不撓不屈〈上〉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101303222

作品紹介・あらすじ

権力は、抗う者には容赦なく牙を剥く-。税理士・飯塚毅は、中小企業のためにとった税務手法を否定され、当局を相手に訴訟を起こした。だが、横暴な大蔵キャリア官僚は、それを許しはしない。メンツのためだけに、飯塚の顧客へ理不尽な税務調査が行われ、さらに彼の事務所には検察の捜査までもが及んだ。それでも男は権力と闘いつづけるのか。生きる勇気を与える、実名経済小説。

感想・レビュー・書評

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  • 会計士/税理士である飯塚の正義と国家権力との闘いを描いた作品。
    実在の人物をモチーフにしており、非常に共感できる部分がある。

    権力との戦いという観点でいうと、以前読んだ「沈まぬ太陽」と相通ずる部分が多いと感じた。(沈まぬ太陽は社内権力との戦いがテーマ)

  • タイトルどおりの不撓不屈を貫く強い意思が眩しい。強く、また硬いその人柄に畏怖さえ覚える。

  • 感想は下巻にて

  • 士業を営む人にはぜひお勧めしたい本の一つ。必ず何か感じる部分、得られるものがあると思う。
    プロフェッショナルなるとしての基本に立ち返るために、定期的に読み返したい。

  • TKCにはお世話になっております。この時代に税理士が刑事でお上と戦ったんだから凄いとしか言いようがない。実名で書かれているのもよいですな。

  • 飯塚氏の学生時代、日比学生会議に日本の代表団の一員として派遣されたとき、仲間からのパスポートの寄せ書きに「あく迄もあの情熱を以って進まれんことを 真面目なあなたの姿は忘れられません。如何に苦難はあろうとも最後の御成功を祈る」の一文。まさに飯塚氏のその後の人生を予言したようなメッセージだ

  • 不撓不屈〈上〉 (新潮文庫)

  • 税理士でTKC創立者の飯塚毅について、国税当局からの弾圧に対して、如何に立ち向かっていったかを実名小説で描く。上巻は、事務所職員が逮捕されるまで。

  • ビジネス雑誌で推薦されいたので、「経済小説」に初めて挑戦した。
    実名&引用が多く小説である必要があるのか、こんなに完全無欠の高潔な人がいるのか、と違和感を覚えた。感情移入できない。読んでいて疑問に感じた点
    ・「別段賞与」は違法では無いものの胸を張ってやれるものだったのか?脱税になりやすことは認識があったはず。
    ・国会で「飯塚事件」を追求したのは社会党議員だったのに、いつのまにか地元栃木の自民党新人議員(ミッチー)に変わった。 なぜ? お互いにもちつもたれつだったのでは?
    ・完全無欠の高潔な人が、政治力確保に熱心。自民党議員を巻き込む政治力には、書かれていない背景があるのでは?
    ・検事に対し、事務所職員に「別段賞与」を自分が「直接指導」したことはないと証言。責任放棄?4人の被告の切り捨て?
    ・TKCを利用するには契約ではなく「入会」?普通の商取引だったのか?
    ・裁判勝訴後、宿敵だったはずの国税庁長官と雑誌対談でお互いによいしょ。 等々
    ということで、飯塚毅をネットで調べただけでいろいろ出てくる。
    http://www.zsk.ne.jp/zeikei536/ronbun.html
    TKC会員は自民党議員の選挙応援を強要されていた?
    内容のバランスに欠け一方的。ノンフィクションではなく、小説なので許される?

  • 飯塚の生真面目さには頭が下がります。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。専門誌記者や編集長を務める傍ら小説を書き、75年『虚構の城』でデビュー。83年、退職し作家に専念。緻密な取材に基づく企業・経済小説の問題作を次々に発表する。代表作は『小説日本興業銀行』『小説ザ・外資』の他『金融腐蝕列島』シリーズ全5部作など。

「2023年 『転職』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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