欲しいのは、あなただけ (新潮文庫)

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著者 : 小手鞠るい
  • 新潮社 (2007年2月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101309712

欲しいのは、あなただけ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 読み始めて、しまった…と思った。ヒリヒリするような恋愛の追体験をしているような。けれど、やめられない。他人から見ると、どうしてそんな関係を続けるの? と言われるような恋愛も、そのさなかにいるときは、きっとこんな気持ちなんだろうなぁと、生き生きと伝わってくるような筆致。
    激しく、強く、痛みさえ感じたあとの最終章で訪れる回想のとき。穏やかで、でもまだ痛みがあって。

    「すべてを手に入れてもなお不幸な人間がいるように、すべてを失ってもなお、幸福でいられる人間もいるのだ」「愛を知るためには、愛さなくてはならないのだ」

    この境地に至るまでの主人公の想いに、最後は静かにうなずかされてしまった気がする。
    嵐のあとのような読後感は、悪くない。

  • 文字が迫ってくる。次々と畳み掛けるような言葉はパッと映像が浮かぶようだった。

  • 初めて愛した”男らしい人”と
    今愛している”優しい人”との恋愛を淡々と赤裸々に、
    恥ずかしげもなく絞りだして遺した
    かもめという一人の女性の恋愛小説。

    ”男らしい人”を一途に愛して、待って、
    仕事すらもしないでただ傍にいてほしいと無謀に願うかもめ。
    その何年もあとで、
    ”優しい人”に希望を見出して、絶望を感じて、
    一週間の中で生死を繰り返していくかもめ。
    情念がすべての恋愛です。
    かもめが最後の選ぶ道と
    その道の入り口で感じるものとは?

    激しい。
    虚しい。
    その二言に尽きます。
    そしてちょっと腹が立ちました。
    それぐらい作者の小手毬さんが
    「プライドのない全裸の女性」を見事に描きすぎです。
    あたし好みのストーリーではありませんでしたが
    恋愛エキスを凝縮した物語に浸りたいなら是非どうぞ。

  • 愛するひとに対する、主人公の愚かともいえる一途な姿勢に、終始ヒリヒリとしながらも、「恋愛には、こういった抜き差しならない思いがセットである」ことを感じずにいられない。

    残念ながら私にはラストに光を見いだせなかったので、評価は星ひとつ。

    もしも年若い私が読んでいたなら、読後感は全く異なるものになっていたと思う。

  • 1ページ1ページ
    1行1行
    ひとことひとこと
    全部にえぐられた

    わたしを見た思いだ

    ただやみくもに目を背けて
    忘れようとしていた思いが
    蘇って辛い
    だけど、答えも見た気がする

    かもめのように
    不完全な死体にはなりたくない
    また誰かを愛したい

  • 他者と幸せな関係を結べない深い孤独を抱える人の恋愛の話。世界の端っこでポツンと一人取り残されつつ、自分の記憶と共に生きることで自らを救済し得た主人公だった。

  • ほしいのは、あなただけ。
    そのひとと一緒にいたいがために、そのひとの仕事まで憎む、狂気じみたそのおもい。

    共感することはできないかな。
    それでも一気に読めました。

  • う~ん、主人公になんだかイライラした。

  • 【本の内容】
    支配欲をむき出しに、ときに力で組み伏せる「男らしい人」と、家庭を持ちながらもひたむきに愛してくれる「優しい人」。

    ふたつの恋を思い返すときだけ、わたしはつかの間生者になれた。

    激しくのめり込み、やがて溺れる恋の欲望を、駆け抜ける文体で描き出し、圧倒的共感を得た注目の恋愛小説。

    自由よりも、後悔よりも、欲しいのは…。

    全選考委員が絶賛した、島清恋愛文学賞受賞作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    『欲しいのは、あなただけ』はストレートに心の痛覚を責めてくる恋愛小説だ。

    市橋さんも「死のにおいを嗅ぎながら読んだ」という。

    サディスティックな「男らしい人」と妻子がありながら包みこむように尽くそうとする「優しい人」。

    二人の男性への恋慕に溺れ、どちらも破局した女性はこう独白する。

    「心逝くまで好きな人を思い、その思いを今も生きる。地の果てで、独りぼっちの不完全な死体として」

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 暗いタイプの恋愛小説。本人が幸せだったと思えるならそれでいいとは思うが。私には到底のめり込みたくない要素の恋愛で共感できなかった。ずっと一緒にいたいというが、もし実現したとしても長続きせんよ、何か壁があるから甘美になってるのでは?と思った。

  • こんなに好きで、こんなに落ち着いて、こんなに相性もよくて、こんなにこんなに…と思うのは、きっとずっと一緒にいられない相手だからなんだろうな
    男らしい人も優しいひとも、そうだからね
    ずっと一緒にいられる人と普通の恋愛&結婚がしたい

  • 友達にいただき読んだ本。小説家って情熱家なんだと改めて感じました。
    主人公のかもめは男らしい人と優しい人の思い出だけで恋を続けられるとは絶対に思わない。だから結末は納得できない。

  • 執着と欲望。題名からどろどろした恋愛ものかと思ったらちょっと違った。主人公のかもめは「男らしい人」と「優しい人」に執着していくが、支配していると思っている男は最後までかもめの心が分からなかった。「死に損ねた私」主人公のアイデンティティ自体が物語の本質なのかも。

  • かもめの育ってきた環境やいかに。
    こんなに、恋愛にのめり込むのは共感できない…

  • うーん。ちょっと唸ってみたくなる恋愛小説でした~。
    主人公のかもめが学生時代につきあってた「男らしい人」との関係と、かもめが結婚してから「優しい人」との不倫関係を描いた2つの大きな柱から成ってる小説です。

    私はこういう恋愛はしたことがないのでちょっと現実離れした感じはしたんだけど、
    1人の人をずーっと独り占めにしてずーっといたい。
    って言う気持ちはちょっと理解できました~。

    「男らしい人」との関係は、かなりSMの関係なんだけど、なぜそこまでしてそこまでされても「男らしい人」を愛してしまうのか、私には理解できなかった。ま、それがかもめのM的な性格なんだろうけど。。。

    結局、二つの愛、かもめの独占欲に二人の男が適わなかったので、自ら別れを切り出すかもめ。
    きっとそうして、またかもめは同じようにして男の人を愛していくんだろうな~。って思う。

    ちょっと最後が、イマイチわからなかったんだけど、ま、どうでもいいや。みたいに思っちゃって、深読み二度読みはしませんでした~。

    かもめ、絶対に精神科の治療うけたほうがいいよ~。

  • タイトル通りだ。ただ、恋愛小説という一般的なイメージから感じるような甘さはゼロ。
    「男らしい人」と「優しい人」。それぞれとの恋に溺れていた頃の自分を振り返る。
    その頃“私”が欲しかったのはただ相手のみ。ただひたすらそのために突っ走った。
    誰しも恋愛中なら突っ走ることがあると思う。しかしそれは初期の、ほんの一瞬だ。
    この主人公は違う。ずっーーっと、ずっーーっと、アクセル全開なのである。ハタで読んでいると恐い。しかもその頃の自分を冷静に語れてしまうこの主人公がもっと恐い。
    ☆島清恋愛文学賞

  • ただ、そばにいたい、理屈じゃなくいたい。そんな恋愛が苦しくて引き込まれた。現実的な彼の考え方を越える、ほんとにただ、そばにいたい気持ち。その時間だけでも激しく幸せなところが。。。切ないなぁと。

  • 男らしい人と優しい人、2人の男性の恋愛話でした。

    入り込むと言うよりは、客観的に読んでいた気がしますが
    続きが気になったのと、本が薄いと言う事もあり
    さーっと読めました。

    優しい人の方は、わかる部分もありましたが
    男らしい人の方は、私にはちょっと理解できない部分が多かったです。

  • うーん女性ってすごい。こわい。

  • ここまで一途になれる女って、怖いけどすごいなーと尊敬さえ感じます。

  • 二時間弱で読み終わってしまう程度の厚み。エンキョリレンアイの三部作が個人的に良かったので読んでみたものの、うーん。。。

    主人公のかもめチャンみたいな恋愛をすると、ツラくなるのは分かってるのにヒトは人を支配したり、相手の一部、もしくは全部になりたいと思ってしまうんだなぁ…。
    何ともまぁ…読む世代によって感じ方が極端になってしまう作品だなぁと思いました。

  • これを愛と呼ぶのだろうかって、悩んだ。
    でも分からなかった。
    誰かを欲しいと強く思うときは、恋をしているときだと思っているから。
    欲しい気持ちばかりが強いときは、愛に昇華させられないと思っているから。

    外界から切り離してでもあなたが欲しい。
    そこに現実や生活なんて存在しない。
    あなたとわたし、ただそれだけ。

    。。。無理だなぁ。
    どんなに誰かが欲しくとも、現実から逸れて生きることは出来ない。

  • 強引なひとと優しいひと。
    両極端なようで何処か似てるふたつの恋。

    あたし個人としては、強引なひとに魅かれるかもめちゃんの方が分かるかもしれない。

    どちらもハッピーエンドにはならないけど、いつか「あー好きだったなー」って思い出せる恋なんだと思う。

  • 再読記録。初読時はすごく心が痛くて、主人公の気持ちに寄り添うことができたのだが、なぜか今回は、「若いなぁ」という感想をもってしまった。暴力的な男も、女性を思い通りにしようとする男も、上辺だけの言葉で表面上は優しく見える不倫男も、絶対この先好きにならないからかもしれない。恋に溺れる時期をもう通り越してしまったから、どこか懐かしくすら思えてしまう。
    しかし、支配されることに甘い感情をもってしまうこと、夜を一緒にすごしたいとわがままを言う部分などはそんな私でも身に覚えがあり、やはりすごくリアルに感じた。

  • とても生々しいな、というのが率直な感想。

    男らしい人、優しい人、という二人の対照的な男性を愛する女性が主人公。
    ただ、いずれもずっと一緒にはいられないというのが切なすぎる。

    そういうときに、女性がどういう行動に出るのか、
    この作品で描かれている描写は、そのまま現実感を伴っていると思う。

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