- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101304540
感想・レビュー・書評
-
絲山さんの本は前にまとめ買いしたのでちょこちょこ読んでいるのだが、この手の「らしさ」というか毒が前面に出ている作品があんまり合わなくてつらい。なにかにつけ現れる不満、攻撃性が常に読書のテンションを下げてくる。
巨人戦は負けた時の悔しさが尋常じゃないから見に行きたくないとかものすごくわかるし、「他人へのむきだしの善意と、社会へのむきだしの悪意」への不安、「その全てを見ていたいと思う」とか面白いと思うところはどの短編にもあった。妻の超然が敗北するところなどはやっぱり見事だなと思うけど、物語に回っている毒に疲れてしまうのが印象として強い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「妻の超然」「下戸の超然」「作家の超然」から成る。前ふたつは、共感できたりと面白かったが、作家の超然は難しかった。何度か読めば理解できるのかなぁ。
-
実験作?そこが目立ったのだけが少しだけ残念。
「妻」と「下戸」が良かった。 -
世評は高い作品ですが、どうも楽しめませんでした。
とても文学的。でも、私にはチョット過ぎるようです。
裏表紙に『「超然」とは何かを問う傑作中編集。』と書かれている通り、「超然」がテーマなのでしょうが、その「超然」と私の相性が悪いのでしょうね。
まあ、そういう事も有るさ、と読了。 -
2014.3.12読了
-
妻の超然、下戸の超然までは、面白く読んだ。
でも、作家の超然がよく分からないまま終わってしまった。読後感はいまいち。
下戸の超然、女性の身勝手さがすごくうまく描かれている。まるで自分を見ているかのようだった。 -
読んですがすがしい気分にはならない。
だけどそれも、現実に近いものかもしれないな、と。
そんなところに魅力を感じた。