転迷―隠蔽捜査4― (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.04
  • (165)
  • (272)
  • (120)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 1958
感想 : 176
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101321592

作品紹介・あらすじ

大森署署長・竜崎伸也の身辺は、にわかに慌しくなった。外務省職員の他殺体が隣接署管内で見つかり、担当区域では悪質なひき逃げ事件が発生したのだ。さらには海外で娘の恋人の安否が気遣われる航空事故が起き、覚醒剤捜査をめぐって、厚労省の麻薬取締官が怒鳴り込んでくる。次々と襲いかかる難題と試練――闘う警察官僚竜崎は持ち前の頭脳と決断力を武器に、敢然と立ち向かう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今回も快刀乱麻の働き。厚労省の麻取や公安部、警視庁の交通部、外務省と色々な部署を相手に原理原則で押し切って行く。本人の意向を無視して隣の署の捜査本部長迄2つもやらされてしまう。最後は敵対者含めて、みんな呆れるか本来の業務を思い出すのか従ってしまう。あっという間に事件を解決するので爽快感に包まれてしまう。

  • 前のが性に合わなかったから、今回はスッキリ!
    戸高との関係も、他の人との関係も段々面白くなってきた。

  • 大森署署長の竜崎伸也は、国家の為に働いているという信条を持って、警視庁内の階級や縄張り意識をものともせず、頭を抱えながらも、解決に向かって進んでいく。麻薬取締部や公安部に対しても、署長の責任と捉え、理不尽な要求には意を唱え、部下を守るかっこよさ。これだけ自分の信念を持って仕事ができたらすごい。多分、本人はすごく疲れると思うが、それが周りの人物にも良い影響を与えていく。娘の恋人の安否を頼まれる父親としての竜崎の姿は、強がっているが笑ってしまう。
    2024年3月15日読了。

  • 2014年(発出2011年) 426ページ

    ・近隣の大井署管内での殺人事件。
    ・大森署管内でのひき逃げ事件。
    ・不審火の捜査。
    ・麻薬・覚醒剤売買の捜査に関しての麻取りからの抗議。
    ・美紀の恋人が乗った可能性のあるカザフスタンでの飛行機の墜落事故。
    今回はいろいろな事案が立て続けに起こり、竜崎伸也はかなり頭を悩ませます。
    殺人事件をめぐる外務省官僚との駆け引き。麻薬取締官と捜査方法についての応酬など。
    混迷を極めそうなあらゆる事態を、竜崎は持ち前の合理性で打開していきます。
    捜査方法をめぐる対立、キャリア、ノンキャリアが入り混じっての捜査など、大きなトラブルが発生することが予見できるのですが、最後には上手く収まってしますのです。今回も戸高が活躍!
    情報屋を駆使しての捜査が事件解決への大きな鍵に。

    『俺は大森署の署長だ。一国一城の主なのだ』

    竜崎は大森署での仕事が気に入っています。
    シリーズの続きがあるので竜崎が栄転になることはわかっているのですが、それを考えるとなんか寂しいなあ。

  • 面白かったです

  • どのシリーズでと言えるんだけど、きっとどこかで関係なさそうな複数の事件が繋がってくるんだろうなあと分かっていても、それに対応していく竜崎の対応や考え方に惹きつけられます。とっても魅力的な主人公です。今作はこれまでの作品と比較しても特段冴えてました!
    「俺は署長だ。一国一城の主だ。」降格人事だろうとなんだろうと、周りからも一目置かれる署長めっちゃかっこいい。次も早く読みたい!

  • 冴え渡ってたわ〜!!
    竜崎頼りにしすぎの伊丹にも慣れました笑
    3つの事件で忙しい第4巻ですが大森署の連携、信頼、竜崎の采配レベルが上がってきたのがヒシヒシと伝わる内容でした♪

    ただ…娘の恋愛事情に全く興味がないので笑
    この先もウダウダと続くのかしら(-_-;)
    若いんだからもっと遊べよ…


    • 1Q84O1さん
      ハマってますね〜
      なかなかの勢いでシリーズを読破してますね( ̄ー ̄)ニヤリ
      ハマってますね〜
      なかなかの勢いでシリーズを読破してますね( ̄ー ̄)ニヤリ
      2023/09/27
  • 隠蔽捜査シリーズ第4作

    大森署署長、竜崎伸也。
    今作は大森署と近隣署管内で次々と事件が起こる。
    さらに海外で航空機事故が起き、娘の恋人の安否が不明となる。

    前作では恋煩いで、ちょっと戸惑った竜崎だったが、今作は一気に降りかかる難題を正論を貫き通して解決へと導いていく。
    そして竜崎と関わる人々が、その言動に触れて少しずつ変わっていくのが面白い。

    ただ、家族に対しては、変わってきたのは竜崎の方で、これは良い傾向だ。
    いいぞー竜崎!

  • 【隠蔽捜査シリーズ4】
    大森署長、竜崎伸也は大忙し。考えなければならないことが、怒涛のように押し寄せた。

    管轄内の悪質なひき逃げ事件と、連続放火。
    隣の管轄で起こった殺人事件も余波がくる。
    そして、覚醒剤の売人を検挙したら、厚労省のマトリから怒鳴り込まれる。
    娘:美紀の彼が乗ったかもしれないカザフスタン発の飛行機の墜落ニュースで気を揉み、外務省に問い合わせもしたり。。。家族のためにひと肌脱ぐなんて、家庭人として成長している竜崎! 

    そして全てに采配を奮う姿はやっぱり素敵な変人♡ みんな彼には敵わない!

  • 竜崎さん、後半はいいように使われた感じ(笑
    とは言え、しっかり全てを解決。
    あんな腹の探り合いをする仕事は、したくないものだな。

全176件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今野敏の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×