地獄の季節: 酒鬼薔薇聖斗がいた場所 (新潮文庫 た 67-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101304311

感想・レビュー・書評

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  • 昔の取材だなぁといった感想
    遺族や加害者家族の元に直撃を繰り返す独りよがりのオンパレード

    ノイローゼで話したくないという人に何十分も食い下がり結局話が聞けなかったとか書いてあるが、そんなクソみたいな取材で書かれた本かと思うと読んではいけない気がした

  • 少年A事件も6冊目となるとほとんど出尽くした感がある。しかし沖永良部島への取材や自身の凶暴性にも言及したこの本はまた違う側面から考察することの大事さを知らしめてくれたように思う。自白は本物であっても真実ではないという観点も新しく感じた。何より圧倒の取材力に脱帽。

  • 酒鬼薔薇聖斗を名のる少年Aが、小学3年生のときにかいた作文

    まかいの大ま王
    「お母さんは、やさしいときはあまりないけど、
    しゅくだいをわすれたり、
    ゆうことをきかなかったりすると、
    あたまから2本のつのがはえてきて、
    ふとんたたきをもって、目を光らせて、
    空がくらくなって、かみなりがびびーっとおちる。
    そしてひっさつわざの「百たたき」がでます。
    お母さんは、えんま大王でも手がだせない。
    まかいの大ま王です。」

    <地獄の季節>
    1,少年の生い立ち
    家庭でのシグナル
    学校でのシグナル
    内申書システムによる「いい子」

    2,両親の生い立ち
    父親 沖永良部 南の風習
    中学出身 大手企業のサラリーマン
    母親 厳しいしつけ

    3,神戸大震災;死というものに向かう
    祖母の死

    4,死ーみずからのかかわりから理解始める。猫へ

    5,幼き子への打撃
    バイオモドキ

    6,「聖なる儀式」=身障者を相手にしたこと。
    アルチュールランボウのような生き方でもない。

    7,マスコミの役割
    執拗な追求。
    興味ということ。

    8,未来 同質の問題 「少年殺人」 

  • あの神戸の連続児童殺傷事件のルポルタージュ。被害者、加害者とその関係者の視点から事件を探るのだが、事件の核心が全く見えて来ない。それどころか、精神世界やカルトを引き合いに出し、読者を混乱に導いているだけ。色々と取材していたが、核心には辿り着けなかったという結論か。加害者の両親のルーツと事件が関連してるとは思えない。

    藤沢周の解説も酷い。こんな酷いルポルタージュを褒め、最後は少年Aに絶望を与える文章で結んでいる。

  • 情感たっぷりなサカキバラ本。こういうの嫌いじゃない!

    「真夏の森、崖をくだる一本道に、血飛沫あげて倒れた相手の腹を、殺意をこめてなんども蹴りあげた。おびえが、そうさせた。いかに自分が弱虫かを、はっきりと悟った。凶暴さと弱さは背中合わせだということを知った。こころが灰のようになった。」

    この文章好き

  • 非常につまらなかったです。
    少年Aの生い立ち、その両親の生い立ちを追って沖縄まで行くんだが、
    その必要性をまったく感じない。感じなくても感じるように書くのがルポライターの腕なのに・・・
    ほとんどの人が細部まで知っている事件なだけに、これを題材に本を書くのは至難のわざと思われる。無理な話かもしれないが、できたら巻末の「懲役13年」などはライターの主観を入れず、そのまま載せてほしかった。

  • 「暗い森」…足元ばかり見ていると迷い込む。

  • かつて自らも地獄の季節を過ごしたひとりの人間として、著書があの事件を克明に追ったレポート。
    ニュータウンという土着性を失った無機的な空間で、少年は実存を支えるためにバモイドオキ神が君臨する世界を自ら作り上げた。その過程がありありと想像できる力作。

  • ちょっと微妙・・。
    途中で読むのやめました。

  • 一番分かりやすかったかも。神戸事件関連の本で。事件について詳しくかいてあるし、ただ場所が少し特定されやすい書き方かも。たとえば簡単な地図が書いてあるし、遺族の家も分かる…星は4つ。

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著者プロフィール

1958年、宮崎県高千穂町生まれ。法政大学文学部中退。2000年、『火花―北条民雄の生涯』(飛鳥新社、2000年)で、第22回講談社ノンフィクション賞、第31回大宅壮一ノンフィクション賞を同時受賞。著書に『水平記―松本治一郎と部落解放運動の100年』(新潮社、2005年)、『父を葬(おく)る』(幻戯書房、2009年)、『どん底―部落差別自作自演事件』(小学館、2012年)、『宿命の子―笹川一族の神話』(小学館、2014年)、『ふたり―皇后美智子と石牟礼道子』(講談社、2015年)など。

「2016年 『生き抜け、その日のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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