- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101302805
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
著者:上橋菜穂子(1962-、東京都、小説家)
鼎談:荻原規子・佐藤多佳子 -
<全3部通してのレビュー>
迫り来るタルシュ帝国の脅威に新ヨゴ皇国は鎖国をおこなう。新ヨゴへの出入りが禁じられて帰国入国ができなくなった人々の国境破りを世話していたバルサは、自分のことを探していた元・新ヨゴ海軍の上級海士に出会う。彼に託されていたジンの手紙で、バルサは、公式には死んだとされているチャグムの生存と、目的を知る。大国タルシュの侵攻に対抗するため、たった一人でロタ王国に同盟を求めに行ったというチャグムを心配し、バルサは彼の行方を追う。
<守り人・旅人シリーズ>第七弾です。
「蒼路の旅人」の最後で、自らの運命を切り開くために海に飛び込んだチャグム。
しかし、チャグムの予想をはるかに上回るタルシュ帝国の脅威。
それに対して北の国々はどう対処していくのか・・・。
チャグムはバルサと再会することが出来、お互いに助け合い、己たちの出来ることを分担して国の危機にあたります。
新ヨゴ皇国だけではなく、他の北の二国(ロタ・カンバル)の動きが大切になってきます。その中でチャグムが果たす役割はとても重要で、かつ、『帝の子』という綺麗事だけでは済まされません。
国や民を守るために自らの手を汚すこともし、人々の心を動かして、タルシュの脅威から北の大地を救ったチャグムたち。
どんどん成長していくなぁ。チャグム!
これでシリーズ完結ですが、本当に壮大な物語で、非常に読み応えのあるいい本にめぐり合えたことを嬉しく思います。
バルサやタンダ、トロガイ師。
チャグムやシュガ、ジン。
ロタ王国、カンバル王国、サンガル王国。
ナユグとサグ。
色々なつながりが細かく織りこめられており、人のありかた、上に立つ者のありかた、支える者たちのありかたなどを考えさせられる物語のシリーズでした。 -
この辺りからとても面白くなる。政治的駆け引きも鮮やかで魅力的。
-
海に飛び込みロタ王国を目指したチャグムを探して欲しいと頼まれたバルサの話から。
なかなかチャグムの消息が掴めなくてハラハラしながら一気に読んでしまいました。
チャグムからバルサへの手紙と、2人の再会のシーンでは泣けました…
チャグムの身長がバルサより高くなってるなんて!
16歳にしては高くない?
体もだけど内面も成長し、なんとか前線のタンダが戦わずに済む方向に風向きが変わればいいけど。
-
死んだことになっているチャグムを探し、小さな手がかりをもとに追いかけるバルサ。
あとちょっとあとちょっとで焦ったくなりますが、無事再会出来てよかった。
しかし怪我がみんな半端ないんですが、大丈夫なんでしょうか。 -
ついに最終章! 次の巻が楽しみ。