黒い看護婦―福岡四人組保険金連続殺人 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101320519

感想・レビュー・書評

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  • 実際にあった4人の看護師が起こした連続殺人事件についてのノンフィクション。

    首謀者の吉田純子はあまり頭が回っていない気がするが、周りの3人が気が弱くてそれ以上にダメだったのだろう。世間知らずであり、相談できるまともな知り合いがいなかったんだろうな。頼りになる常識人は大切です。

    吉田純子ほどムナクソ悪い人物は他にあまりいないと思う。性欲の妄想ストーリーとか本当に気持ち悪かった。ザブングルみたいな吉田純子の画像を見たら、人生が嫌になった。

    頭のおかしい人それなりに世間に潜伏しているので、注意深く暮らして行きたい。

  • 2002年に発覚した久留米市で起きた女性のみのグループによる事件。知らなかったけど、衝撃的な事件として扱われ、ドラマ化もされてるとのこと。「殺人事件」が扱われてるとはいえ、やはりノンフィクションだと小説とは違って、より気持ちが重くなる

  • まさに、黒い看護婦という言葉がぴったりな女性達だつた。

  • なんでこんなことに騙されるのか、と思う人間ほど実は危ないのではないか。

  • いわゆる「福岡四人組保険金連続殺人事件(2002年)」のルポ。
    犯人グループが皆、医療従事者で、保険金を詐取するべく、
    専門知識と技術を駆使して罪のない人たちを殺害したという、
    世間に衝撃を与えた、例のお話。
    共犯者たちが主犯の呪縛にがんじがらめになって、
    操り人形と化していた……ということなんだけれども、
    実在しない「おエライさん」「暴力団関係者」の存在を
    ほのめかされて鵜呑みにしてしまったり、
    ありもしない自分の夫の不倫話を真に受けて、
    それならこいつを殺して保険金をせしめよう、などと
    短絡的に考えてしまったり――と、かなり理解に苦しみます。
    逆らったら自分や自分の子供が殺されるかもしれないという
    恐怖心を植え付けられて、
    マインドコントロールされていたとも言えるのだけど。

  • どうして、こんなに簡単に騙されるのだろうか。
    それがとても腑に落ちないというのが、率直な感想。

    最高裁で死刑が確定したが、獄中で何を想っているのだろうか。
    サイコパス、恐ろしい……

  • 主犯の欲望はすさまじいね。なんでこんなありえない嘘をみんな信じてしまうんだろう…って思うけど、内心は疑いつつも責任転嫁して罪悪感を感じて仕方がなく従ってたんだろうな。主犯の母親が苦手だった。それにしてもすごい取材量…!

  • 4人の看護婦が、リーダー格・吉田純子のもと、保険金をかけてその夫たちを次々と殺害した事件。発覚当時、マスコミでも大きく報じられ、事件ののおおよその流れは知っていたが、改めて読むと犯行の杜撰さ、とくに吉田が共犯3人を操る術があまりにもバカバカしいので驚いた。まるで催眠をかけられたかのように、金を巻き上げられ、あまつさえ殺人にも手を染めていく姿はとても信じられない。

  • 実話。信じられない言葉と出来事の連続・・・主犯の女は最近あった、“結婚詐欺”の女と容姿が似ていそう。こんな女と関わったら・・・怖すぎます。



  • この女性たち・・オレはどちらかというと「悪人」というのは根本的にいないと信じている「性善説派」だと思う。

    しかし、この主犯の女性の心の動きや倫理観というのは、最後までわからなかった。

    しかも仕事は看護婦・・普通は人の命の重さを十分に知っているはずなのに。

    インターネットを検索してみたら、実際の顔写真も掲載されていた。

    リアルすぎて、何だか凹む。

著者プロフィール

森 功(もり・いさお) 
1961年、福岡県生まれ。ノンフィクション作家。岡山大学文学部卒業後、伊勢新聞社、「週刊新潮」編集部などを経て、2003年に独立。2008年、2009年に2年連続で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を受賞。2018年には『悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』で大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞受賞。『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』『官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪』『ならずもの 井上雅博伝――ヤフーを作った男』『鬼才 伝説の編集人 齋藤十一』など著書多数。


「2022年 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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