エンキョリレンアイ (新潮文庫)

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著者 : 小手鞠るい
  • 新潮社 (2010年2月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101309729

エンキョリレンアイ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 本屋のアルバイト中に出会ったあの人は、
    翌日にはアメリカに行ってしまう人だった。
    そんな人に、恋をした。それは、運命の恋だった。

    詩人だという作者の比喩をはじめとした表現があまりに素敵で、
    どこか幻想的にも思えるその描写にすぐに引き込まれました。

    「そんな風にして、あのひととわたしはつながった。果てしなく広い海で、巡り合えた二匹の魚のように」
    「あのひとは笑った。春の木漏れ日のような笑顔」
    「そこにあのひとの視線を感じて、そのちょうど下にある心臓が、飛魚のように跳ねた」

    恋愛をしていると、ちょっとこれは運命かも!なんて思う瞬間ってありますよね。
    メールをしようとしたらメールがきたとか、物語の中の電話の件もそう。
    私も遠距離恋愛をしていたことがあるから、わかるなーと思う部分もたくさん。
    物理的に近くにいなくても一緒に生きている感覚もわかるし、
    心から信じていても物理的な距離に負けそうになることもあるし、
    ベタなストーリーかもしれないけど、共感する瞬間がぎゅっと詰まった物語でした。

    そして、何より切ない。
    最後を奇跡と見れば、ハッピーエンドかもしれない。
    けれど、きっとそれは幻想で、そう思うととても切ない。
    どんなに離れていても心は繋がっていられると思うけれど、やっぱり距離に比例してすれ違いはおきやすいですよね。
    好きな人とは同じ場所で、同じ時間を生きていきたい。

    会社について、登場人物について、大筋以外の内容もとても興味深い。
    言葉も美しいし、景色も美しいし、週末の夜にいい余韻が残りました。

  • 私自身が国内だけど遠距離恋愛してるから凄く共感しまくりだった。特に花音がメール待ってるときとか、親友の言葉に「愛」を考えるとか。遠距離あるあるですね。離れてても、海晴がいうような「また会える」とか、花音の「あのひとはここにはいない」という根拠のない確信も経験したことあるからすごくわかる。
    ファンタジーっぽいって思われるかもしれないけど、遠距離恋愛している人は特に共感できる部分が多いのでは。

    でもハッピーエンドとはいえ、こんなの辛すぎるから星は4つ。タイミング大事ですね。

  • 会った日数よりも会ってない日数の方が長いはずなのに、ここまで想えるのはすごいなあ。

  • はじめの彼からの手紙はほんとうにニヤニヤしながら読んでいたと思う。
    そしてすれ違う場面では自分がカノちゃんになった気持ちで焦ってどうしようもなかった。
    なのになんだかあっけなく13年間が書かれて、13年後が書かれて、ちょっと付いていけなかったかな。
    でもこれが運命的だから、と言われれば納得できてしまうのかなー現実ではありえない!と思ってしまうけれど。

    そして何より大切なのは、タイミングと自分で自分の気持ちを伝えることだと感じたなぁ。

  • 運命的に出会った二人は出会ってすぐ離れ離れになる運命だった。アメリカと日本の遠距離恋愛。
    恋に落ちた瞬間と,止められない気持ちから突き動かされる激情が,ちょっと懐かしい感じ。最終的にはハッピーエンドと言っていいのかな。
    このすれ違いは遠距離が原因ではなくて,お互いの信頼が築かれないまま離れ離れになったことでは。と思いつつ,一緒にいる時間が長くても信頼関係にあるとは限らないか,と一方で思う。
    人は嘘をつく,嘘をつかなくても全てを話すわけでもない,言葉から得られる信頼なんてたった一握り。きっと目を見て話をして,一緒にいる時間が一番大事なんだと思う。そんな風に思った小説。

  • あなたとの距離はこんなにも近くて遠い。

    偶然の出会いから,すれ違う長い日々。距離も時間も長いエンキョリレンアイ。カタカナは表意文字だから,漢字と違って音だけになってしまう。「遠距離恋愛」ではない,からっとした平坦なことば。結末は幻かと思ったけど,ようやくたどり着いた場所ということか。やはり遠かった。

  • 確か某まとめサイトで恋愛小説のオススメに挙がっていて、私自身経験のない遠距離恋愛に興味があったので、読んでみた♪

    あらすじには「13年間の物語」ってあるけど、実質中身は1年間くらい…よね?
    決定的に離れてしまった後のお互いの姿が、全然描かれていなかったのにはビックリ。Σ(・Д・ノ)ノ
    13年間の心のやりとりを期待していただけあって、その部分がちょっと残念だったかな。

    しかも読み始め当初は、海晴さんが苦手だった!(>ε<:)
    なんか、人間味がないというか…デキすぎた男だなぁと。笑
    もちろん、カノちゃんとの間で交わされたメール(時には、電話や手紙だったことも)はどれも素敵だったし、「怒りにエネルギーを与えない」とか、考え方の一つひとつにも〝自分〟を持っててカッコイイ人だな~とは思っていたけれど。
    でも最後の手紙ではちゃんと弱さを見せてくれて、そこからは見方が変わって、きゅんきゅんした♥

    人間、そんなに強くない。強い人間なんて、本当はいないのかも。(-ω-`)
    だって傍目には強く見える人も、実は自分とは違った部分に弱さを抱えていたりする。
    その年齢を見上げていた頃には、ただ漠然と大人だっていう印象を抱いていたかもしれないけど、いざその景色に到達したとき、案外未熟なんだと気付いたりもする。
    海晴さんには、そういうことを教えられたように感じた*

    出逢ったばかりの人と、突然遠距離になってまで続けられる恋って凄い!ヽ(゚∀゚〃)ノ
    でも運命の相手には一目惚れするものらしいから(偉人の名言にそんな言葉がなかったっけ?)、二人にとってまさに運命の出会いだったんだろうなぁ。
    再会はあまりにも奇跡的すぎな気もするけど、そうでなきゃ話が締まらんか。笑

    ひたむきな花音ちゃんが可愛らしく、一途な想いに溢れている作品だった☆゚+.
    遠く離れた相手に気持ちを伝える手段として、今は色々な方法が選べるけれど…やっぱり私は「手紙」に弱いみたいだ。(^ω^〃)ゞ

  • ラストはなかなかあっさりでしたが、読書苦手な私でもさらさらと読めました。
    イノウエがポジティブで、その言葉にグッとくることが多かったです。

  • メールのやりとり、すごーく楽しかったのに

    どうして思った通りに会いたい時に会えないんだろう
    誰が悪いわけでもない、タイミングの悪さ。

    この作家さんの話はしあわせになれないものが多いのかな

  • ところどころに見られる詩的な文章がとても素敵だった。

    愛を育むには時間がかかる。でも、すれ違うときは一瞬。


    ラストはハッピーエンドであることを願いたい。

  • 最後は少し駆け足で気持ちが忙しかった。
    そのため感動が半分くらいしか沸き上がらなかった。

  • 恋愛小説、というにはあまりにも深い一冊。
    人の想いとはなんなのか、ということを考えずにはいられなくなる作品でした。

  • 1時間ほどで読了。
    運命の恋、驚きの結末というあらすじに惹かれ、読んでみました。
    話のストーリーはなかなかの私好みでしたが、結末があっさりしていて、少し物足りない感じがしました。花音と海晴のその後のストーリーもぜひ読みたいですね。

  • こういう運命的な恋を素敵だとか、いいなと素直に思えないのは年を取ったからなのか……。
    運命の赤い糸で結ばれているのだか何か知らないけど、時間にして数十分しか会っていない相手によくもまあこれほど強い想いが抱けるものだと感心する。
    お互いに思いこみが激しいんだな、きっと。
    ヒーローは元外資系銀行マンの割に、メールの内容は軽いし、ヒロインの思考は社会人にしては幼くてこれがせめて大学生ならまだ納得できるのにと感じることが多かった。
    特に最初に就職した会社を辞めてアメリカ行きを模索するくだりなんて、いくら傷付く出来事があったとはいえ、母親を1人残して海外での生活を考えるのは余りにも自分勝手で恋愛脳だと思った。
    きらきらワード満載の文体と相まってポエミーでファンタジーの世界だった。

  • 衝撃の一冊。
    最後の最後で裏切られて、裏切られた。

  • 彼氏に会いたくなった。言葉が柔らかくて優しくてほんわかしてよかった。

  • 比喩がとても綺麗で巧みでした。
    「 あのひとの言葉を、ひとつ残らず覚えている。
     優しい言葉も、熱の籠った言葉も、さり気なく置かれたひとことも、ただの相槌でさえも。いいえ、それは覚えているのではなくて、突き刺さっているのだ。ガラスの破片のように、柔らかな薔薇の棘のように。がからわたしの胸は、こんなにも、痛い。北へ、北へと、あのひとの住む町に向かって、まるで河面を滑るように走る電車の中で、泣き出してしまいそうになるくらい、叫び出してしまいそうになるくらい……
     あなたが、好き。」
    この他には、出会いと空港のシーンがお気に入りです。花音が恋に駆けている様子がいいです。
    わがままを言うなら、二人の電話の様子や花音から海晴への手紙が読みたかったです。想像してくださいということなのでしょうけれど...
    後半の展開が速すぎて、無駄が削ぎ落とされすぎていて私の気持ちが付いていけませんでしたので、後半のみを何回か読み直して味わっています。
    海晴がアデロンダックの山奥から手紙を送らなかったのが変だなと思ってしまいました。今までの手紙の感じや結婚まで考えているのならば、二週間の間に送りそうに思えたのです。
    一つ一つの文が美しくて、引用してとっておきたい文が沢山あったのですが、ストーリー展開や人物描写があんまり好きになれなかったのは残念でした。

  • 4年前買った本で当時はさらっと読んだのですが、今回は大号泣してしまいました。
    4年の間にいろいろなことがあって、その経験が共感につながったんだなあ、と。
    本は変わらないけど、自分は変わっていくから、結果的に全く違う本を読んだような気持ちになってしまう。
    そういうところを含めて本っておもしろいな、と思わせてもらいました。

  • いい話なのはわかったけど、個人的には微妙かなぁ。

  • 借り物恋愛小説第一弾。
    さくっと30分コース。

    きらきらワード盛りだくさん。
    懐かしい感覚でした。

  • 13年間、遠く遠く離れていた。
    それでも、お互いを想わない日はなかった。

    タイトルの通り、エンキョリレンアイのお話。
    遠距離恋愛でもなく、えんきょりれんあいでもなく。
    エンキョリレンアイ。
    出逢いから何から、すべて淡いさくら色のような世界でした。
    恋っていいなって思える作品。
    擦れ違いがあっても、距離や時間が遠くても、想い合っていれば必ずつながる。
    恋をしてる人にも、そうじゃない人にもオススメです。
    油断すると、いつまでも涙があふれてくるよ。

    生きているとどうして?と聞きたいことがたくさんある。
    そしたら私はこう答えたいな。
    理由なんてないよ。ただ、決まってたんだ。
    最初から決まっていたんだ、と。

  • ベタなラブストーリーだけど、よかった。遠距離ですれ違ってしまった時は「やっぱり遠距離は嫌だな」と思ったけど、12年後に届く手紙には感動した。運命の相手とは、すれ違い離れてしまったとしてもつながるのかもしれないと思った。

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エンキョリレンアイ (新潮文庫)の作品紹介

何もいらない、ただあなたに会いたい。22歳の誕生日、書店アルバイトの桜木花音は、アメリカ留学を翌日に控えた井上海晴と、運命の恋に落ちる。やがて、遠く遠くはなれたふたり、それでもお互いを思わない日はなかった。東京/NY10000キロ、距離を越え、時間さえ越えて、ことばを通わす恋人たちを待つのは驚きの結末だった。涙あふれる十三年間の恋物語。恋愛小説3部作第1弾。

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