破滅への疾走 (新潮文庫)

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著者 : 高杉良
  • 新潮社 (2008年3月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101303253

破滅への疾走 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 高杉良シリーズの中でも傑作に入るのではないか。
    この作品は労働貴族批判群に入ると思うが、日産自動車の労組で絶大な権力をふるったとさえる塩路一郎がモデルだとされる。

    こんな人間いないだろっと言いたくなるのだが、実際事実は小説より奇なりという。

  • 【破滅への疾走】 高杉良さん

    昭和28年当時大洋自動車は「1年を10ヶ月で暮らす大洋」と
    言われるほどストが絶えず、労組は階級闘争に明け暮れていた。
    このままでは会社が潰れてしまう。大卒のエリート社員や
    経営陣にはそういう危機感が満ち溢れていた。

    その頃、高瀬や岩田など経営陣のバックアップを得て
    エリート社員を中心に「自動車産業研究会(産研)」が組織され、
    産研メンバーが中心となり第二組合が組織された。

    危機感を持った社員は第二組合に走り、1年もかからずに
    第一組合を壊滅するに到った。

    そして第二組合は宮原が中心となり大洋自動車の労使協調体制
    が確立されたのだった。

    第二組合は宮原の失墜により彼の腰ぎんちゃくであった
    塩野がトップに立つようになった。塩野は組合の拡大路線
    をとり、ついには大洋自動車本社をも凌駕する組合員数を
    誇る労組のトップにたったのだ。そして、会社の人事にまで
    介入するようになり、己の権力を守るため、組合の中では
    恐怖政治を敷くようになる。



    高杉良さんの経済小説は面白いですね。この物語も、ぐいぐいと
    引き込まれました。

    力を持った塩野は次第に横暴に振舞うようになり
    意に添はぬ大洋自動車の社長に対してはストをちらつかせ
    恫喝する。大きな組織の権力闘争ってホントにこんな
    感じなのかな。。。

  • 塩路一郎シリーズ

  • 経済小説の面白さを、知ったのはこの高杉良のおかげだ。
    親父が好んで読んでいたのを思いだしのが読み始めたきっかけ。

  •  正直企業で働いた経験のない僕には、労働組合やら経営陣やらの対立がイマイチわからない。しかし、そんなことはお構いなしに引き込まれた。物語はテンポよくトントンと進み、登場する人間の内面が詳しく描写されている。
     しかし一番驚いたのは、読み終わった後の解説を読んだときだ。なんとあの日産自動車が本書のモデルだったのだ。当然のこととして受け止める方もいるかとは思うが、NISSANと言えばカルロス・ゴーンな僕には新鮮な驚きだった。日本特有だった経済、企業形態を知るには、大学の教養でやった日本経済学より、この本のほうが役に立った。

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破滅への疾走 (新潮文庫)の作品紹介

大洋自動車は、二十五万人のグループ社員を擁し、業界首位の座も狙う日本有数の巨大企業だった。だが、権力に固執する経営トップ・高瀬と労組ボス・塩野の密着が、次第に腐臭を放ちはじめる。やがて、高瀬をも凌駕して、人事まで壟断するようになった塩野に、経営陣は恐怖し、組織は疲弊していった。凋落する一流企業の悲劇を描き、跋扈する労働貴族の正体を抉った迫真の経済小説。

破滅への疾走 (新潮文庫)の文庫

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