信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス (新潮文庫)

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著者 : 宇月原晴明
  • 新潮社 (2002年9月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101309316

信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 歴史を土台にした幻想小説といった感じ。
    信長とローマ皇帝ヘリオガバルスの以外な繋がり。
    アンドロギュヌス、異端の王ヘリオガバルス、バール信仰、キリスト教により葬られた古代オリエントの神々、蝿の王バール・ゼブブ・・・。数多くの事柄が信長とヘリオガバルスを結びつける。
    そしてそれをナチ台頭期のベルリンでアルトーに語り始める謎の美青年。
    無理矢理とも言える展開と突飛な発想だが、ただの歴史小説ではない信長作品として楽しめた。
    先にアントナン・アルトーの「ヘリオガバルス または戴冠せるアナキスト」を読んでおくといいかもしれない。

  • こういうの、好きな人は好きなんだろうなあ。私には好きとか嫌いとかいうより何だかよく分からん・・・って感じだったけど。それでも読むのを止めようとは思わなかったから、そういうのはさすが大賞受賞作ってことなんだろうなあ。

  • アンドロギュヌス、異端の太陽王ヘリオガバルス、バール神殿、グノーシス、キリスト教の蔓延により葬り去られた古代オリエントの神々バフィメット、バール・ゼブブ(蝿の王)・・・ 書名が「信長」でなければ、澁澤龍彦の書かと思われる数々のガジェットに彩られた戦国絵巻。千三百年の時を越えて交わる異端の肖像。伝奇・反史は正史があってこそ怪しく輝くもの。司馬遼太郎の「国盗り物語」等、歴史小説を先に読むことを勧める。ヘリオガバルスは澁澤龍彦「異端の肖像」に詳しい。著者には豊臣秀吉をテーマにした「聚楽―太閤の錬金術」あり。

  • 信長受け好きにはたまらないです。両性具有で神々しく美しい信長。歴史書というよりオカルトファンタジー。光秀と秀吉が心底信長を愛している描写が堪りません。特にこの秀吉の信長への心酔猛愛ぶりは可愛すぎます。

  • 戦国関連の本の中でもかなり異端な本。いや、寧ろこの本の右に出る本あるのか?と
    思いました。読み終わった後はもう呆然とするしかなく…。
    この本では二つの物語が平行して書かれていて、片方は信長の話、
    もう片方(ある意味こっちがメイン)は二人の人物が互いに信長とアンドロギュヌスに
    ついて語り合っているという…良い表現方法が見つからないのですが、
    正直「読めば分かるよ」と一言ですませたいです。いや寧ろすまさせて下さい。
    戦国時代に起こった信長の話を、現代の二人の人物が解説しているといっても
    良いかもしれません。最後には予測もしていなかった終わりを迎えるのですが…。

    ともかく、私としては大変面白かったです。
    「上手く説明できないけど、面白かったから読むといいよ」といった感じです。
    …あれ?これレビュー?…今回はこれで良しとさせて頂きます。

  • 1930年、ベルリン滞在中のアントナン・アルトーの前に現れた日本人青年は、ローマ皇帝ヘリオガバルスと信長の意外なつながりを彼に説いた。ふたりはともに暗黒の太陽神の申し子である。そして口伝によれば、信長は両性具有であった、と…。ナチ台頭期のベルリンと戦国時代の日本を舞台に、伝承に語られた信長の謎が次々と解き明かされて行く。第11回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

    2009.7.23読了

  • 2008/08/27読了
    これはよいトンデモ本

  • 設定は非常に面白いんだけど、何せ難しい。舞台はナチス政権が成立する前のドイツと織田信長の時代を交互に移り変わる。詩人アントナン・アルトーが少年ローマ皇帝ヘリオガバルスと織田信長の共通性・両性具有にまつわる謎を解明していく展開。そしてそれが、二十世紀のヨーロッパにかかわってくる。んー、難しい。

    2008.8.15読了

  • 日本史×世界史。
    どっちか言うと世界史の人の方が楽しめるかもしれませんよ。
    一見荒唐無稽なのに、ユーラシア大陸の西端から東端までの文化圏やら歴史やら神話やらを総動員して信長の行動を裏付けているので、「そーかー、そりゃ腑に落ちる」なんて納得してしまうのです。
    設楽原合戦をメギドの丘とは言いえて妙。コルドバ陣形が眼前に広がる武田軍の絶望が目に浮かぶようです。信長様こわい。

  • ノブナガはフタナリだった!!
    おもくそSFだけど現実と美味く辻褄あわせてておもしろい。
    ただ神話とか全然くわしくないからワカメな部分も多く、充分には楽しめなかったのが残念。
    これストーリー的にも現代受けしそうだし漫画化したらヒットするかも。

  • この小説の雪斎さんがもの凄く好きだ。

  • 戦国無双繋がり…。読んだらホロコーストまで続くスケールのでかい話でビックリ。ふたなり萌えどころじゃない。

  • 織田信長を両性具有者であったとし、古代ローマ皇帝ヘリオガバルスとリンクさせてゆくファンタジー。
    んー...きっと、面白いんだと思う。
    知識があれば。日本史、世界史、日本神話、中世神話、古代神話、宗教、オカルト、呪術、建築様式、あらゆる歴史についての知識体系があれば...
    知識がないと、完全に置いてけぼりにされる一冊。
    ただ、そういった知識があると、物凄く面白味が感じられるんでしょうね。
    殆ど置いていかれたので読了後は、悔しさが残る一冊でした。
    数年後に読み返そうと思います。
    しっかし、ようあれだけの内容をぶち込んで整合性を保てたものだな。

    信長、明智あたりの件は良いんだが、日本史を出て、ヨーロッパと日本神話がリンクし始めるとお手上げでした。

  • 最後まで物語に入り込めなかった。

    幻想的な舞台で
    織田信長、豊臣秀吉、武田信玄、上杉謙信……
    様々な人物の心理描写が巧みに綴られていますが
    なぜか誰一人として生きたキャラクターとして
    感じることができなかった。

    現代にてヘリオガバルスと重ね合わせる意味も不明。

    わけがわからないまま読み終えてしまったが、
    読み返す気はちょっとおきない。。。

  • 歴史ミステリー+戦国読みもの+隠秘哲学、といった感じの物語。
    ふたなり信長とはなんぞや、と好奇心で読み始めたが、神降臨の再現、牛頭天皇などなどオカルトに民俗学に、といろんな要素が絡み合うのは面白かった。
    歴史ミステリーの部分はちょっと強引だけど。
    総見寺いいキャラだなあ。

  •  ローマ皇帝ヘリオガバルスと、織田信長。
     両者の謎と親和性を解き明かす歴史伝奇小説。
     第11回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
     舞台は1930年代ドイツのベルリンと戦国時代の日本を交互に、詩人にして演劇家のアントナン・アルトーと日本人青年の討論や書簡から、異形の神の申し子たる二人の人物の背景が繙かれる。
     日本史上において異彩を放つ戦国武将が両性具有であったとの口伝を基軸に、数々の伝承は整合性をもって甦り、信長の特異性と神秘性が一層際立つ。

  • 「ヘリオガバルス」「イエス」「信長」「ヒットラー」
    一見なんの繋がりもない彼らを結びつけたのが、この作品だ。
    いずれも、葛藤すべきものが統合されることで招かれた、混乱(アナーキー)と表現される「パラダイムシフト」の申し子だった。
    けれど、彼らがあるべき所に還れた一方、残された者達は何だったのだろう。
    光秀は、ユダは、アルトーは、秀吉は。
    混乱の中に落とされ、やがては自らをも失う。
    彼らは、何だったのだろう。

  • ファンタジー大賞か何かを受賞した作品。小説らしい本を読みたい時、何度でも読める。下調べがしっかりしてるから、本当にこうだったかも、と思いたくなる。戦国と第二次大戦前を交錯する。

  • 信長が●●●●だった!
    というフィクションはこれまでいろいろ有ったでしょうが、
    これはまた、大変見事なとしか言えないファンタジーです。
    さすが宇月原さん。

    戦国武将たちの駆け引き、ヒットラーの主張などなど、
    読む人を飽きさせない趣向が凝らしてあります。

    ただ、私には難しすぎたのかも・・・
    理解できずに字面を眺めてしまった部分も。

  • 信長は両性具有であった!
    ローマ皇帝ヘリオガバルスと戦国武将の織田信長、この時代も国も違う二人の人物を暗黒の太陽神のもとにむすぶ時、物語は錬金術的科学反応を引き起こし…。
    これこそ、めくるめく物語の力。この世界観にしばらく酩酊してしまいました。
    第11回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

  • オカルトもしくは伝奇ロマン。全体的にはつまんないんだけど、最後にナチスのドイツ帝国と結びつける趣向だけは買える!

  • 【第11回日本ファンタジーノベル大賞】

  • タイトルを見たとき、塩野七生の「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」をとっさに思い出した。この「チェーザレ…」を読んでから、チェーザレと信長は似てるなあ、と思っていたので手にしたのだが。


    …苦しかった…。わたし、やっぱりファンタジーはダメかも!? 別の角度からいえば、この物語の世界にしっかりのせられなかったということだ。信長が実はアンドロギュノスだった、という設定は面白いけど、オカルト知識満載で、読んでいるうちにちょっと飽きる。自分の知識を得々とうっとりしながら披露する人を前にした感じ。澁澤龍彦や京極夏彦をちょっと連想したけど、彼らの作品のように飽きさせない何かが欠けている。1930年代のナチス政権前のドイツと、戦国時代の日本とで舞台が交互に入れ替わるストーリーは、一貫して第三者の視点で進むものの、時々、トーンが変わる感じがするのはわたしだけだろうか。


    結局、信長は光秀を愛してたってこと? 光秀の持ってる石はなんだったの? 総見寺は信長の生まれ変わりということだったのか? ナゾだらけだ。でも、読み返して確認する気力ゼロ。うーむ。


    それにしても、信長って、ほんとに想像をかきたてる人物なんだなあとつくづく思う。一体、これまで何人の小説家がこの人を主人公に作品を書いたことか。やっぱり「早逝または夢打ち砕かれた天才」というところがミソだろうか。

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