • 死んだことになっているチャグムを探し、小さな手がかりをもとに追いかけるバルサ。
    あとちょっとあとちょっとで焦ったくなりますが、無事再会出来てよかった。
    しかし怪我がみんな半端ないんですが、大丈夫なんでしょうか。

  • ついに最終章! 次の巻が楽しみ。

全323件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上橋菜穂子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
上橋 菜穂子
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×