河童が覗いたニッポン (新潮文庫 せ 4-2)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101311029

感想・レビュー・書評

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  • 河童が覗いた〜シリーズで一番好き。刑務所を覗くなんて不謹慎極まりない。

  • 「河童が覗いた」シリ−ズ第2作。今回は最初から出版を意図された凝った作り。前作の倍以上字が小さくまた細かくなり、恐ろしく読むのに時間がかかります(泣)。内容は京都の地下鉄工事、北海道の集治監、入墨と刺青など、河童さん独自の観察眼(「見慣れているから見落としたもの」、「近付けないから見ることができなかったもの」)が際立っています。

    ルーペを覗きながら描いたという見開きの皇居全図は、圧倒的かつ変態的にすごいです。

  • 914.6
    「網走や府中の刑務所、裁判所、果ては皇居まで。超細密イラストと独自の視点によって立体的に浮かび上がってくるニッポン。」

    目次
    京都の地下鉄工事
    “集治監”
    長谷川きよしの周辺
    盲導犬ロボットと点字印刷
    『山あげ祭』
    “裁判”(傍聴のすすめ)
    “鍵と錠”
    『皇居』
    走らないオリエント急行
    入墨と刺青
    CFづくりのウラ
    旅するテント劇場
    “刑務所”

  • 途中までで断念。
    河童さんには申し訳ないが、好みじゃないわ多分

  • 府中刑務所 1935年建造
     所長に直接申し込む 許可理由は「監獄法を研究されているため」
     中門で手の甲に紫外線インクのスタンプ
     昔の懲罰刑ではなく今は自由刑=自由を拘束する刑
     重警備刑務所 累犯 平均2年7カ月の刑期
     風呂は12分間 週2回(昭和53年)
     雑居房 テレビ有り
     独居房 国連の最低基準
     保護房 自殺防止対策
     
    網走刑務所 1912年建造 
     こたつ面会室 

  • 情報か古いけど、興味と好奇心を掻き立てられる。
    細かい手描きの俯瞰の画と、手書きの説明文。
    ごちゃっとしているページ編成にひきがある。

    一つのものを俯瞰で遠くから見つけて、そこにフォーカスしてピントをあわせてる。
    好奇心の熱がすごい人なんだろうなあ。

  • 作者の目から見た、日本。

    印刷活字、ではないので、少々読みづらかったです。
    文字が小さい…というのもありましたが、濃ゆい??
    天皇御所で、どの辺を撮っていたのか、が知りたいです。
    止められるような場所の写真…。
    資料にするなら、見たこともない場所を撮るのは
    合理的ではありますが。

  • 1章 京都の地下鉄工事
    2章 集治監
    3章 長谷川きよしの周辺
    4章 盲導犬ロボットと点字印刷
    5章 山あげ祭
    6章 裁判(傍聴のすすめ)
    7章 鍵と錠
    8章 皇居
    9章 走らないオリエント急行
    10章 入墨と刺青
    11章 CFづくりのウラ
    12章 旅するテント劇場
    13章 刑務所

    普段意識することのない場所、人、事に対して好奇心をもって覗いた記録。

  • <充>

    ものすごく面白く,興味が沢山一杯の本です.
    が,いかんせん字が小さい.読んでる最中に本当に目が霞んでくる.
    でもすこぶる面白いので,目薬など刺しつつ読みすすめる.

    しかし,妹尾河童というひとは天才的な絵描きさんなのだなぁ.
    加えて字もうまい.なんと本書の文字は全部手書きなのだ.活字では無い!と言えるのかな.
    しかしその「手書き文字」はバツグンに読みやすく,小さくてもどうにか読める.これが線の細い類の活字だったらおそらく読めなかっただろう.

    昨日読んだ柴錬の『柴錬立川文庫・日本男子物語』と「集治監」という言葉で,本書は繋がっている.今回のように集中的に本を読むとこういう具合に不思議と継がって行くのだ.ああ,面白い.

  • 「河童が覗いたインド」「少年H」「河童が語る舞台裏おもて」の順でここにたどり着くと、思った以上に納得感があった。あとがきで中山千夏氏が「一見気まぐれな選び方は、一個のアンテナの存在を秘めている。一見技巧的な描写法は、いつも意味のある視点を秘めている。」と述べている。この部分を「少年H」を通してかいま見た彼の生い立ちを通して見透かしてみると、「そうそう!」と相づちを打ちたくなるのである。

    敢えて「ニッポン」と名付けたこの書題。やはり彼が感じたニッポンの「ナンかヘンだな」を磁石にして集められた素材であることには間違いがない。自身のアンテナはどんなだろう?自分なりの感度を高めていっているのかな?とつい自問したくなるのである。

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著者プロフィール

妹尾河童
1930年神戸生まれ。グラフィック・デザイナーを経て、1954年、独学で舞台美術家としてデビュー。以来、演劇、オペラ、ミュージカルと幅広く活躍し、「紀伊國屋演劇賞」「サントリー音楽賞」など多数受賞する。また、エッセイストとしても、『河童が覗いたヨーロッパ』『河童が覗いたインド』などの大人気シリーズで知られている。著書多数。『少年H』は、著者初の自伝的小説で、毎日出版文化賞特別賞受賞作である。

「2013年 『少年H(下巻) (新装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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