普通の家族がいちばん怖い―崩壊するお正月、暴走するクリスマス (新潮文庫)
- 新潮社 (2010年3月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101305615
作品紹介・あらすじ
いま、日本の食卓が激変している。223世帯を対象に実施された「フツウの家族の実態調査」が顕かにしたのは、破滅する食習慣と歪な親子関係だった。元日の朝ひとり菓子パンを食べる子供、大学受験生の息子にサンタクロースを信じさせる親。バラバラの「恣意」をリベラルな「自由」と錯覚する、ノリ重視の家族の実態とは-これまで誰も言及しなかった、まったく新しい現代家族論。
感想・レビュー・書評
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着眼点が面白いと思い購入したものの、
終始上から目線で調査に協力した主婦たちを
延々と蔑むような語り口調に嫌気がさした。
驚くような家庭や、自分にも当てはまる点もあり、
着眼点は鋭いのに言い回しが良くないと感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
データの着眼点はいいが、アンケート結果をがっつり書いているだけだった。。。
自分がこのアンケートされてこの本がでてたらヤダな。
本にするなら 、データの結果から仮説と結論、時代背景、なぜこうなったかとか、ちゃんとした考察が欲しい。 -
「全国ビブリオバトル2015 徳島・香川地区決戦」
(12月5日/徳島大学常三島キャンパス けやきホール1階 地域連携小ホール)
http://opac.lib.tokushima-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?materialid=215003776 -
時代が変われば考え方も変わるだろうし、育ってきた環境にもよるだろうし・・・って思いたいけど
私が-!私の-!っていう考え方ばかりでちょっとうんざりした。
そんなに自分が可愛いかって
親も楽しみたい気持ちはもちろん分かるけどこの本の書き方では子供のまんま親になっちゃった人が増えたような印象しか残らない。
この家庭が普通なのなら我が家は普通じゃない。 -
サブタイトルは「崩壊するお正月、暴走するクリスマス」となっている。
『元日の朝ひとり菓子パンを食べる子供、大学受験生の息子にサンタクロースを信じさせる親。バラバラの「恣意」をリベラルな「自由」と錯覚する、ノリ重視の家族の実態とは…』
自分の家庭は、もしくは主婦としての自分は「ここまでひどくはない」と何度も思いつつも、
「私が楽だから」
「私が嫌いだから(または好きだから)」
「お節料理を作らない」
「お節は実家で食べる」などなど、
少なからず自分と重なる部分もある。
読み進めていくとどんどん自分が責められている気分になるが、著者もそれはよくわかってるようで、あとがきにてそうではないことを述べていた。
「日本の伝統行事や伝承…が衰退していることを嘆いたり戒めたりしている本ではありません。」
「…そうではなくて、クリスマスや正月の食卓、家族の過ごし方をよく見るとびっくりするようなことがたくさんあり、さらに見つめると、そこから今の日本の家族や社会の実態、変容がよーく見えてきて…」
これ以上書くと長くなるのでまた興味が沸いたら再読するとよい。 -
岡田斗司夫が勧めていたので、紀伊国屋で注文して読んだ。日本では放っておくと「私」の感覚が絶対化され、等価交換が唯一の規範となる。世間から隔絶された環境ほどそうである。これは『オレ様化する子どもたち』と同様の観察、結論。山本七平が存命なら、こういう本に賞を与えただろう。
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昭和の本かと思ったら初版が2007年だったことにびっくり。
読みながら自分が責め立てられている気がした苦笑
一言で言うと日本の風習が「ポップ」になってしまつたことを嘆いた本。
正月に御節を用意しないこと、自分の家族を持ってもお正月は実家で任せであること、クリスマスは楽しいから頑張ることなどを一般家庭へのアンケート調査から明らかにし、ひたすら苦言を呈しています。
個人的には目線がずっと「現代の主婦はこんなこともしなくてダメだ」ってことが気になりました。例えば「夫の実家に行っても手伝わない」とか、「夫の実家の味を覚えようとしない」とか。男尊女卑の思想が随所から読みとれて。
「どうしても自分の実家の味がいいなら、旦那が実家で作ればいいやん。もしくは旦那が母親から習って来いよ」と思ってしまった私はきっと筆者から糾弾されるタイプの日本人なのでしょう・・・。 -
なんとなく感じていたことが、インタビューや統計で明らかになると、納得を通り越して「こわい」と感じた。クリスマスに力を入れ、お正月は・・・という家族がいかに多いか。