信長燃ゆ〈下〉 (新潮文庫)

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著者 : 安部龍太郎
  • 新潮社 (2004年9月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (555ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101305172

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信長燃ゆ〈下〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 最新の研究に基づいた新しい本能寺の変
    近衛前久黒幕説、説得力高いです

  • 本書は、天下布武を目指し古い権威を打ち破ろうとする信長と、公武のバランスの中で生き残りを図ろうとする公家社会との相克を、本能寺の変の遠因として克明に描いており、その分、本能寺の変に直接関わる出来事の描写はかなり薄い。とても面白く読めたが、少し気になったのは光秀の行動。本書の光秀には、信長への遺恨はなく、むしろ信長に従って新しい国造りに参画したいという気持ちが強くあった。それにも拘らず、自身に流れる土岐源氏の血が、朝廷の上に立とうとする信長を討ち取ることをあっさりと決断させている。近衛前久々にの謀略に嵌められた、という面はあるものの、やはり、光秀に深い遺恨や強い野望がないと、ここまで大胆な行動はなかなか起こせないのではないかなあ、と思った。
    なお、本書には、前久が兎の血の滴る肉を手ずから鷹に与えるシーンなど、公卿が血を扱うシーンが幾つか描かれている。宮中の人々は穢れを嫌う、と思っていたが、戦国時代にもなるとそうはいっていられない、ということかなあ。

  • イエズス会と神道との宗論、洛中での馬揃えなど、すべての行動が周到な陰謀として天下人を追い詰め、すべての意思が本能寺へと集結する様を描く切る。特徴は、ありとあらゆる感情を胸の中に抱え込みながら自らを苦しめ、厳然と律した信長の心の闇をじんわりと浮かびあげた事。更に近習の書という三人称視点にて捌く事で史実に深みを増した点。”公家は策を用いて人を斬る”という。信長と宮中との静かなる闘い、手に汗握る調略戦を見事なまでの筆致にて記す。作者の信長に対する深い敬愛の念を感じざるを得ない至極の作品です。

  • 日本人にとっての朝廷、公家、宗教について信長を通して考えている物語だと思った。日本に当然のようにある朝廷、神道だがその存在に疑問を持ったらどうなるのか。また、晴子の行動は架空だが、公家という枠から飛び出したい、飛び出そうとしたらどうなるかを実験的に描いているようにも感じた。小説に歴史的事実の解明までは求めるものではないが、これも1つの可能性かもしれない。歴史学者と呼ばれる方々の意見が必ずしも正しいとは限らず、むしろ史料を研究している小説家ならば、その想像性の方が断片的でも真実に迫っているのではとも思う。

  • 対立構造は極めてわかりやすい。

    そして、守旧勢力に織田信長は破れてしまう。
    本能寺の変で亡くならなければ、どうなっていただろうか、そんなことを考えてしまった。

  • 明智光秀の謀反で滅びたの信長だが、イエズス会とポルトガルから支援を受けていた信長をよく思っていなかった朝廷が明智謀反の黒幕だっという説を支持した信長史

  • この作家は比較的秀吉を低く評価しているように見えるが、当方も同意。この人物に対してはどうも共感できんのだなぁ。
    それに対して家康の位置付けが高い、司馬遼とは一味違う。

  • 信長に憧れ晴子に恋し、当分戦国時代から抜け出せなくなった^o^

  • 2015大河の原作(下)。

  • 信長のオウノウや天の声は何か?秀吉や光秀の動機や衝動は?この辺が最初の頃の盛り上がりより深くえぐってなくて残念.

  • 信長の朝廷側に対する圧力とこれを凌ごうとする公家達の攻防が見事で楽しい。本能寺の変に向けて話が進むに連れて近衛前久の決心や策謀の巧妙さに引き込まれた。本能寺の変の新しい見方としてとても面白い。

  • 「神々に告ぐ」「関ヶ原連判状」との戦国三部作の第2作で、織田信長の本能寺の変について書いています。

    この本では、信長の小姓だった「たわけの清麿」が江戸時代になって本能寺の変の謀略について振り返る、という形で本能寺の変の1年前から本能寺の変までを描いています。

    本能寺の変は「朝廷陰謀説」を採用し、というか、もろに陰謀って感じで、ちょっと信長がかわいそうになりました。

    ↓ ブログにも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_438d.html

  • 本能寺の変を公家の視点も交えて書いた本。新たな発見!!

  • 日本はある種特殊かも。
    国家の主権は国民となっているが、脈々と続く天皇家がありながら、天下を治るのは公家であり武家でありしてきた。

    なるほど〜
    こういう歴史もあるかも。
    信長を語る書籍は沢山ある。
    今まで沢山の書籍を読んだと思うが、ほとんどがお濃の方をきちんと描写していた。
    美濃を治めていた斎藤道三の娘が信長をきっちりコントロールしてたんだろうなと、何となく思い込んでたが、それはそれで人間味のある信長像。

    だが本能寺の変までの一年余りに凝縮されたストーリーでみると、もっと人間味のある信長像が描かれている。

    新たな歴史観を感じさせてくれた一冊。

  • 信長と近衛の謀略戦は最終章へ。
    近衛は、明智光秀、細川藤孝、羽柴秀吉に調略の手を伸ばし、伊賀の忍、公家の美女、あらゆる要素を利用し信長を討とうと目論む。この作品中で、近衛、細川、明智が当初足利義輝と共に公武合体の体制で日本を統一しようとしていたという設定がおもしろい。
    新しい国家感の違い(信長:自ら朝廷を凌駕せんとする 近衛:朝廷を中心とした国家を目指す)から事態は本能寺の変へと向かう。



    安部氏の描く信長は、天才的発想と強靭な意志を持ちながらも孤独な姿、心の疲弊に苦しんでいる。合理的な頭脳をもった彼は世の中の理不尽な(と信長には思われる)物事が許しがたく、世の中の体制、常識というものに戦いを挑んでいるようだ。その相手には朝廷も含まれる。なぜ朝廷が、公家が日本を支配するのか。
    このような信長を殺したのは、近衛前久や明智光秀というより、日本的総意のようなものではないかとも思える。

  • 恋をしたように前久の所に通う、信長。

  • 武田勝頼と愛犬や夫人エピソードが泣けました。信長が前久を追いつめ、そして前久が光秀を追いつめ策略にはめていく過程がじりじりキマス。個人的に晴子にはあまり興味が持てなかったのでこの話にロマンス的要素はいらないかなーと思いました。信長×前久な緊張感がイイ。

  • 信長と朝廷との間が険しくなる中、互いに惹かれ合う信長と晴子。信長との関係は、足の引っ張り合いばかりの後宮で格好の餌食となるであることを承知で、晴子は信長へ身を任せ、次第に後宮での立場を失ってゆく。晴子を信長に奪われたことを察した誠仁親王は、近衛前久による信長暗殺計画を承諾し、明智光秀実行によるその計画は、ついに実を結ぶ――・・・。

  • 2007/3/4購入。買い逃していた
    2010/2/14~2/16

    この信長燃ゆは、安部氏の三部作「関ヶ原連判状」、「神々に告ぐ」の最終作。信長という希代の傑物を相手に守旧派である近衛前久がどのように皇室や既得権益を守ったか、が描かれる。
     何故、信長の野望は本能寺で光秀の謀反によりついえたのか?数々の作品がこのテーマを扱ってきたが、安部氏流の解釈に基づく作品が本作。物語は本能寺の変の35年後、信長に小姓として仕えていたたわけの清麿が本能寺の変について記録を残して欲しいと依頼されるところから始まる。史実をもとに想像の翼をはためかせて、安部氏の想像は、これこそが歴史の真実と思わせるところまで昇華しているのではないか。
     タイムマシンに乗って一回だけ歴史に立ち会えるとしたら、本能寺の変の前後か、坂本龍馬暗殺の前後か悩ましいところではあるが、その真相はいずれにしても日本の歴史を考える上でとても興味深い。

  • オススメです。信長VS公家の視点から描かれているから新鮮で面白い。

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