明日はわが身 (新潮文庫)

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著者 : 高杉良
  • 新潮社 (2007年3月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101303246

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明日はわが身 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • トーヨー製薬の小田切健吾が、サラリーマン社会の派閥抗争に巻き込まれ、エリートの開発部から営業部に左遷される話。いわゆるMRとして、医者の横暴さや不条理さを目のあたりにしながら、激務におぼれ、胃潰瘍から輸血によるB型肝炎にかかり、婚約者からも会社からも見放される。
    療養の末、かろうじて会社に復帰したが、かつての不仲の上司・プリンス和田が副社長に内定すると聞き、肩を落とすが、恩師・村富の引導のもと、外資製薬会社で再出発する。

    この話は、製薬会社(とくにMRの世界)と、医者の間の深い闇を描いたもので、経済小説とも医療小説とも呼べるが、とりかくリアルなのだそうだ。
    医師への過剰接待や女性アテンド、非人道的な行為、試薬品のバラマキなど、MRなどと綺麗なアルファベットが使われているが、実態は、ものすごくギスギスした営業の世界と言っていい。医療の世界は、技術は最先端を言っていても、業界としては前近代的で保守的。フラットで風通しがよいIT業界とは別世界だ。
    山崎豊子の『白い巨塔』でも、病院内の巨大な権力抗争がリアルに描かれていたが、高杉さんのこの小説は、MRというセールスマンの目を通して、医療現場と製薬会社の内部事情をリアルに描いている。
    高杉さん自身、急性肝炎で一年近くの療養を余儀なくされた経験があり、彼の作家デビューはそこから始まった。
    印象に残ったのは、巻末インタビューの最後の一節。
    今のサラリーマン社会は疲弊しているので、とにかく健康に気をつけること。無理をして病気になることが多いのだから、無理はしないこと。スキルを磨くのも大事だが、まずは体が大事だと。
    当たり前のことだけど、今の私には最高にヒットした。。

  • モーレツサラリーマンの時代ですが、時代を超えてサラリーマンである事、上司、部下の関係性、人事異動のアレコレ諸事情はいつの時代でも共通するものだなと思いました。人間がそこに集まれば当然なのかな。

  • 昭和の香りを感じることができてまあまあ。ストーリーはあまり

  • 【明日はわが身】 高杉良さん

    大手製薬会社トーヨー製薬の若手社員・小田切健吾は将来を
    嘱望されるエリート社員だった。ところが、社長の甥である
    上司の不評を買い中核部署の開発部から営業のプロパーへと
    左遷させられてしまう。プロパーとして開業医や大学などへ
    自社製品の売り込みにまわる健吾はそこで医療従事者としての
    自覚の無い医者や露骨に見返りを要求する医者など理不尽な
    医療現場を目にする。そして激務のため、体調を崩しその手術
    での輸血が原因で肝炎にかかってしまう。
    肝炎にかかった彼は婚約を破棄され、長期休養が必要な病気
    のために会社からも退職を勧告される。



    プロパーは大変ですね。わたしの友だちに歯医者さんが居ますが
    テニスをする時にいつも材料屋さんを呼んでいます。
    あの材料屋さんにとってテニスは営業活動の一環なんだと
    この本を読んで思いました。接待ゴルフや接待マージャンなど
    という言葉を聞きますが、そういうのって楽しいのかな?
    付き合いで嫌々やっているなら当然コチラも楽しくないだろうし、
    仕事が絡むと相手が純粋に楽しんでいるのだろうかと考えて
    しまいます。フィフティフィフティでお互いに余計なコトは考えず
    楽しめないと心底楽しめないような気がします。

  • いつものように、企業小説かと思ったら、肝炎闘病記で終わってしまいました。ちょっと残念。でも、まだインターフェロンもなく、ウイルスのこともよくわかってなかった頃に感染した方の不安を共有するにはよかったのかな。

  • 悪名高き製薬会社プロパー(MR)のお話。

    「営業は会社の根底を支える仕事だ」なんて言うけれど、客のしょうもないワガママには付き合わされるし無理難題はふっかけられるし。こりゃー体壊しますよ。
    回りからもプロパーはクズだの卑屈だのと蔑視され疎まれる。

    もーくしゃくしゃ。

    MRに限らず営業なんてそんなもんでしょ・・・。
    はぁ、営業って本当に嫌だなあ。ますます営業が嫌いになりました、よりによってこんなタイトルだし。

  • H23.2月
    派閥争いや人事異動の話題が展開すると思ったら、自身の経験に基づいた医療話じゃないか。人事の話しより病気の話しの方が長いでしょう。タイトルを変えた方がよかったのでは。

  • MR=プロパー=高卒の生保外交員=消耗品
    製薬会社=悪質な同族企業

  • 派遣切りや契約止めの話が世間に流布してる昨今で
    同じ憂き目に会う身としてタイトルに惹かれました。

    シナリオは新人ホステスと製薬会社のプロパー(今で言うとこのMR)
    のふれあいのシーンでスタートするからなんだかんだ言って
    不倫にでもなるかなと思いきや全く違う結末でした。

    ホステスの旦那さんが慢性腎炎にかかって入院しているというが分かったら
    主人公も腎炎にかかるというシナリオ。

    会社のほうから肩たたきをくらうが、上司がアメリカののほうで
    日本とアメリカの橋渡し役のような会社を興すということで
    再起を図るというとこで終わってます。

    時代背景は違うけど
    仕事に対する取り組みは主人公から学ぶものがある気がします。

  • 製薬会社の若手社員:小田切は、将来を嘱望されたエリートだったが、派閥抗争に巻き込まれ、病気休職を余儀なくされる・・文庫化は最近だが、実際は1977年の作品だそうだ。作者の高杉良も、実は主人公と同じ病で療養した経験もあるとのこと。リストラや成果主義・・サラリーマンの世界は、今も昔も非情なものである。

  • 製薬会社の開発部門のエリート社員が営業部門にまわされ、そこで接する横暴な医師や医療現場の話。

    深夜に製薬会社の営業マンをマージャンの頭数そろえに呼んだり、足として使ったり、昔は医師と製薬会社の社員の関係はひどかったなぁ、という感じ。

    本屋で平積みされていたので、新しい本だと思いきや、30年くらい前に出版された本で、今回文庫本になっていただけだった。

    今では医師と彼らとの関係も、だいぶ正常化している。

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