ハイドラ (新潮文庫)

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著者 : 金原ひとみ
  • 新潮社 (2010年2月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101313313

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ハイドラ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 単行本の方で読んだことあるけど、あれ…こんな話だったけ…?と思った。もっとリツが絡んできていたように思うけど気のせいでした。

    この人の書く小説は自己啓発っぽいところがあると思う。「選択」ということが多く出てくる。早希は人にどんな風に思われようとも早希なんだなぁ…と。それがそのまま作者にも通じるところが一貫している。

    2017年積読本消化15冊目。本交換会でフロー。

  • 歪んでいる、ただただ歪んでいる。

  • 苦手な金原ひとみに挑戦。恋愛に対する思考が早希に似てるせいか、感情移入しやすかったのもあり、共感する部分が多数あった。新崎さんと早希は共依存なんだろうなと感じながら読了。

  • オススメされて2。

    なんでこんな良いものが、あまり受けないのか、理由は分かるけど、、、、でももっと受けてもいいんじゃないか!!!と思う。
    早希の目線から語られる、外側の世界と、内側の世界。現代は共感の出来る人も多いはず。依存と執着は、ある意味で干渉しないことと同様の意味合いを持つんじゃないかと思わされた。
    何よりも早希の内側の世界に、のめり込んでしまった人は、きっとどこか早希と同じ性質を持ってる。そして私もその一人だった。
    彼女の異様なまでに新垣さんへ執着する態度は、愛情と憎悪、不安、解放、その他たくさんの感情がある。無機質な彼が持っている逃げ道が、彼女にとって救いであり、縛りでもあり。
    人間は誰しも、自分と正反対の性質を持った人間に惹かれる。だけどそれは逆に自分を苦しめて、同じ性質を持った人間の方が何倍も楽なことに気付くこともある。
    松木さんの魅力は、あの強さの裏側にある弱さだ。だからこそ、簡単に傷をつけられてしまう早希は怖くなった。
    でも、あの最後の展開はちょっともやっとするものが残ったかも。

    というか、これを読んで自分の執着を感じずにはいられなかったな。私が彼に対してしていたことは、早希と変わらない。いつもそこにあるものは、自分を弱くして甘やかされる。いや、甘えてるのは私の方か。
    まあ極論をいうと、そういう一切合切を全部断ち切れた自分は、まだ強くなれるってことだろうな。

    もっと色んな人に読んでほしい小説だけど、この内容にみんながみんな共感してしまったら、この世界は歪んでしまうようにも思う。

  • 【金原ひとみの魅力】

    すごく好きだ。自分に移し替えてしまう。僕も結局は僕のままを愛してくれる人の所へ帰る、いやそこでしか息ができないみたいに。映像化を望みます。きっと、駄作に違いないけど。

  • 定期的に読み返す一冊。
    ただただ笑いたくない時に読み返す。

  • 【本の内容】
    出会った瞬間から少しずつ、日々確実に、発狂してきた―。

    有名カメラマン新崎の専属モデルを務める早希は、私生活でも密かに彼と同棲している。

    付き合って三年を過ぎ、セックスの時以外は体に触れてこない新崎。

    不均衡な関係に深い倦怠感を覚えるなか、ずっと早希のファンだったというバンドマンの松木と出会う。

    ひずみのない愛を求めては傷つく女性の心理に迫る、傑作恋愛小説。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    有名カメラマン新崎に見いだされ、専属モデルとして活躍していた早希。

    2人は公私にわたるパートナーだったが、関係は冷めていき、早希は次第に精神のバランスも崩していく。

    そんな中、彼女はミュージシャンの松木と出会う。

    好意を隠さない松木と、もはや自分を利用しているとしか思えない新崎。

    2人の間で揺れながら彼女が選びとった結論は……。

    愛とエゴを描く恋愛小説。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]

  • 句読点が少なく独特のリズムで思考の羅列をつらつら書き連ねるいつもの金原節が今作では薄くて、読み易いけど物足りない。でも着地点が曖昧なまま突っ走る、不安定感はとても好き。「足りない、足りない」って焦燥感が凄まじいのに、温度が平熱で好き。やっぱ金原ひとみさん良いなー!好き!

  • 悲しいことに自分のアイデンティティというものを自分で決めるということはあまりにも難しい。自分が人間でなくなっていくその感触はたしかに苦痛だから生きていると、実は思えたりする。
    個性が素晴らしいものなんて、だれが言いはじめたのか。

  • 随所に心にくる言葉が散りばめられていてたくさん共感した。
    私だったら絶対に高木さんについてく!!

  • 何処へも行けない、何処までも続く道。

  • こういう悲しい女はたまにいる。こういう悲しい女を上手に表現していて、すごいと思った。

  • 一番好きな小説。

  • モデルをしている早希はカメラマンと同棲していて、彼の要望を満たすべく吐き噛みをし続けている。そんな彼女に別の男が現れて一時はそちらに行くが、結局はカメラマンの元へ戻っていく...
    一種の病んでいる心の病気を描いた作品である。

  • いつもほどは狂ってないかな。

    松木さんと暮らして
    まともになっていけばいいのに
    新崎さんの元に戻るなんて。。
    でも、わかるよ。。

  • このひとは『蛇にピアス』があんまり好きになれなかったので以降読んでいなかったのですが、まあ1冊で決め付けるのもなんだし、と久しぶりに読んでみました。書いてあること(主人公の心理の移行)とかはとてもよくわかるし、上手いなあ、悪くないなあとは思うのですが、やっぱり読後感が苦手というか、読み終わった後に凹んでしまうので…つまり相性が良くないんだろうなあ。

  • もうこの人読むのやめよう、と
    前回〃アッシュベイビー〃を読んで思ったのですが
    買ったまま長らく放置していたことに気付き、読みました。
    やっぱり、読んでいてキリキリしました。

    ああ、知っている。うっかり「わかる」って言いたくなるくらい。
    この思考、傾き方、歪み加減。最後の選択も。

    噛み吐きは、鮮明な描写でぐったり。

  • 『アッシュベイビー』でうちのめされてから、かなり久しぶりに手に取った金原さん。何となく気になって。

    ずっと前、私は、何でも「大は小を兼ねる」のだと思っていた。それは人間関係においてもそう。容姿でも財力でもスキルでも、余分にあるに越したことはないのだとあまり疑っていなかった。でもどうもそうでもないらしい。片一方が何かを持ちすぎているためにそれが別の片方に対して、うまく働かないことがあるようである。それは持ちすぎている片方の余剰リソースをなんとか駆使して片付けられる問題ではないらしい。リソースの大小でそもそも関係性を捉える前提自体が変なのかもしれないけれど。

    『ハイドラ』には人と人との関係についての興味深いくだりがある。矛盾を認める新崎と認めない松木。「矛盾を認めない」というのは常に何かを積み上げていく考え方。でもそれが相手にとってプレッシャーになることがある。早希はどちらかというと新崎側の人間なのだけど、どこか松木的な感覚への憧憬もあって、そこが煩悶を生んでいるような気がする。そしてたどり着くのは拒食という歪み。

    早希が「拒食は自分の武器」と言うところがある。これが早希なりの戦い方なのだなと思う。

  • 有名カメラマン新崎の専属モデルを務める早希。実は恋人であり同棲もしているが世間には“仕事だけの関係”で通している。対等とは程遠い新崎との関係に悩みながらもあえてそれに捉えられようとするかのような早希の前に、新崎とは正反対のバンドマン、松木が現れる…。
    早希が松木と出会い「彼が好きになった」と自身に結論付けるところが唐突過ぎてついていけなかった。もうちょっと読者を納得させるような何かはないの??と思ってしまった。
    拒食とか同性の愛人関係とかもそのままだと、もうそろそろいいです…という感じ。

  • 一緒に棲んでいても恋人だという実感、安心感を持てない日々。新崎に植え付けられた無機的な美に心を囚われ噛み吐きを繰り返す。一度は愛され人間らしい温かみに触れながらも、自らに抱えたハイドラと決別できず、再び新崎の被写体に堕する。歪んだ図式で世界を捉えている人が常識的な世界に戻るのは難しい。普通の幸せに浸りきることができない人間の不可解。深い感興を覚えた。

  • 生きるって苦しい。
    ひたすら受容と排出の繰り返し。
    結局彼女が存分に愛されることを恐れるのは生きることから逃れられないからなのかな。

  • ここ最近の著者の作品のなかでは一番面白かった。拒食症の美人モデルが、ずっと不倫関係にあるSで陰気なカメラマンと、たまたま騙されて会ったロックバンドのボーカル(若いときのウルフルズみたいな)との間で、揺れるというもの。ストーリーは単純だが、そこには「1+1=2になる人」と「1+1=0にしかならない人」の対立があって、後者の人間の意地の悪さや、虚栄心、どこへもいけない感じがよく出てる。最後の主人公の行動は、そうだろうなぁ、という感じ。あと、若いゲイ(もちろん後者の人間)に対する共感みたいなのも、よく見てるな、と思う。

  • 心も身体も不健康だと愛情も歪んでくる。金原ひとみ、いつものパターンの作品にしては、久しぶりに読みやすくて面白かった。
    あと少し、ドキドキワクワク感があったら、もっと印象に残ったかなぁ。
    でも一気に読めた。

    久しぶりの読書は楽しかった。
    次またなんか読もうって気になる。

  • 金原ひとみの作品は、好きとも嫌いもいえない。
    けど、読み出すと止まらない。中毒性がございます。

    【ハイドラ】は唯一の人間の唯一の存在であり続ける為に、笑顔を捨て感情を捨て思考を捨て、食欲を捨てた主人公が、それでも唯一になれない恐怖と孤独と罪悪感に悶えて悶えてたら、ポッと出てきたすんばらしい人間性の持ち主に全身全霊で愛をぶつけられて、笑顔と感情と思考を取り戻しかけて、罪悪感を肥大させて、揺れて揺れて、、、。って話。


    あームカつく


    何この子…なんでこんなに自信ないわけ?あんたを、まるごと愛してくれる人がいるのに、満ち足りた気分を味合わせてくれるひ人がいるのに、新崎への想いは執着でしかないのに。

    と、イライラの募る話でした。
    でも、金原さんの文章は引き込まれる。イライラするけど、共感もする。やっぱ、中毒性がございます。

  • 久しぶりの金原作品。
    いつも、独特の雰囲気にのまれそうになってしまうのだけど
    今回はシンプルで、しかも、中々よかった。
    文章全体がリズミカルで読みやすい。
    リツくんの存在はとても気になった。

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ハイドラ (新潮文庫)の作品紹介

出会った瞬間から少しずつ、日々確実に、発狂してきた-。有名カメラマン新崎の専属モデルを務める早希は、私生活でも密かに彼と同棲している。付き合って三年を過ぎ、セックスの時以外は体に触れてこない新崎。不均衡な関係に深い倦怠感を覚えるなか、ずっと早希のファンだったというバンドマンの松木と出会う。ひずみのない愛を求めては傷つく女性の心理に迫る、傑作恋愛小説。

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