下天を謀る(下) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101305264

作品紹介・あらすじ

石田三成らの讒言により豊臣家から疎まれた藤堂高虎は、家康の人柄に魅了され徳川家に仕官。類い稀なる諜報能力を駆使して、主君の危機を救うこととなる。そして訪れた太閤秀吉の死。高虎は外様でありながらいち早く旗幟を鮮明にして東軍に付き、雌雄を決する合戦に挑む。その唯一の望みは民が平和に暮らせる世――。激動の時代を怜悧な判断力で巧みに生き抜いた男の人生を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 本作の藤堂高虎…巨体を揺す振って槍を振るう荒武者であり、独特な構想力で城の縄張りを立案し、建設時の技術的難しさを克服するアイディアを出し、配下の甲賀・伊賀の忍者を駆使した諜報戦を行い、徳川陣営の“裏の参謀総長”といった趣で謀を巡らす…こういう多面的な藤堂高虎だが、繊細で義理堅い男でもある…本作は、こういう「素晴らしい男」に出会わせてくれる!!多くの皆さんに奨めたい!!

  • 秀長の人となりが再認識されました。
    とても面白く拝読しました。

  • 上巻よりも盛り沢山のできごと。なのに、やや駆け足。
    要所はおさえていますので、わくわくしながら読みましたが、もっともっと、高虎と家臣や領民などとの交流もあったらなあ、じっくりと高虎の魅力を堪能できたら、と欲深く思うほどにもっと読みたかったです。

  • 徳川から見るか、豊臣から見るかで極端に違う。本作は面白く読めた。

  • 是非望む

  • 藤堂高虎

  • 藤堂高虎主人公の下天を謀る、下巻。
    もしかしたら下巻の方が高虎らしい?のかもしれんなとか。
    戦国時代の苦労人で秀吉の弟、秀長に使えて
    その後息子の秀保に使えて、引きこもって自殺しようとしたり
    家康についていこうと決めたり。
    もちろん関ヶ原もありの大阪冬の陣夏の陣もありの
    家康が亡くなるまで、外様大名ながら徳川家3代に渡り使えてきて
    よその家の御家騒動も片付けたりとか
    もう一生涯バタバタ忙しいなぁー
    確かに司馬遼太郎作品の中では一生涯世渡り上手な男、高虎!みたいな感じで描かれてることが多いのは確か。
    実際にはどうだったのかあれだけど、まぁそれはそれはこれはこれ。
    武将でありキレッキレな政治家だったのは確か。
    まぁ私個人は高虎よりも清正の方がなんだかんだで好きなのも変わらないけど、これはこれで良い作品かと。

  • いまいち、徳川家康に重宝されていた感じがしっくりこず。
    確かに命を救われたということも大きいのだろうが・・・

    大阪夏の陣での家中の討死の多さは悲惨。

  • 下巻も失速、迷走することもなく、骨太なザ・小説で最後まで楽しめた。今治城跡とか見に行きたくなる。

  • 藤堂高虎を通して、関ヶ原や大阪冬の陣、夏の陣を描いた作品。司馬遼太郎だと譜代以上の家康の犬のような印象だったが、こちらの藤堂高虎は私心なく領民のためを思う大名として書かれている。しかもそれは秀吉の弟、秀長の教えを受けたかららしい。いろいろな作家の同時代の小説を読むといろいろな側面から見れるから面白い。まだまだ歴史小説を読み続けることになりそうだ。

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著者プロフィール

作家。1955年福岡県生まれ。久留米工業高等専門学校卒。東京の図書館司書を経て本格的な執筆活動に入る。1990年、『血の日本史』(新潮社)で単行本デビュー。『彷徨える帝』『関ヶ原連判状』『下天を謀る』(いずれも新潮社)、『信長燃ゆ』(日本経済新聞社)、『レオン氏郷』(PHP研究所)、『おんなの城』(文藝春秋)等、歴史小説の大作を次々に発表。2015年から徳川家康の一代記となる長編『家康』を連載開始。2005年に『天馬、翔ける』(新潮社)で中山義秀文学賞、2013年に『等伯』(日本経済新聞社)で直木賞を受賞。

「2023年 『司馬遼太郎『覇王の家』 2023年8月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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