- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101304915
作品紹介・あらすじ
夢を捨てられない。上司が意見を聞いてくれない。家族に尽くしてきたこれまでの人生に疑問を持ってしまった…。誰もが共感を覚える現代人の悩みの解決策を、二人の論客が真剣に考えた!深刻に思える悩みは、実は本人の思い違いからきていることが多い。広い視野で問題を捉え、自分の思い込みに気づけば、もっと気楽に生きていける!笑いあり、名言あり。目から鱗の人生相談。
感想・レビュー・書評
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いつも思うが、本というのは読むべき時に読めるもんだと。
自分の機嫌が悪い時に家族に八つ当たりすることを悔やんでいたら、この本の中にそのものズバリの疑問が出てきていた。この本では悩みと呼ばずに人生の疑問と称することになっている。
養老さんのお答えは、
「自分を笑える余裕をお持ちなさい。」
というものだった。それに、ニワトリは八つ当たりする順番が決まっていて、八つ当たりするのは自然なことだともおっしゃられていた。あたまが固くなりすぎると身体もこわばり健康に良くないかもと考えた。
それに、他人の悩みは、自分のこっちゃないと余裕を持って聴いていると、なんとも滑稽に思える。ヒトの悩みを聞いて大笑いなんかしてしまうものだから、わたしになんか誰も悩みを話さない。
また、養老先生は、毎日が発見で、それが楽しいとおっしゃる。自分で発見することで世界を自分で作っている感覚になるのだそうだ。
この十年。物思いにふけったり、本を読んだり、にっきをかいたりして「あぁ~」とか「う~ん」とかやってきたのだが、最近、世界が変わってきているような気もしている。わたしも日々何かを見つけ始めているのかもしれない。
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頭で考えてる養老孟司氏の答えより時に感覚、時に体験から答えてる太田光氏の方が納得いく。
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[2013.10.24読み終わり]そんなに突拍子もない事は書いていないけれど、凡人にはそう考える事自体が難しいんだよね…と思うことばかりな気がしました。
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NHKの養老孟司、太田光出演の人生相談番組からスピンアウトした人生相談本です。
平凡な暮らしの中で小さなことに深く悩んでいる一般人の相談に対して二人が鋭い切り口で独断的に切り込んでいきます。かなり断定的な分析がかえって気持ちよく、「それは偏見だろう」よりも「そういう見方もあるんだ」とひざを打つような内容です。また、東京大学名誉教授の養老氏に対してコメディアンである太田光が、「そうですね・・・なるほどなるほど」的にではなく、「それは違うんじゃないの」「僕の考えは全く逆で・・・」的に遠慮なく対峙している感じが素敵です。
僕は小説を読むのが好きですが、たまに科学的な著書も読みます。養老先生の本だけでなく、福岡伸一教授、茂木健一郎教授など・・・。それは、科学者の世界が面白いというのもあるけれど、3人とも実は生物学的な研究から「人間とは何か?」ということを突き詰めようとしている方で、人間を理解するために読んでいるという感じです。そして、素人なりにもある程度「人間とは?」というのを読んだ後で改めて小説を読むと小説家には二種類いることが分かってきます。人間を研究して人間を描こうとしている作家さんと、「いろんな人間がいるさ」という前提のもとに(真実の人間像を無視して)ひたすら面白く物語を作ろうとしている作家さん。一見すると後者の作品の方が読みやすくて愉快な感じがしてしまうのだけれど、やはり読後の満足感やその後の余韻というのは前者の作品にしか残らないんですね。
浅田次郎先生が「作家というのは基本的にウソをつく(物語を作る)のが商売だ」とおっしゃっていますが、誠意を持ってウソをついている作家さんといいかげんにウソをついている作家さんがいますね。(誠意を持ってウソをついていた作家さんが、突然いいかげんにウソをつき始めることもあるし) -
太田光はテレビだとウルサイ時があるので、活字が程々なのかも。
大人の養老先生と、なんだかもがいてる太田と。
対比も面白かったです。 -
考えて、考えて、悩む癖があるから、こういう本は救いになる。
解剖学者で『バカの壁』の著者の養老孟司と爆笑問題、太田光の対談。
あらゆる人の人生の悩みに2人が答えるという対談集。
以下自分なりにまとめメモ。
●クリエイティブ・アイデア・独創性が欲しい・・・
・意地をはる「努力」×続ける「根性」×考える「辛抱」=クリエイティブ。
独創性とは、与えられた仕事を、さらに掘ることで生まれる。
クリエイティブとはAからBを生むことではなく、A+1。そんな感じ。
●戦争の教訓とは・・・
・人は変わっていいんだということ。
昨日の自分の価値観と、今日の自分の価値観は変わっていい。善悪の意味ではなく、人は変わることができるということ。
●誰かに自分がわかってほしい・・そもそも自分とは・・・
そもそも最初からわかってもらうことなんて出来ない。世間との摩擦で、ぶつかり、考える。その繰り返しで自分が浮き出てくる。誰かとの摩擦、ツッコミ、批判があって自分が浮き出てくる。
●自分が許せない・・・
「人間はこうではなければならない」その理想が邪魔。自分の評価が高い。自分の枠を決め過ぎ。怒られている自分を笑って。笑える余裕をもって。もっと自分を広く、自由に。
●人を育てる、動かす方法は・・・
人間は自然の一部。
人が自然を思いどおりに動かせないのと同様で、人間も思い通りには動かせない。しかし、それをある一定の方向に向けてあげることは出来る。
重要なのは、方向付け。そうなるように整えるということ。
農業の「手入れ」の感覚。
毎日、相手を見ながらいろんなことをして、その反応を見て、対応を変える。それが「手入れ」(=人が動きやすいように整える)の基本。
つまり「手入れ」の根本は、相手を認めることと、毎日やること、絶対的答えがあるものではなく、相対的なもので繰り返しの観察が必要だということ。
努力×辛抱×根性=手入れ(=教育、広報、リーダー・・・)
●悩みが消えない・・・
悩みの答えはない。
「例えばなぜおれはこの仕事をしてるんだろう?」
どうしても絶対的答えが欲しくなる。だけど、人間はロボットじゃないんだから、そんなピュアなスッキリする絶対的答えなんてありゃしない。
お金が欲しいから、楽しみたいから、キャリアのため、なんとなく、同僚の子がかわいいから・・・
どんな悩みだって、答えなんて複数あるし、きっとスッキリする答えは一つもないだろう。
誰もがそうやって生きている。ピュアな理由で生きてるやつなんて誰もいない。きっとそれに気づくことが、大事なんだろうなって思うし、気づけたらなんだか、ピュアではない自分を許せる気がした。
・・・あぁおもろい。 -
目からウロコがボッロボロ落ちてきました!
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この本は、一つの相談に対し、養老孟司さんと太田光さんがそれぞれ答えていくというもの。それぞれのコラムや、二人の対談もあります。
養老孟司さんは「バカの壁」などを書いている解剖学者。彼は相談に対して、脳との関係や、昭和の時代と対比などをしながら、答えています。趣味だという昆虫の世界からの視点も面白いです。太田光さんは、爆笑問題の一人。彼は相談に対して、友達のいなかった高校時代などの体験に基づきながら答えています。TVを見てても分かると思いますが、かなり独特の分析眼を持っています。
各相談に対して、「自分ならどう回答するだろうか?」とか考えながら読むと、より楽しめるかもしれません。 -
対談番組の再編集本。可もなし不可もなし。