カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈下〉 (新潮文庫)

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著者 : 佐野眞一
  • 新潮社 (2001年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (516ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101316321

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  • 中内功とダイエーの誕生から興隆そして衰亡までを丹念に描きながら、戦後日本における消費文化と流通業に切り込んでいる。
    上下巻なのでボリュームはあるが、著者の筆力があるので退屈せずに読める。

  • 日本最大のスーパーとなった中内氏率いるダイエーはバブル経済が崩壊すると借金地獄に陥ってしまった。大きすぎて潰せない産物となってしまったダイエーがたどる運命は。。。戦争での従軍体験が強烈な記憶として残り、戦後日本社会において中内氏を流通革命へと走らせましたが、その功績だけでなく一人の人間としての中内氏の歩んできた軌跡や素顔に迫る一冊です。

  • 上巻と比較して内容がないように感じられた。

  • 下巻ではまず、「価格は消費者が決める」という哲学に基づいて、松下電工と激しい抗争をおこなったことが検証されています。

    さらに、業績不振に陥ったダイエーを立てなおすため、山はから河島博を招いて企業体質の改善を図り、奇跡の復活と評された「V革」や、その後のダイエーがふたたび「中内商店」というべき元の企業体質へと戻り、巨額の赤字を抱えるようになったことが、批判的に解説されます。

    さらに、沈没しようとしている巨船の船長である中内が、親族の利益を追求することをやめようとしなかったファミリー・カンパニーにまつわる闇にも、鋭いメスを入れています。

    著者が、松下幸之助、本田宗一郎、井深大といった紛れもない「成功者」たちには見ることのできない、中内功という強烈な個性に辟易しながらも魅せられていることが文章から伺えて、興味深く読みました。

  • 面白いように上昇し、自ら信じ難い成功を得た者が、その引き際、譲り際を正しく定めることは有り得るのだろうか。

  • (あらすじ)
    中内功率いるダイエーは、革命的な流通再編を断行、同業者との値下げ合戦にも次々と勝利し、事業を急速に拡大していく。そして気が付くと、ダイエーは日本最大のスーパーに成長し、中内は小売業界の帝王として君臨していた。だが、バブル経済が崩壊すると、中内ダイエーは空前の借金地獄に転落する――。社長交代、インサイダー疑惑、屈辱の株主総会までを追加取材した最終決定版!

    (感想)
    ノンフィクションは10年以上前の作品になると、「そこから今までの間に状況がどう変化したか」が気になってちょっとストレスたまりますね。でも面白く読みました。
    時系列の方が読みやすい気がしますが、もともと日経ビジネスの特集らしいし、ノンフィクションで長く読ませようとするとそう単純なものじゃないんでしょうね。

  • 強さと優しさは一体。そう感じた。

  • 佐野眞一さんの文章とは、いささか文学的すぎるきらいがあるが、グイグイと惹き込まれる名文である。
    たとえば、終盤、自宅近くにあるダイエー系のスーパーで働く「髪の毛の薄くなった、定年間近の店員」の姿を見た著者が、突然感傷めいたものに襲われれるという描写がある。これはダイエーが当時置かれていた危機的状況を著者が内的に反映したものだ。しかし、この店員がどのような人物で、どのような感情を抱きながら仕事をしているのか、著者は取材もせず語らずただ対象から受けた印象のみを語っている。ノンフィクションにしては主観的すぎるともいえる場面だと、個人的には思った。また、取材対象(中内功ら)にも感情移入しすぎているのでは?と思える場面も多々ある。
    しかし、佐野眞一のすごいところは、そこも含めて読ませる筆力だ。M.J.風に言えば「だからいいんじゃない」というところだろう。とにかく、読ませるのだ。特に、本作『カリスマ』は彼の最高傑作ともいえる1作である。卓越した筆致、なによりが綿密な取材の成果が生み出した文句なしの大傑作だと思う。

  • 2002年9月2日
    “良い本です。
    情報が詰まっている​データベース”

  • ダイエーと中内さんが日本社会に残したもの、良い所、悪い所を全てを多くの枚数を割いてじっくりと解き明かした本。ちょっとくどいが読み応えはある。流通が力を持って、バイイングパワーを身につけて、とにかく消費者に安いものを提供しようという哲学を日本で最初に始めたその功績、確かに大きい。ビックカメラもヤマダ電機もユニクロもABCマートも元をただせばみんなダイエーの影響を受けているのです。一方で、あまりにもワンマンに偏りすぎたその経営手法が問題となってダイエーはおかしくなっていくのですが。

    中内さんの欠点はともかくとして、このようにパイオニアとして最初にリスクを取った人を評価しないのは日本社会最大の欠点かも。西武の堤さんも、マクドナルドの藤田さんも、全盛期は褒めそやしていたのに一旦落ちぶれると急にくそみそにいわれだす。恐らく実態はそのどちらでもなく、善悪の中間地点で、どちらに触れるかはその人次第なのでしょう。

    流通関係、小売り関係の人は必読ですね。

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