なぜこんなに生きにくいのか (新潮文庫)

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著者 : 南直哉
  • 新潮社 (2011年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101304823

なぜこんなに生きにくいのか (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 処生術。仏教のメインターゲットは人生が苦しい人。
    私が嫌いな『世界に一つだけの花』について、なぜなのか或る程度共感できることを書いてくれています。「石ころではダメ」「オンリーワンにせよナンバーワンにせよ、比べられることの中からしか出てこない」「実際に言ってくれる人がまわりにはいないから、歌手が代わりに言ってくれている」ほんと病んだ世界だと思う。

  • 「生きにくさ」を感じる人が多くなり、自殺も高止まりしているが、そもそも人が生きること自体、喜びよりは苦しみが多いものであり、これにどう対応していくか、ということこそ生きる術となることを説いている。

    自分が何かではなく、大切な人が誰なのか、を考え、肯定し肯定される関係を作ること、また、借り物の知識に頼るのではなく、生活スタイルこそが自分を作るものであるという意識のもと、自分を俯瞰できるよう心がけることなど心に残る内容でした。

    自分探しはやめて、他人のために何ができるかを考える、というところなど、内田樹さんと近い考え方のようにも思われました。

  • 禅で有名な曹洞宗のお坊さんによる生き方指南の本。ある方のレビューを読んで興味を持ったので読んでみました。

    無差別殺人や自分探し、いじめ、依存症といった社会病理について、著者ならではの筆致で語っておられます。きっと著者は僧侶という立場からさまざまな人々の悩みを受け止めてきたのでしょう。穏やかさの中にある厳しさみたいなものを感じ取れます。

    いちおうお坊さんの本ではあるのですが、そんなに宗教っぽい感じはありません。妙に達観しているわけでもなく、ただ一人の人として深く洞察する中で浮かび上がってきたことを述べられているように思われます。

    著者は宗教を「生きるテクニック」として活用すべきだと言います。確かに著者を含め、超越的な審級を持っている人は強いです。その強さがおかしな方向にはたらいてしまう場合もあることは否定できないにしても、宗教から学ぶべきことは無数にあるとわたしは信じています。

    (20160228)

  • 綺麗事を並べられるよりも、明快な答えなど存在しないなどとぶった切られるかのような言い方のほうが腑に落ちた。
    この世の中は夢や幻想を抱けたまま生きることはできない、無条件に正しいことなど存在しない。
    人はみな自分の本当の問題は、意識・無意識に関わらず隠したがる。
    人に相談できないという事は、その困難な問題を「人に言う自分」が許せないということではないか。
    自殺をする人はとても孤独です。誰にもわかってもらえないのです。

  • 曹洞宗の僧侶の本

    五木寛之的な生まれたく生まれたわけじゃない、親子ほどこじれやすいものはないといったような話です。

    自己責任で済むような問題は些事でしかない

    自分に価値があるなどおもわないほうがいい

    あきらめることは明らかに見えること

    など無常観と仏教がまじりあった1冊です。

  • 4.5。考えざるをえないことを腰を据えて考える。

  • この本を読んで生きることに対して少し前向きに考えられるようになった。

  • 生きること苦しさを感じることに引け目を感じなくていいと言ってもらてたかんじ。生まれてしまったという事実と愛された感覚を持てていない現実。変えられないそれらはそれとして、じゃあどうやって生きながらえる?

  • なんか凄く同じこと考えてる。好きな言葉まで一緒だったとはこの本で知った。

  • 厳しく、誠実な人。

  • 著者は曹洞宗の僧侶で、人生にまつわる法話集といった趣。「自分とは何か」などといくら考えても結局時間の無駄だからスルーしろとか、人間の考えはいくら思惟を重ねても変わらないといった論旨に同意。判らんなりに行動してぶつかって悩むしか道は無い。

  • バイブルとして常に側に。

  • 心を落ち着けたいとき、読むといい本。語りかけるような文体で書かれてあり、ぐっと心を捕まれます。

    何度も読みたくなる一冊です。

  • 宗教って近づきにくいイメージがあったけど、読んでいくうちに仏教に親近感や興味が湧いてきた。

  • 人は意思して、望んで生まれてきたわけではなく、生まれ生きることを「課せられた」存在であるという立ち位置になぜか赦されたような気分になった。
    生きていることそのものに価値など無い、「課せられた」ことを引き受け、覚悟を決めることに価値がある。居もしない「本当の自分」を探し回ることで「引き受けること」から逃げ続けている者の生に意味などあるはずがない。
    出家をすること、不殺生という戒律を受け入れることで「自殺という切り札を捨てた」という著者の覚悟と、その覚悟から生まれる「生」に対する優しさに、試され励まされた。

  • 生き延びるためにいまこそ、仏教。
    禅僧が教える究極の処”生”術。

    人として存在するかぎり、苦しみはけっしてなくなることはない。
    ならば、この生きがたい人生をいかに生きるか、それが人間のテーマではないだろうか。

    ところどころでどこか一般的に言われていることに対して逆説的に、
    しかしそれでいて何とも言えない解釈がなされ、
    単なる宗教書ではなく、仏教を生きるテクニックとしてとらえてみせる(あんまり仏教は出てこなかった印象を受けるのですが……笑)。
    でもいろいろな人にお勧めしたいです。

  • 宗教とは無関係に、自然に生きることが大事。なるほど。

  • 今の僕には
    染みこんでいくような言葉ばかりで
    付箋だらけの本になってしまった。

  • 「語る禅僧」に比べると読みやすかったです。私たち人間は仕方なく生まれてきた存在。それを受け入れることから始まり、どう生きるかがとても大切。
    生や死そして自分の存在に意味を探していたけど、その意味に答えはなく、分からないままでいいんだ。そう思うと少し心が楽になったように感じます。「処生術」がつまった一冊です。

  • 「生きているって素晴らしいよね」と言われるよりも、「生きるっていうのは切ないね」て言われたほうが共感できる。「夢や希望」も「絶望」も相互に依存した、相対的な概念にすぎない。「夢や希望」をもつから「絶望」するし、「絶望」するから「希望」をもつ。
    これだけわからせてくれただけでも星4つ。

  • 自分探しをしても永遠に見つからない、と思うと確かに楽になるなぁ

  • 自己を課せられた自分に向き合いそれを引き受ける覚悟をすることの自覚を促されます。直哉先生のやわらかな語り口調の裏には非常に厳しい物事のありようが垣間見えます。関係性のなかにこそ生じる存在の不思議さを思わずにいられません。智慧をもって処生を説く良い本でした。

  • 他人や他人の事情を全部を知った気で接したり導こうとするのは支配と変わらない。
    親子の関係でもそう、他人と他人である以上、その人の全てを知ることなんて出来ない。だから分かろうとする。
    分からない事があるという前提で他人に接していこうという、想像力を伴う関係性が敬うということなんだなぁと。
    また敬うとは見返りを求めるものじゃない。

  • フォロワーさんがオススメしてたので読んでみた。 あっという間に読み終わった。。こういう話をいつもしたいと思う。柔らかい語り口かつ説得力あり。自慢話はするな!ホントにその通り。

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なぜこんなに生きにくいのか (新潮文庫)の作品紹介

人として存在するかぎり、苦しみはけっしてなくなることはない。ならば、この生きがたい人生をいかに生きるか、それが人間のテーマではないだろうか。宗教はなんらかの真理を体得するものでなく、少しでも上手に生き抜くための「テクニック」。自らの生きがたさから仏門に入った禅僧が提案する、究極の処生術とは。困難なときこそ、具体的な思考で乗り切るための"私流"仏教のススメ。

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