ナガオカケンメイの考え (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2010年3月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101306216

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ナガオカケンメイの考え (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • D&DEPARTMENTのナガオカケンメイさん。
    この本を読んでの彼に対する印象は、結構キビシイ。でも、それは人を見下す意地悪な厳しさではなく、彼なりの超しっかりした軸を持った上でのぶれない正論だ。自分が求めるものを妥協せずに一緒に探求していく仲間が必要で、そこに甘えは必要ない。自分に厳しくない人は、いらない。そこまで常に厳しく在るというのは、きっと孤独と背中合わせだろう。でもそのスタンスでやってきたからこそ今のD&DEPARTMENTがあるのだと思うと、感慨深い。

    最近、社交場に参加する度にみんなが名刺を交換していて、羨ましくなって自分も作ろうかと考えていた。でも、大した肩書きもない私は、そんな形式上のものはいらないのかもしれないと思った。自分が会った人に、自分で会話して、自分のことばで印象に残るように働きかける。それで十分なのかもしれない。

    ——————————
    名刺をもらって1週間後にそれを見て、顔が思い浮かばなかったらゴミ箱に捨てる。
    印象に残っておらず、会話の断片も思い出せなくては、なんの意味もないただの紙切れにすぎない。「出会う」からには「印象に残りたい」と願いたい。
    ——————————
    ナガオカケンメイは案の定生意気であった。しかしそれは、才能のある人にありがちな、我が道を行くという態度とはすこし違う。物事をよりよい方向に変えて行こうとする向上心のようなものを価値の基準として携えていて、それを持たない人に対しては興味を示さないか、時に傍若無人な振る舞いに出る。昨日よりも今日、今日より明日は少し前に進んでいたい、そういう気持ちはポジティブなものでも、それが表面に出過ぎると必ず周囲との相田に微妙な軋轢が生じてくる。そういう軋轢に満ちた空気の層をたずさえて、どこか居心地が悪そうに社内を動き回っていたように記憶している。(解説:原研哉)

  • たまたま、美術に関わる小さな会社の筆記試験を受けて、
    たまたま、働くということについて考えていたときに、
    たまたま、雨宿りで寄った三省堂で、
    たまたま、小説じゃない癖に平積みされていたこの本に会えた。

    最近わたしは、本を読むとき、何かが心に留まったらそのページの端を折るようにしていて、この本はページを繰る度に折っていた。

    誰からどうやって語られても情報は同じかもしれないけど、
    今のわたしが、この本に会えた意義は大きい。

    だんだん分かってきたことは、単行本を出した会社があって、で、わたしが買うのは文庫本だということ。そういうこと。

  • 結果よりも過程が大切、ということが自分的に良い気づきでした。

  • 会社に勤める上での意識について自分の考えと通じる事が多くて大変納得のいく内容だった。
    デザインする、という事についてよほど泥臭く心情が吐露されていて、なんだか著者を身近に感じるような、本当に日記帳を覗き見ているような良い文章だった。

  • 2017年1月3日、読了。

  • 本当にいいものを作りたいと思っている職人なんだなって思った。

    (以下抜粋)
    ○頼まれないとデザインをしない。
     そんなデザイナーはいりませんよね。(P.12)
    ○人って、人から何も頼まれていないのにものを創作しだした時、
     初めてクリエイターになるんだって、そう思います。(P.13)
    ○その憧れって、ほとんどがミーハーなものだったりします。
     でも、それでもいい。わかっていればね。(P.13)
    ○余談ですが、どんな田舎に行っても「POLA」の看板はあります。
     農作業でホコリまみれになったおばさんも、
     「きれいでありたい」という欲求は、どんな田舎に行ってもあるのです。(P.338)

  • ・自分のペースで仕事をしたい人は、自分で会社を興した方がいい。
     会社には会社のペースがあるのだ。

    ・だれでものんびり働きたい。
     ゆっくり働いた分は、その分残業でもしたらいいか という考え =ダラダラ は、人に影響する。
     全体的にダルい空気は会社に蔓延し、充満する。
     それは外部にも伝わり、だるい会社が出来上がる。

     ピリピリとしかる人がいるからこそ、職場の雰囲気は保たれている。

    ・会社という組織では、自分が会社や上司にどう思われているか「使える・使えない」と思われているか、思わせているかによって頼まれる仕事の質が異なる。
     会社と自分を合わせていくことにより、貢献・活躍が生まれ、会社も自身も伸びていく。
     つまらないのは、「もともとこうだったから」なんていっちゃう人。
     こういう質の人だと認識されると、その後に任される仕事にダイレクトにつながっていく。
     自分が出世しないのは、こういう判断をされたことの結果。

    ・自分が描いているゴールに向かって常にビジョンを一緒にする人数とは、きっと車に乗れる数の5名かもしれない。
     いつなんどきでも悩みを連絡しあい、深夜にファミレスに呼び出せる人数。
     
     このレベルに達するためには、創設者の口から耳にタコが出来るくらいしつこつ、また、日常的にある高さのレベルの話をされ続けた経験が必要かも。
     ひとつひとつ会社から求められる意義・期待に、一生懸命答え続けることで、一緒に戦う5人が選ばれていく。

    ・賢い商人は競争相手を作る。
     そして競うけれど勝負にはこだわらない。

    ・仕事を「任せた」とは、基本的にゴールにたどり着くための方法論を任されている。
     本来は上司がやる仕事だけれど、やってみてほしい。ということ。
     上司は試しているし、チャンスを与えている。自分の方法論ではなく、どういう風に進めるのかと。
     自分が全権限があるから結果報告をすればいい ではなく、経過報告をしながら、やり方自体もしっかりと報告することは大事。

    ・会社の理想は、それぞれのメンバーがプロとして在籍し、一緒の船に乗っているイメージ。
     ワンピ―スみたいなもの。
     もたれあい、なぐさめあいは、仲間ではない。

    ・会社で出世し、面白い仕事をするコツは、創設者の目的にいかに近づき、自分の才能とどうマッチさせるか。
     経営者に隣接した視点で、自分の力・才能を明確に提示して、意見を述べ、行動し、目的を達成するビジョンを共有意識で加わるメンバーでいること。
     そうすることが5人にも選ばれるし、ビジネスマンとして良い結果を与えられる。

  • 業界に入りながら、
    業界団体には入らずに
    外からの視点を忘れない

    大事だなー

    2017/8/14
    再読。仕事をするってなんだろな。
    愚痴を言わない人間になりたい。

  • 普通のサラリーマンが読んでもためになる本。
    会社の方針、ペースにあわせて仕事をする。20代は勉強、30代は経験、それを経て40代で瞬時な判断ができるようになる。目指せプロサラリーマン。

  • 良い本と出会えて嬉しい。読んでいると所々で叱ってもらっている錯覚に陥っている。 何かを作ることが好きなひとが読めば必ず響くのではないかな。

  • 面白かったというのが最初であり読後の印象で、ナガオカケンメイさんのデザイン、仕事、会社に関して素直に楽しみ、思考できた。仕事に悩んでる人は読むと良い影響を受けるんじゃないかな。

  • デザイナーのナガオカケンメイ氏のブログ抜粋日記。
    氏はデザイナーだけでなく、事務所・ショップを運営する経営者なので経営者視点の内容多し。
    文章がそんなにうまいという訳ではないですが、それぞれの日記の前のテーマになるシンプルな一言がなかなかよいです。

  • デザイナーで社長の著者が日記形式で綴ったエッセイ。
    仕事―生き方―社会―人生など、色んな切り口で語られるナガオカ氏の思考はとても自然体。
    大事なことを言っている、と感じた文章は数えきれないくらいあるのですが、しっかり握ってないとこぼれてしまいそう。再読せねば。

  • 人生のバイブル本にもなり得るだろう良本。
    言葉の節々を、取りこぼさないように慎重に扱うのに苦労した。
    何度も読み返したい本だ。

    原研哉氏の解説もまた秀逸。

  • デザイン活動家の日記。
    (主にデザインを通して)仕事や社会に対しての見方を考えさせられる。

  • ナガオカケンメイの日記。
    日記の書き方のお手本としても勉強になる。
    仕事論、組織論、人生論など、考え方、物事の捉え方がわかる。

    会社とは「創立者の目的にいかに近付き、自分の才能とどうマッチさせるか」の場であって、自分の夢を実現する場などではないと思う。
    →おっしゃる通り。だから会わない人には会社というだけであわないのだ。

    社員数1000人の会社でサラリーマンをやっている30歳と、2〜3人で起業した30歳経営者は、全くもって見ている視点も考える発想も違うのはなぜだろうか?答えは簡単だ。「他人事ではない」からだ。
    →身につまされる。

    デザインにはそれほど興味がないが、興味を持つことに興味が出てきた。

  • 業界は違えども働き方のスタンス、どういう意気込みで働くか、周りとの関わり方は共通
    時間をあけてドックイヤーを再読したい

  • 大阪はスタンダードブックストア心斎橋のイベントで出会いましたデザイナーでナガオカケンメイ様。デザインとリサイクルを融合した「D&DEPARTMENT PROJECT」で有名でございます。「つくらないデザイン」というものづくりと真っ向から矛盾するテーマを掲げております。
    正確に説明することは難しいのでございますが、短く書かせて頂きますと「今まで作られてきたモノの中で素晴らしいと思うものをお客さんに届けるための状況をデザインする活動」でございます。そのために志を同じくする仲間を見つけ全国各地に「D&DEPARTMENT 地域名」という名でカフェと店舗を併設した拠点を作られたり、日本全国のデザイン的に素晴らしい場所を発信する「d design travel」という雑誌を発行されたり、その他にも本のものづくりの原点商品・企業だけが集まる場所として「60 VISION」を提唱し廃版商品を復刻されたり、有名どころですとカリモクの製品でございますね。ワタクシも財布に余裕がございましたらカリモクの椅子を是非とも購入しその上でふんぞり返りながらドヤ顔をしたいと夢見たものでございます。


    ナガオカケンメイの考え

    本書の内容につきましてはまさにタイトル通りでございます。ブログに書かれていた日記をそのまま書籍にしたものでございます。
    著者様に好意を寄せられている方から致しましたらまさにご託宣のような仕事・生き方に関する意見も多様に散りばめられております。行っている活動にはワタクシも興味があるため購入させて頂いたのですが。真っ当なことも仰られている代わりに極論を述べている店も多々ありましてワタクシもしましたら、どちらかというと「仕事ができるウルサイオジサン」に近い印象を受けました。
    いえ、決して嫌いなわけでもワタクシなぞが物申せるわけなどないのではございますが、こうなんと言いますかそれは違うんじゃないのかな―と思う点がチラホラございまして。いえいえワタクシなぞがry
    とはいえ拝読しましたのは実はもう半年以上前でございまして完全に印象論でございます。つきましては本書を読んだり本ブログを読むだけで判断されずに一度D&DEPARTMENT TOKYOに(もしくはお近くの店舗に)行って見られることを推奨いたします。百聞は一見に如かずなのですから。

  • いい本です。とても。とても。とても。なかなかない、いい本です。本音で、綺麗事ではないものが、そこにはありました。(10/8/25)

  • "人生は人から「頼まれたこと」をやることなのかもしれません"のページのカドを折っていたいつかのわたし。

  • 日記を文庫化したもの。
    なだけに、内容にまとまりはない。
    けど、社会人としてあるべき心構えなど共感できる内容も多い。

  • 頼まれなくても作り始めるのがクリエイター
    名刺なんてたかが紙
    仕事だけ人間
    好きなデザイナーがいない、は不自然
    きれいにするのに、壁を洗うか、塗り直すか
    自分に広告コピーを一言でつけることができるか
    社長がゴルフをしていても儲かるシステムづくり
    頭角を現してくる人、コミュニケーションが上手
    のびのびと仕事するため、着地点の確認を怠らない、連絡報告を怠らない
    後継者がいないのは、日本がおかしいわけじゃなくて、そういう生態系
    復刻、誰かのパワーを使わないと難しい、一度廃盤したんだから
    自力で売れるようになるはずがない
    人生とは、死に際に「無茶やった」と思うこと。たぶん3つくらい。
    社員になると仕事しなくなる。外注先ならすぐに仕事なくなるのに。
    田舎に来てもあるデザインが本当のデザイン

  • 共感できる部分もけっこうあった気がするが、なんだかあんまり後に残らない感じの本。
    最初はなるほどそうそう共感できると思いながら読んでいたが、だんだんしつこくなってくる。

  • 文教大学広告企画制作サークルの発行誌 『FOGPARTY』Vol.6 において、「本~めくり、ひろがる、せかい」の特集に応じ、学生の皆さんから選ばれ紙面にて取り上げられた図書です。

    企画コーナー「FOGPARTY Vol.6 掲載図書」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。
    展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2012/1/10-3/19まで】

    湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1608829

  • 2011年ブックオカのイベントでいただいたブックカバー。それは後藤宏さんが、この本用にデザインしたものだった。それでこの本を読んでみた。が、実はナガオカケンメイさんて誰だか知らなかった。読んでみて驚いたんだけど、60vision、d&departmentを作った方だった。日頃私が自宅でお世話になっているモノたち(カリモク等)をプロデュースした人だったのだ。それだけでも私としては感激だが、中身も自己啓発的な本で内容の濃いものだった。最初は偏屈なデザイナーの日記だ。あたりまえのことを文章にしただけだと感じていのだけれど、一歩引いて読んでみれば、意外と的を得たことを言っている。一貫性が感じられるし、腹に落ちる事も多く綴られていた。社会人1,2年生の頃に読んでいたら、もっと影響を受けたかもしれない。いい本だった。

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