夜中にジャムを煮る (新潮文庫)

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著者 : 平松洋子
  • 新潮社 (2011年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101316550

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夜中にジャムを煮る (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 平松洋子さんの文庫本は電車の中で読むのにちょうどよく、読んでいて楽で、ちょっとした情報が入れられていて、けれど、読み終わったあとは内容をほぼ忘れてしまう。
    ずっとそう感じていました
    この本の「今日は何も食べたくない」を読むまでは
    娘の一言「おかあさん冷めちゃうよ、はやく食べてきて」の一文に泣かされました。
    食べることは切ない
    そう感じて…
    この感覚、前にもあったぞ?と
    辺見庸の「もの食う人々」を読み終わった時に感じた感覚だと思い出しました。

  • 自分はここ最近の平松氏のエッセイが好きなのかも...と思いましたが後半にやっぱりぐっときました。

  • 食に関するエッセー。
    お風呂の中で毎日1章ずつ読みました。
    旅行をとおして地域でその土地の食について観察して研究するだけじゃなくて、日々の生活に取り入れているところから食に対するこだわりがよーく感じられる。
    普通お家で七輪とか蒸し器とか、めんどくさくて使えないもん。
    でもジャムを煮る点については真似したい!と思った。

  • まさに「丁寧な暮らし」。
    こだわりに満ちた、けれど飾らない粋な食の風景…なのだけど、正直ちょっとクドいかな。描かれているそれは確かに憧れる素敵な生活ではあるのだけど「結局、自由業だからできるんですよね」って考えがどうしてもチラついてしまう。
    勤め人な私の生活にはレンチン調理とか麺つゆとかサ○ウのご飯とか、そういうものを完全に遮断することはやはりできない訳で。もう少し隙というか多少の抜け感があるほうが食エッセイとしては好きだな、現実的で。

  • 丁寧にご飯を作って食べようと思った

  • インパクトのあるタイトルと、単行本とはがらりと変わったキュートな表紙。

    平松洋子さんのエッセイには、とびきりゴージャスな素材や器、シチュエーションが出てくるわけではない。いろいろお使いになった結果、最終的に上質なものをお選びのようには思うものの、そこに重きを置いているわけではなく、興味のままにガツガツと飲み食いをして、それを確実に骨肉にしていらっしゃるように思う。表題作のように、夜中にジャムをことこと煮たりするのは、私がやると鬼気迫る、あるいは切羽詰まった突飛なシチュエーションのように思うけれど、平松さんのように、食材や火と親密なお友達関係にあるかたにとっては、それは夜遅くにコーヒーを入れて、残しておいたケーキをお皿に置くだけの時間があればできることなのだろう。

    平松さんのエッセイで巧みだなと思うところは、旅先で貪欲にガツガツ食べて飲んでも、決して意地汚さに転ぶわけではなく、その食べものを食べたときの口や手や鼻の感覚、周りの空気の変化がリアルに伝わってくるところ。韓国の発酵エイをそんなに食べられるとは、うらやましいというかすごい!それに、「食べる」という営みを美化しすぎていないところ。どちらかというと、淡々とお料理を作り、ぱぱぱっと飲み食いし、いそいそと次の動作へと移るようなドライさがあるように思う。特に、「いっしょでも、ひとりでも」の章の数編は、「美味しいお料理を作ってみんなを幸せにしてあげられる私って素敵ねー、うふふ」という、自己満足成分過多の食エッセイや食小説とは一線を画している、個人的に好きなパート。

    巻末にコンパクトで使いやすそうなおまけレシピもついているので、ジャムを煮るまでいかなくても、数品作ってみようと思う。どの章も文章が巧みで、読んでて飽きないんだけど、平松作品を何作か読んできてちょっと慣れてきちゃったかも…という、自分の問題でこの☆の数。ちょっとごめんなさい。

  • 2016年11月27日に開催された全国大学ビブリオバトル2016~京都決戦~奈良・和歌山地区決戦で発表された本です。

  • 普段あまりエッセイは読まないけれど、タイトルに惹かれて登録。行きたかったブックカフェにて見つけて読んでみる。
    大学生の私には、なかなかできない丁寧な暮らし。ただ、夜中にジャムを煮るのはできるかな。「夜のしじまのなかに甘美な香りが混じりはじめる」そんな時間を過ごしてみたいと思った。

  • 通常運転の平松節。
    表題の『夜中にジャムを煮る』はあしがはやい果物たちとの付き合い方、未熟な若いお嬢さんから熟れきって恥ずかしくなるほどむんむんな腐る一歩手前を果実になぞらえているが、全体的に色っぽい。
    最後にいきつくのはジャムなのだが、私も夜中にジャムを煮ることが多い。昼間ではなんとなく盛り上がらないのだ。いそがしいというのもあるけれど、台所だけぽつんと明かりがついて、皆が寝静まっているそのときに甘ったるい匂いが充満するその時間。
    うまく全体を表している気がする。
    このジャムの章は沖縄空港でいいかげんな業者に腐りかけのアップルマンゴーを売られた恨み言から始まっている。その値4200円と送料まで覚えていることから考えてもものすごくむかついたんだろうなぁと思う。
    他にも根来の漆椀をテレビ局に貸し出したところ、いい加減に扱われ、その辺に放置されて倒れこんだ人によって壊されたあげく彼女の美意識から著しく外れた金の繕いをやられたという恨み言も。
    さもありなん、彼女の食に対する情熱というか執念をそのどちらも理解できないから、平気でいい加減なことができたのだ。
    世の中にはそんな人もいる。
    サプリで栄養を取り、食い物なんておなかにたまればいいじゃん、と思う人が。
    そういう人にはたぶん、この本はつまらないと思う。
    けれど、食の空気を楽しむ人には平松洋子さんの本はワンパターンでも面白い。
    また、家族との話で娘さんとのエピソードはかなり泣ける。食と家族は切っても切り離せないテーマだから。
    巻末はそんな彼女の作中レシピが見開き8つずつぎっしりのっている。
    1/4ページでおさまる簡潔なレシピは真似しやすくお得だ。

    解説は梨木果歩。
    とはいっても、解説はほんの一部であとは梨木果歩のエッセイになってしまっている。
    梨木果歩のファンも解説のためだけに買ってもいいと思う。

  • 「夜中にジャムを煮る」と「お茶にしましょうか」と、最後の方の、なにも作る気が起きないときの話が好き。
    ジャムを煮たり、お菓子に合わせてお茶を淹れたり、丁寧な生活も憧れるけど、正直何もしたくない日だってある。平松さんでもそういう日があるんだ、とわかってちょっと安心した。
    本当はそういう日と、ジャムを煮る日は地続きなのに、書店で見かけるライフスタイル本はきれいなところだけ場面場面を切り取っていて、さも常にきちんとしてるかのように見えて、読んでるこちら側の人間を「こうしなければ」と追い詰めていく。
    見せかけじゃなくて地に足のついた暮らしをしていくぞ。

  • 料理、食事の独特な表現が美しく素晴らしい。
    文章にどっぷりとつかって幸せな気持ちになれる。
    食を追求する姿勢がかっこいい。

  • 平松洋子のエッセイは相変わらず美味しい。食へのこだわりと情熱が行間から伝わり、食の大切さを教えてくれる。自身の食の記憶を描いた最初のエッセイには懐かしさを感じた。食器や道具、旅先での食も面白い。巻末に料理レシピも収録。

  • 文章がとても好き。

    本棚にこの本があるだけで宝物を所有しているような気持ちになれる。平松さんの食物に対する情熱?探究心?執着?こだわり?……いえいえ、愛情をもっともっと見てみたいと思わせてくれた一冊。

    彼女のように肩肘張らずに美味しいものを食べながら作りながら生きていきたい。

  • 表題作のひそやかな陶酔がたまらなくいい。のんびり、そして静かな「飲みたい気分」も好きだなあ。気が向いたときに読むというスタイルで、読了までに一年近くかけているが、この二編は本を手に取るたびに読んでいたような気がする。

  • すごく好きな本です。じわっとよだれがわいてくる感じです。

  • 食べることを丁寧にすることは、生きることを丁寧にすることと教えてくれるような一冊。

  • 何よりもまずタイトルがとっても素敵。読みながら、食べる喜び、その幸せを改めて感じた。食べるという行為も限りある事なので、毎日は無理かもしれないけれど、納得いくものを妥協せず食べたい。美味しいものを楽しく毎日食べたい!食べるという事をもっと大切にしていきたいなと思った。平松さんの他のエッセイを読むのが待ち遠しい。

  • 買ったのが一年半位前で、ちょこちょこ読み続けようやく読了。エッセイということもあり、ちょこちょこ読んでお腹いっぱいにちょこちょこなっていくような本です。
    タイトルになっちゃってるけど、真夜中にジャムを煮る話が印象的。満たされていく気持ち、わかるなぁ。
    食は生活していくうえでの基本だし、幸せを育むもの。ひとつのバロメーター。
    料理本を見ながら料理することの多い私ですが、いい塩梅、で料理できるようになりたいな。

  • 読み終わった後、丁寧にごはんを作りたい気持ちになる。
    だし取りについての話、ごはんについての話など、他にも
    とにかくお腹の空くエッセイ。
    食べ物を口にふくんだ瞬間からの描写に想像力がかきたてられる。

    梨木香歩さんの解説も、視野が広がる感じ。

  • ―――おたがい、いちばん幸福なときに鍋のなかで時間を止めてしまう―――

    平松洋子さんのエッセイはいつも、いい。
    食べることをちゃんと楽しむための彩りある生活は女に生まれたら一度はあこがれるもの。
    蒸篭で野菜を蒸して相方さんと「お肉みたいだね」と頬ばったり
    ナムルの味は手が決めたり
    おいしいごはんを炊きたくて、炊飯器・電子レンジとおさらばしたり…。

    こだわりがあるのだけれど、潔癖な完璧主義者ではなく、ちゃんと余白のあるスタイルがいい。
    たまには、何も食べたくないときだってある。
    そんな描写にホッと一息ついてしまう。

    入院してご飯を食べられなかった娘さんにあえて「ごはんはおいしいんだよ」と伝えるための絵本を読み聞かせていたのは圧巻。

    すごいなー。
    こんなおかあさん、すてきだなー。

  • こんな作品を読むと、酒が飲めたらいいのにな~と思う。

  • 平松洋子さんの文章は勢いがあって、やっぱりちょっと独特なので、スラスラ読める時とそうでない時があるのです。それでも読後感が裏切られることがなく、いつでも満足できるエッセイなので安心して積読本オッケーの物書きさんだと思う。

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夜中にジャムを煮る (新潮文庫)の作品紹介

土鍋でつややかに炊きあがったご飯のありがたみ、かき混ぜる両手が決め手の韓国料理の味わい。夜のしじまに、甘やかに漂う出来たてのジャムの香り…。つくるよろこびと食べるよろこび、どちらも大切にできる場所。それが台所。そこでは、いつだって新しい発見と笑顔が満ちている。食材と調理道具への愛情を細やかに描き、私たちの日々の暮らしを潤す、台所をめぐる17のエッセイ。

夜中にジャムを煮る (新潮文庫)の単行本

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