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- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101309774
感想・レビュー・書評
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こんな恋愛は、馬鹿馬鹿しい、なんの価値もない、と切ってしまえるだろうか。
小説は道徳の教科書ではない。
夫のDVから逃れた「かわいそうな」女が搦め捕られたのは、妻子持ちの中年男性。
けれど、制約付きの恋は彼女の生そのものだった。
三週間の旅行のために、せっかくの仕事を辞めることなんて、大抵の人は出来ないでしょう。
でも、それだけの想いも単純な快感に代わり、やがては自ら終止符を打つような暗闇に入っていく。
その流れを、一体どれだけの人が嘲笑い、どれだけの人の心に入っていくのだろう。
それでも。
「かわいそう」から救い出したのは彼だ。
そのことは、世間がどれだけ非難しても、変わらないのです。
「わたしが汚れているのではない。世間がわたしを汚すのだ。」
島本理生さんが、解説を書いている。
彼女だからこそ見つけられるものがあって、とても良いまとめだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示