吐きたいほど愛してる。 (新潮文庫)

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著者 : 新堂冬樹
  • 新潮社 (2007年7月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101323510

吐きたいほど愛してる。 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 吐きたいほど、というより、吐き気がするほど、という印象。表紙の虫が大変恐ろしいのでブックカバーをつけて読んだところ、中身にもわりと虫が多くてなかなかにダメージを受けた。
    精神的なおかしさが、虫を出すことで安易に見えてしまったのがちょっと残念かな。
    どれもこれも清々しいほどに後味が悪い。素晴らしい。読み始めのフラットな状態から、だんだんと登場人物のおかしさが明らかになっていくこの絶望感がたまらない。まあ、まゆかの一遍はまだ純愛に近いような気もするけれど……。
    英吉と毒島の、あの自己洗脳と言うか、便利な言い訳を次々と考えついて自分を騙しているようなあの感じが、憎らしくも上手だった。
    幼女レイプのシーンの描写は忘れられそうにない。

  • 新堂冬樹、たまにテレビで見かけるけど、どう見てもその筋っぽい風貌で、およそ作家という職業と結びつかない。

    どんな作品を書いてるのか好奇心で読んでみたけど…

    おぞましい、の一言。
    うなされそう。

    狂気の果てを知りたいならどうぞ。

  • 自己だけを中心に物を考える人達
    の究極の姿が各編で描かれていて
    ここまでなってしまうもなのか?
    とドキドキしながら読みました。

    自分のためなら他人は蹴落とす、
    それが残虐でも、どうであっても
    自分がよければなんでも構わない

    こんな人が本当にいるわけない!
    と思いたくなる内容なのですが、
    近くにいるかもしれないですよね
    意外と自分がそうだったりして…

    「英吉の部屋」がお気に入りです

  • これまでの人生で読んできた文章の中で最も猟奇的で生理的嫌悪をそそる描写が目白押しでした。そのインパクトだけに星4つ。「暗黒純愛集」というコピーが付いてるが、すごくいいネーミング。
    「純粋に愛する」と書いて純愛なら、主人公は皆自分のことなり他人のことなり愛している。が、彼ら自身は純粋ではない(「まゆかの恋慕」以外)毒島半蔵始め外から見れば吐き気を及ぼすほど利己主義で屈折しきっているのだが、彼らからしてみれば対象を真っ直ぐ純粋に愛しているのだろう。そこがまたキモい!(断言)
    しかしみょ〜におもしろかったという感想を持った自分。新堂サマは「人には薦められないけどコソコソ読む作家」です。

  • 基本的に、買った本はどんなにつまらなくても最後まで読みたいと思っています。
    しかし、当作は挫折しました。
    あまりのグロさに、生理的に無理でした。
    こちらが吐きそうになったわ。
    食後や具合の悪い時に読んだらアウトですね。

    とはいえ折角なので、斜め読みも交えてコメントします。
    決して、つまらなくはなかったです。
    ユーモアはあるし、息をつく間を与えない展開でした。
    でも、あの汚物まみれの描写や、何年もこびりついたような油汚れのような人間の劣情に負けました。

    そんな訳で、グロ描写OKな方にはオススメです。
    普通の感覚の方ならば、パラパラとテイスティングした方が良いと思います。
    潔癖症の方は読まない方がいいですね。
    不潔な描写が控え目だったならば読破出来たかもしれませんが、それでは当作の面白味がなくなるでしょうね。

    ◆半蔵の黒子
    当作の中では、一番グロいと思います。
    部屋の汚い描写、半蔵の半端ないブサイク振り、「ちょっと頭大丈夫?」というくらいのおかしな考え方。
    これらでも充分、嫌悪感が味わえます。
    ウジ虫と肉のチャーハンを作るシーンで、嘔吐感を催しました。
    重ねて、茶色くなった下着やら、不潔な自慰シーンが繰り広げられます。

    ここからは、斜め読みになります。
    一宮は、既に半蔵が殺していた。
    しかも、チャーハンの肉は一宮のものだった。
    カニバリズムじゃないか。

    半蔵が楽しみにしていたドラマを中止にして報道された事件の犯人は半蔵。
    行方不明の次女は、押入れにあった初音だった。

    ダッチワイフに関しては、何となく人間っぽいなあと思っていたんですよね。
    死姦かあ。

    半蔵の考えは尋常ではないと思っていましたが、やはりおかしかったのね。
    一宮のフィアンセも良い性格をしているわ。
    あの計算振りはコントのようです。
    今時、頭コツンに「テヘッ☆」はないだろうに。

    ◆お鈴が来る
    サクッと読んだ限りでは、「半蔵」よりはグロ度が低め。
    しかし、女の嫌なドロリ感があります。

    浮気をした主人公が悪いわね。
    精神病院に幽閉された奥さんが可哀想だわ。
    しかも、浮気相手の策略にハメられたんだから。

    この作品の注意点は、インコやゴキブリが料理されるところかな。

    ◆まゆかの恋慕
    恋愛小説のテイストがあって、当作の中では最もグロ度が低め。
    それでも、父親からのレイプ、「内臓はおろか胎児も出るくらい自分の腹を刺す」という描写があります。
    しかも、デッドエンドです。
    「忘れ雪」に似た感じなので、切ないといえば切ないかしら。

    ◆英吉の部屋
    実の娘に虐待される、寝たきり老人の話です。
    娘さんが恨むのも無理はありません。
    英吉は若い頃、鬼畜なことをしていたから。
    レイプシーンがかなりエグいので注意です。

  • 『半蔵の黒子』は、主人公の毒島半蔵がとにかく醜い。容姿、性根から行動までことごとく醜い。しかし、自己中心的で自惚れの強い半蔵の、やたら前向きな思考と行動には妙に笑えるものがある。それにしても、「肉ウジチャーハン」って…。
    『お鈴が来る』は、女は怖ろしさを描いた作品。妻が「お鈴」の話をする中盤あたりで何となく結末が読めてしまったが、佳作といってよいのでは。
    『まゆかの恋慕』は、他の3作品とは異なり、哀しい恋の物語。まゆかがあまりにも救われない…。
    『英吉の部屋』は、『半蔵の黒子』の半蔵とは異なる意味で醜い。自己正当化の権化ともいうべき、いっそ清々しいほどの下衆。自己正当化の徹底ぶりは、半蔵と同じく妙に笑える。
    いずれの作品もグロテスクな描写が満載であるにもかかわらず、楽しく読めてしまう。極上のエンターテインメント。

  • 読むの何回目だろう?
    初めて読んだ時の衝撃がもの凄く、内容も印象的で忘れられない本。グロテスクなんだけど(だからこそ?)中毒性がありたまにふと読みたくなる。

    「お鈴が来る」
    が1番好きかな。奥さんの狂いっぷりが半端じゃなくて、最初は旦那さんも大変だなって思うんだけど…最後は違う意味で怖いです。
    17/6/4

  • グロいというかえげつない。中毒性アリ

  • 【ブックオフ108円&読友さんおススメ】4編からなる短編集。各編は独立しており、関連性はない。この本を読みはじめる前は、読友さんのコメントで宇治宇治と見ていたので、そんなにはびっくりしなかったが、気持ち良いものではない。その宇治の「半蔵の黒子」、「まゆかの恋募」が印象的だった。確かに吐きたい程愛してるのタイトルにうってつけ。流石黒新堂さん。

  • 人間が怖い話のオムニバスで、きっと世に言う後味の悪い話。だけど、個人的には大好物なジャンルで、どの話もひぇ~!と思いながらも読了後はおもしろい!!!となる。歪んだ愛、 恐怖!!!
    「半蔵の黒子」のデブで不潔で欠点しかない男の妄想力とか、「英吉の部屋」の鬼畜で下衆で実の娘への虐待を本気で愛のムチとか言っちゃって悪びれない英吉とか、いやー!わたしの常識と想像を上回る思い込み野郎どもね。実際いるんだろうね、こういう妄想勘違い野郎が!実際絶対出会いたくないけど、物語の中だとなんでこうもおもしろいのか。ひどい話ばっかり。

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